きまぐれをジェット気流に乗せて。...菱安

 

 

15th Dead Christian - 2001年12月31日(月)

どうしようもないクズだと
気付かせてやりたいのか
鏡を覗きこみ自身を持ってシテも
良く似てるだろう
いったいこれって何
かわしつづけ ころしつづけ
最後に立っているのは だれ
月が笑ってる
あんなにも残酷に
漆黒の翼広げ、星の宇宙にあがる
忘れていたかったのに
ほんとはとべること―
悲しくって涙もでない
そこにあるのは優しい拒絶と
虚無の十字架だから
ブッ壊すよ
全て 全てだ
カミアガレ 流れ者ども
僅かな間 夢でもミテロ
そう 15人目は
このオレだ
わかるかい?




...

さよなら Joan - 2001年12月28日(金)

突然、彼が声を張り上げたように思えた。
「おまえにはわからないのか!?」
憤り立ちあがった勢いで、椅子が倒れる。
そして時間が残酷に歌い出す、朗々と。
だけど僕には本当にわからないんだ。
悲しくも口惜しくもない。
ただ酷く空ろだった―
ぼんやりと口を吐いたのは僕だよ。
「ねぇ Joan。
君の眼に映るあの空の色は何色なんだろうね?
それが僕と同じだなんて
確かめる術は無いんだよ。
君は僕じゃないし、僕は君では無いのダカラ。」
見たこともない表情を浮かべたJoanは
不思議な事にとても綺麗に見えた。
やがて真紅の眼を妖しく揺らしながら彼は言った。
「やはりここに来るべきじゃなかったな、おまえは・・・・
深く深く、今俺は後悔している。
何故なら俺をわかる術もないオマエナノダカラ。」
全身の毛穴が総毛立つ。
内臓をひっくり返してエレクトしたみたいな感覚に襲われる。

僕は欲望に正直だ。
そう思った。
水溜りの様に浅く、小さい器はいつだってすぐに溢れかえってしまうね。
けど見てJoan。
ほら、水面にはあの日の空が映っているよ。
燃えるような夕焼けを見に行こうか。

足早にバスルームを出て、考えたんだ。
深く、深くだ。




...

SHERBETS〜VIETNAM GIGS in 新宿LIQUIDROOM - 2001年12月15日(土)

今年最後にと浅井君に会いにいった。
撓む床が懐かしい。
相変わらず凄い人気だ。ちょっと気が滅入る。
最近ではブランキーだとかシャーベッツだとか
どうでもいいことに思えてきて仕方ない。
ただベンジーの歌声が聴きたいだけだ。
つまり当然ベンジー最低ってヒトもいる訳だし
それはそれでいいんじゃないかなぁ
で、俺に関して言えば生まれて初めてライブで泣きました(笑)
ああ、アホだよ、何とでも言ってくれ。
人間の100年後なんて死んでるに決まってるし
手の届く範囲の中でチマチマ日々を送ってるよ、結局は。
ヒトは天使でも悪魔でもなくて
頭ン中、ぐちゃぐちゃになって
”水”が始まったら止まらなくなった。

心には形も色もなくて
きっと覗いてはいけない

流れ落ちる汗と涙は
けれど血をイメージさせてはくれなかった
今日はここが限界らしい

続きはきっと 見れる気がしてた




...

Smells Like Teen Spirit - 2001年12月13日(木)

 おまえの大好きなお友達とやらに 今すぐ銃口突き付けなよ。
 何かを失ってゆく感覚が おかしくってたまらないんだ
 彼女は思うに きっと退屈で我侭なだけだぜ
 止せよ、知ってるさ。”腐ってる”そう言いたいんだろ?

 ねぇ いったいそれがどれほどのことだって言うんだい?
 誰が間違いだって言えるの?
 俺は最低のクズ野郎かい?
 そんなこと別にあんたが決めてくれればいい

 おれが良かれと思ってしたことが 実は最低だったんだね
 ほんと救いようもない、神様の悪戯さ。
 いつでも俺達みたいなちっぽけな存在は弄ばれ、それは
きっと世界が終わるその時まで続くんだろうよ
 
 ねぇ いったいそれがどれほどのことだって言うの?
 何が間違いだって言えるの?
 アンタだって同じ
 一体全体どれだけ酷いことだって思う?

 もうどんな感覚だったか 感情だったのか、忘れちまって
思い出せない
 多分、優しさとか 誰かの笑顔だとか、そんなことだった
気がするけれど
 酷く曖昧なんだ。
 苦労して見つけたんだが
―実際 見つけ出すのは困難だ―
 まあいい、別にたいしたことじゃないな。気にしないでくれ。

 真理とか まともな考えを捨てちまおう
 ここじゃ重荷なだけだし、その方がきっとよっぽどまともなんだ
この狂った世界では。
 まるで肉屋のショーケースに並べられたみたく、薄っぺらな俺の人生
 照らし出されるみたいに丸裸にされた気がしてきたんだよ。

 例えば、混血児 白子    蚊とか、俺の欲望だとか、
 拒絶とか否定だとか あらかじめ失われた感情だとか。
 薄っぺらい感傷だと笑うかい?


   Lyrics by " Kurt Cobain "                      
   我訳 司土 菱安




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不機嫌な果実 - 2001年12月04日(火)

目を覆いたくなるような現実
最終形の悪夢を見た
夢の終わりに現実があるのか
現実の続く先に夢があるのか
わからないけど
俺の身体が弾き出されたのはトラックの前だった
ゆっくりと
光りの渦に同化していく感覚が
恐ろしいほど甘美なものに思えて
仕方ない
多分俺は、許して欲しいんだと思うよ
廻る世界が、人間そのものを写し創めて幾世紀
乾く事を知らぬ涙が、また毀れるね
自分の呼吸音しか聞こえない
闇の中で踊っている
無様に足掻くその姿は
しかし誰の目にも留る事は無い
吐き出された言葉は
形になった瞬間から
嘘に変わり
色褪せる果実にしか思えない
君に伝えるべき何一つも見つからない

目を見開いて、飛び起きる

酷く喉が乾いていて
冷蔵庫からコーラを取り出す
イガイガが流し込まれる間
あるニュースを思い出していた
沖縄で起きたバイク事故の記事
そのイメージが浮かんでいるのにさっきから気付いていた
コーラとこの心に浮かぶ映像のイメージと
何の関連性があるのかと訝しむ

シカイガワルイゼ



...



 

 

 

 

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