日々日記
いちらんふるいあたらしい


2009年07月28日(火) 新しいネムノキ

昨日は15時20分発の高速バスに乗ったのだけど、この時期の中央道は、
沿道の緑の茂りっぷりがたまらないね。

木の生えるところ、草の生えるところはどこも、茂りに茂ってわっさわさしている。


今回嬉しいことに、新しい発見があった。


伊北のあたり、登り車線側の沿道に生えてたネムノキの花色が、見たことない色をしてた。
もうバスの中で大興奮。

通常は、扇状に咲く花のいわゆる要と骨の部分が白か、黄色がかった白で、
先端のふわふわした羽部分が薄桃色なのだけど、

その木は、花の要の部分がかろうじて白っぽい以外は
全部紫がかった濃い桃色。赤紫と言っていいか。

そして木全体が赤紫に見えるほど、木は花でいっぱいだった。

ネムノキって夏の日差しを浴びても、物憂げで涼しげな姿と色合いが素敵なんだけど、
その木の赤紫色は物憂げというより、妖艶な感じだなー。


ネムノキも花色に割と個体差があるんだなぁ。


実家のみたいに、ほとんど花をつけない個体もあるしね。
ついてもでっかいのがまばらだったり。


沿道には、たまにムクゲも咲いてて、
遠目に見ると深緑の葉をバックに飾られたオーナメントみたいできれいだった。

移動するのはいろいろ見れるから楽しいな。


2009年07月27日(月) 不安に決まっている。でもやっていくしかないし、それでいいと思う。

夏休みー!30代の夏休みもこれで3回目ー!

大学にまた入学する前よりも、考えてること、見ているもの、やってみたいこと、
行きたいところ、などなどの範囲がぐっと広がってるのを感じる。

しかしながら、このまま一人で生きて行くのは寂しいなぁとも思っている。
就職、できんのかなぁ。

未曾有の大不況、そしてものすんごく変な年齢で社会人として再デビューするであろう私。


母がこっそり、就職と結婚を祈ってくれていることも、
口に出すと我々姉妹に叱られるので黙ってはいるが、
父が就職や結婚についてたくさん言いたいことがあるのも、重々承知の助ですじゃ。


でも今はこうしたいんだ。ごめんねごめんね。
と、実家のある方角に向かって頭を下げる。


就職も、論文のテーマもはっきり見えないけれど、
なんとなーく輪郭が見えてきてるなぁと感じる今日この頃。

突拍子もないことを言って先生を困らせたりびっくりさせたりするけど、
そんな院生がいてもまぁ、よいではないか。

そんで先生ととことん話して、相談して、どうしようかねぇ。と膝付き合わせるのも、
いいじゃないか。

おそらく、やり方に正解はない。

でも要領はあるんだよなー。要領はバカにできないと実感している。
そして、縁も必要。

面白いとこに着地できればいいな。

いいんだよ自分。
努力するけど、自分以上にも以下にもなれないんだ。よく知っている。



自分のことで悩む時、頭をよぎるのは家族のことだ。
家族がみんなそれなりに元気なのは本当にありがたく、
(正直自分で言っておいて何に感謝してんのか実はわからないんだが)
それには感謝の気持ちでいっぱい。


面白いことに、ある程度考えが煮詰まってくると(完成間近のジャムが煮詰まるようにね)、
こんどは何やら「わたし生きてるの楽しーい」という思いに到達する。

そんで、

毎日ご飯がおいしかったり、
川を覗き込んだら浅瀬で流れに逆らって泳ぐ黒鯉がたくさんいたり、
抜けるように青い空をぼーっと眺めたり、
日焼け止めを塗り忘れた肌に日差しが「刺さる」のを感じたり、

はたまた「今ここにいる私は何者だ」と自分が自分にしゃべりかけたりしてたり、

なんというか、そういうなんでもないことで過ぎていく日々がすごく幸せだと思う。


何でもない日、おめでとうだ。


不安もそりゃあるけど、やっていくしかない。
長期スパンで見たらわかんなくて絶望的でも、短いスパンでだったら、やっていける。

それを繰り返すことならできる。
うんうん、それならできるー!
そんで、それでどうにかなっていくんだと思う。…あ、ここまで書いたら気持ち浮上。うわ。


2009年07月23日(木) 生きて届いたそのあとのこと。

こないだ、ふと考えたんだけど、

生きて腸まで届いたあとのビフィズス菌や、カゼイシロタ株は、そのあとどうなるの?

腸でひと働きしたあとのこと。



生きたままこんどは海へ行くの?

それとも腸で暮らすの?
悪玉菌と戦って減るの?そんでまたジョアとか飲めということ?


わからないことだらけだ。

腸内細菌の世界は存外、深いぞー。


2009年07月19日(日) 悶絶する日曜日

悪魔が来たりて笛を吹く。

下腹のあたりで、月に一度の血の祭典が行われています。サバトだよサバト。


なんという腹の痛さ。つか、どうして痛くなる必要があるんだ?答えてよmy body。


今月は痛くてまっすぐ立っていられない。常に前屈み。うぅ。
かといって寝てみても、痛い。だるい。どうにもこうにも不愉快&不機嫌。

そうこうしているうちに、
ああ。飛騨が見える。

おいしそうなクリスマスディナーも、もみの木も見える。
あ!あれはとうに亡くなったおばあさん!!

ほらほら、野麦峠とマッチ売りの少女もサバトに参戦だ。


………。



気がまぎれないもうだめーーー。
腹痛いーーー。


2009年07月18日(土) バカ?

わたしと同じ社会学専攻のゼミで、男所帯のゼミがあるんだが、そこの男子が言うに、

自分と会話する女が、または同じゼミの女が、あるいは同じ講義をとる女が、
はたまた自分の視界に入るすべての女が、

美しいかどうか、あるいは可愛いかどうかというのが非常に重要らしいんだよ。


で、身近にいる女が美しくないと、もうやってられないんだって。

こんど入ってくる後輩女子の顔の造作が彼ら的に「良く」ないらしく、
「ゼミ入ってこなくていい」とまで。

そしてinu-chanに向かって「inu-chanもあの子見れば分かるよ」と。

い い え 。 わ か り ま せ ん か ら 。



こういうことを言ってる人たちは、じゃぁ見目麗しいのかといいますと、
格好良くもなんともない造作の日中の若者たちで、
まぁようするにごく中肉中背の若ハゲとかアザラシ体型とか不思議系なのによ?

さらに、
「唯一まともに可愛い顔した子、痩せたら絶対すっげぇ可愛いのになんで痩せないんだろ」
とか、しれっと言うんですよ。もうバカかと。
放っとけよ。

そんでもって、「なんでinu-chanとこのゼミの学生は、みんなあんなに「妾」っぽい?
身の回りから、勉強のことから、何から何まで先生に面倒みてもらってるような感じ」と言う。


は?妾?
もう、言ってることが荒唐無稽すぎてポカーンとしちゃう。


「僕は言いたいこと言う主義」なのは結構だけどさ
知性が感じられない、身の程を知らない、節度と礼節のわからない言い方からは、
お気の毒な人だな…という感想しか出てこなかった。

男が女を査定すんのは自由だ。(同性どうしだってもちろんアリだ)
女だって男を査定してますよ!舐めるように見る。ふはは。

しかし、それを「彼らが品定めしている当の女(私)」に向かって言うのは、
いくらなんでも頭悪すぎる。


で、ふと思ったのが、歓楽街にいろんなお店の女をたくさん載せたカタログがあるけど、
あれと同じようなもんを脳内で作ってんのかなと。

ようするにゼミは店の単位だよ。


その女の事情(遺伝的、生物的、生活習慣など環境的な諸事情とか)なんかどうでもいいもんね。

ただ自分のお眼鏡にかなうかどうかだもんね。


もうほんとに。バカか。って言葉しかないわ。


2009年07月17日(金) いろいろと内容の濃い花金

大学でのTA(Teaching assistant )アルバイトも、前期の業務ががもうすぐ終わる。

金曜日は15時から、履修者がおよそ430人くらいの講義の出席カードの読み取りをした。
ちなみに講義は15回。

集計などはパソコンソフトがやってくれるが、
カード読み取り機で地道に読み取らせなければならない。

これがまためんどくさいことこの上ない作業でねぇ。

しかも、受講者はみんな模試とか入試で経験してるマークシート世代だと思うんだけど、
それでもものすっごく薄くて読めないとか、
本人が書いた出席番号とマークした番号が違うとか、
書きかけだとか、
同じものがなぜか2枚あってなぜか筆跡が違うとか(おいおい)、

いろいろ香ばしいことがたくさん起こってまぁ。


結局、全部読み取るまでに4人の院生TAで4時間半かかったよ…。


で、終わったら終わったで一緒にやってた男の子と、ちょっとしゃべってたらもう8時半。


その会話の中で印象深かったやり取り。
(いや、印象深いっつーか、????だった会話)


男子「僕には秘密があるんですよ。」

私「へぇ、そうなんだ〜」

男子「僕はあんまし自分のことしゃべんないんすよね。」

私「へぇ、お酒が入っても?」

男子「そうです」

私「じゃその秘密は誰も知らないの?」

男子「いいえ、○○さん、△△さん、■■さん(どの人も共通の友人)は知ってますよ」

私「ようするに、ごく親しい人は知っている(程度の)秘密ってことだね。そうか〜」

と、ただ単に会話していたところ何の前触れもなく、


男子「まぁ僕の彼女が◇□館(大学院生の自習棟)にいるってことなんすけどね!!」

私「……。」

こちとら、教えてくれとは一言も言ってませんよ?
と思いながら、話を聞いた。


面白い人だなぁ。ははは。はは…(乾いた笑い)

あ、印象深かったのはこっちの台詞。
「僕、未来が楽しみでしょうがないんすよ!!早く来い未来!!ってカンジっすよ!!」です。

それはそれは、楽しそうで何よりでございますね…。

なーんだか噛み合ない会話でお腹いっぱい胸いっぱい(もちろん消化不良)の気分に。




そのあと、元気いっぱいの体育会系のマブダチに誘われて、ボルダリングジムへ。


2回目だけあって、自分に次に掴む石を見る余裕があって、
おさるのジョージのようにするすると登れて楽しかった。

ちょっとの工夫で、届かなかった所に手が届くのがすごく面白い。

1回目のチャレンジあとの両腕のものすごい筋肉痛のおかげで、
「ボルダリングはもういいかも」と決めかけていたが、もうちょっとやってみよかなと思い直す。

なんと現金。www


でも自分は景色の変わるスポーツのほうが好きなので、
こんどノルディック・ウォーキングもやってみようと思うの。とマブダチに言ったら、

「え!なにそれ。変な新しい宗教っぽいもの?瞑想?大丈夫?」と心配された。

大丈夫よー!クロスカントリーみたいなのを運動靴でやるんだよ。と言ったら
ますます怪訝な顔をされた。

そして「気をつけてね!」って言われた。なんだよそれ。ふはは。


ジムを出たら猛烈に空腹に襲われたので二人でガストに繰り出した。
こんどこそちゃんとお腹が満たされた。


2009年07月13日(月) 大ピンチ +追記

ご飯を炊くのに使っている『スーパー活力なべ(アサヒ軽金属)』という圧力鍋の、
ゴム製の小さな部品を無くした!

たぶん、洗い物をしていて水と一緒に流して、
排水溝ネットのところで調理くずと一緒になってたものを、今日燃えるゴミだったから
捨てちゃったっぽい。

ああーーーー。


近所の新生児がわーわー泣いているよ。

私も泣きたい…。

わーんわーん。


ご飯が炊けない…。
あの部品だけ注文しなきゃー。と思ってネットでアサヒ軽金属のHPを覗いたら、

もう「魔法の1分間調理」がうたい文句の『スーパー活力なべ』が、いなくなっている!!


そしてトップページに新作なべが。

その名も「ゼロ活力なべ」。
とうとう重りが回転してから1分すら待たなくてよくなってしまった。
すげぇ。アサヒ軽金属。

ようするに、加熱時間が短くてよいということは、
ものすごい高圧かけることが可能ということですから、
きっと加熱中の圧力鍋の中は天地創造くらいのドラマが起こっているんだろうな。妄想だけど。


でも「スーパー活力なべ」のページを全くなくすことないじゃないかー。
ユーザーを不安にさせるなぁー!
消耗品注文させろー!
こんにゃろー!


と、ひとしきり悪態をつく。くすん。だって、ご飯炊けないんだよ。こんな悲しいことってある?


とかなんとか言っておいて、
新しい鍋の説明を読むに従ってそっちの魅力にもぐいぐい惹かれていく自分がいる。
ああ人間って…。



追記
うちの大学図書館は、年に一回不要図書の無料贈呈をしてくれる。
今年も3日間でおよそ8000冊が大放出。

そして初日の今日は、教員と大学院生限定での放出。

もう、びっくりするような本が紛れ込んでてね。ええぇー!!いいの?コレ本当にくれるの?
と心の中で雄叫びをあげながらゲットしましたよ。

一番の掘り出し物は、牧野富太郎の『原色牧野植物大図鑑 (合弁花・離弁花編)』。

ほとんど使われてない新品同然のやつ。
ずっと欲しかったけど3万円以上するから手が出なかった。

母方の祖父が亡くなった時、形見分けでもらうつもりだったのに
(祖父本人も了承済み。「おじいちゃん死んだらコレちょうだいね」「いいよ」と。)
ゴタゴタがあって、くださいと言える雰囲気ではなくなってしまった。

小学校の校長までやった人で、給料を家庭に入れずに本を買ってたらしいから、
他にもたくさん貴重な本があったはずなのに、非常に残念。


話は戻って。
ちなみに図書贈呈でもらえるのは1日5冊まで。でも最終日は制限なし。

牧野富太郎、全部新品でそろえたらいくらになるんだろう。クラクラしちゃう。


明日も引き続き開催されるので、午前中にさくさく行ってこよーっと。


2009年07月12日(日) 無題

風呂上がりのジョア(ブルーベリー味)の一気飲みはやめられないなぁ〜。

おいしいなぁ、ジョア。
しかしなんでこんなに1本が小さいんだろう。

もっとこう、ごっくんごっくん飲みたい。

ああ、これでストック分が終わってしまった。
また買っとかなきゃぁ。


久々のきちんとぼんやりできる週末だった。

らっきょを本漬けに漬け直したり、
道の駅に野菜をどっさり買いに行ったり、
なすとピーマンの煮物をこしらえたり、
ほぼ日に掲載されてた「ごちそう納豆」を作って食べてあまりのうまさに小躍りしたり、
洗濯したり、
トイレ掃除したりした。

あー、家事は楽しいなぁ。ウィークデーのストレスが解消されてゆく。


でも、どれをとってもその最中、好きな人のことが必ず頭に浮かんでくる。

もう一ヶ月以上、会ってないし声も聞いてないというのにまぁ。
なんで、こんなに彼のことを考え続けても飽きてしまわないんだろう。


そういや、あんな顔してこっちを見てたなぁ。とか。
名前、3回呼んでたなぁ、とか。

「男はある意味正直だ。好きな女の前ではね」って言葉に行き当たって、

それであの「空気」というか、お互いに好意的な者同士がかわすあの空気。
4年前にも感じたそれがどうも先日あったような…。うーん。

とかなんとか思い起こす。ああもう、恋する女子脳になっているね。困ったね。


「ってかどんどん自分の脳内で脚色されていってるんでしょー!
どんだけ時間たってると思ってんのよっ。」

と、突っ込むほうの私もちゃんと存在していますー。その通りだ。脚色されてるんだぜ。


彼の近くに行きたい。

彼のすぐそばに行きたい。


正直に言えばいまそういう気持ちでいっぱい。コップのふち、なみなみで、溢れそう。


2009年07月10日(金) 緑の小山

通学のバスから見る風景に、アメリカオニアザミがこんもり茂った一角がある。


そこは道路を2車線から4車線にするために確保された用地のようで、
畳2畳分の土地の周囲が真新しいフェンスで囲まれているのだけど、

そのたった2畳の面積の全部がアメリカオニアザミで占拠されており、
さらにわたしの身長(訳156センチ)を超える高さまで茂っているのだよ!!

もともと何株生えてるのかは定かではない。


そのちょっとした「アザミの小山」は、、早春からつい最近までの間、
見るたびに大きくなっていった。

そしていつしか枝の先端に確認できるようになったつぼみが、
またさらにどんどん大きくなって行くのだった。


もちろん、彼らアメリカ仕込みだけあってチクチク具合もハンパない。

アメリカオニアザミを見てから見る日本産のアザミの、なんとかわいいことよ。


でもアザミの醍醐味はやはり緑と紫のコントラスト。
日本産も、アメリカ産も、それぞれすごく美しい。

アメリカオニアザミはちょっとシルバーがかったトゲトゲの茎葉から、ある日、
ピンク寄りの赤紫色の花を咲かせる。


チクチクして人を寄せ付け難いなんてとんでもない。
わたしはいつもふらふらと吸い寄せられて、まじまじと観察してしまう。


カメラがあれば接近して刺や花や葉の写真を撮る。
撮った写真をデスクトップピクチャにしたり、プリントして飾る。


そのアメリカオニアザミの小山が、先日あっさりとなくなった。
道路の拡張工事が始まったのだ。

朝バスに乗った時は生えていたアザミが、夕方帰りのバスから見たら消えていた。

無数のつぼみが来るべき開花に備えて待機していたであろうに。ああ無情。

あんなに茂っていたアザミはきれいに刈り取られており、
地面には生えていた痕跡すら残されていなかった。


アザミは草だから仕方ない。
でも、もう少しであの小山が赤紫の花でいっぱいになるって時だったから、悲しかった。

あんまり悲しくてちょびっと泣いたわー。


2009年07月05日(日) 昨日の人と今日の人

きのうは、上野千鶴子さん。

そして今日は、内田樹さん。

えっと……。


自分でも、まず初日の上野さんの発言で、うわー!と思った。
そういえばそんなようなこと、内田さんのブログで読んだことあったな…と。

よりによって天敵同士のトークイベントに、相次いで行くことになろうとは。



そんで今日内田さんの話を聞いてまた「わー。」と思う。
涼しい顔して内心あたふたの私。

つかあたふたしなきゃなんない理由は別にないんだけどさ〜。

でもどっちの話も堂々と聞ける立場なので、別にいいんだけど。
きっとこれは、何かの粋な計らいですな。



内田樹が嫌いだと、きっぱりおっしゃる上野さん。

そして、フェミニストとずーっと個別に議論(ケンカ?)してるとおっしゃる内田さん。

上野さんの場合は、もう1つ「嫌い」だとおっしゃるものに私は属しているので、
なおさら「わー」と思いつつ聞いた。ビクビク。見つかったら目で殺されるよぅ。


でも私はこの週末の予定を
「天敵同士の両者の話を聞いてみよう」と思って選んだわけじゃない。

それぞれのおっしゃることに興味があって、そんでどういう風にアクセスしようか考えてて、
やっぱり生のトークを聞きたいなぁと思い選んだ。

でも、二人のことをよく知ってる人が私の週末の予定を聞いたら、
「うわぁ。inu-chanのセレクトってちょっと悪趣味…」って思ったかしらん。かしらん。


どっちが正しいとか、間違ってるとかって話じゃなくて、
見ているものが違うんじゃないかなー。と思って聞いてた。

まだ全然消化しきれてないけど、
きっとどっちの話も、いい血肉になると予想される。ふむふむ。
なので、どっちも行ってよかった!


2009年07月04日(土) 生きづらいっすよ

上野千鶴子さんと信田さよ子さんが一緒にしゃべるという講演会があったので出向く。

聞きながら、いろんなことを思い出す。
思い出すにつれてなんか腹が立ってきたり。

「大学行かせてやるから、卒業したら公務員になって公務員と結婚しろ」との祖父の期待?を
ことごとく裏切った就農時代とか。

なんかよくわかんないうちに、父親の人生を補完する道具になってたこととか。

自分の人生を自分で充実させることに専念しようよ父ちゃん。
あんだけ好きなことやってるのにまだ足りないなんてすごいね父ちゃん。

それでも自分だけが家族の中で最大の犠牲となって生きてる(そのおかげでお前たちは
好きなことができてるんだから還元しろ、とは父お得意の暗黙のメッセージ)と、
信じて疑わないんだもんね。

そもそも、父ちゃんと私ら子供とでは、引き受けるものの次元が違うじゃないか。

ああもうわけわかんね。


何が父をそんなにしたかと言えばそれは祖父母であり、
祖母をあんなにしたのは名誉村長まで務めたという曾祖父であり、
祖父をあんなにしたのは…、うーん、生い立ちか。

わー。連鎖してるなぁ。

この3代に続く負の連鎖を押し付けられてしんどかったわけだけど、
それは実家と距離を置くことで一応「解決」済みである。ふぅ。

わたしが此の度の上京でますます知恵をつけたものだから、
これ、きっと一緒に暮らしたら更なる地獄を見る。


世の中や父親が要求してくるのは、今の私には達成するのが非常に難しいことで、
やりたくなかったらやらないでもきっといいのだろうけど、
それをしないと不名誉な扱いを受けたり、不利益を被るんだよな。

なんでだ?やでやで。


やっぱり自分は今ここに生きることに、
非常な生きづらさを感じてるということを再認識した。


質疑応答で最後にしゃべった女性の切実な発言が心に残る。
あの叫びの後ろに高くそびえるものが見える。

わたしを虐げた祖父母にも、そして父にも理解できない「この、わたしの痛み」を、
ここにいる人たちとは共有できるんだな〜と思ったら、なんか泣けた。

そういう気持ちを分かってもらえることはすごく嬉しい。
でも、そういう気持ちを「分かる人」がこんなにたくさんいるってことに泣けた。


生きづらいけど、今いい機会だから勉強しよう。
とりあえず明日からもがんばろー。


2009年07月02日(木) 芸術は心の発露

大好きな動画。

http://www.youtube.com/watch?v=BDZNwxQQtlY

アキム君という3歳児が、オーケストラといっしょにヴァイオリンを弾く。


なにしろまだ3歳なので、演奏は完璧とは言い難く見ててヒヤヒヤするんだが、
そんな観客のヒヤヒヤなんかなんのその。

本当に楽しそうに、嬉しそうに、ヴァイオリンを弾く様子が実に微笑ましい。

この動画、見るたびに感激で涙が出る。
とにかく一生懸命なんだなぁ。


なぜこの子がヴァイオリンを弾きたいと思ったのか。
そしてそう思った彼に対し、周囲の大人たちがどのような手を差し伸べたのか、
そのあたりも必見。

個人的には、指揮者の気遣いとユーモアのセンスにも感嘆する。



この動画を見るたびに、アキム君がしっかり1曲弾き終えるまでの間、
観客と同じ気持ちで手に汗握り、笑い、感心し、感動し、涙する。


アキム君はどんな大人になるんだろうね。
そしてこの出来事が、後年彼にとってどんな意味を持つようになるんだろうか。

とにかくかわいいんだよー。
一押しの動画です。


inu-chan