ゆうじの日記

2005年10月30日(日) ピエロの赤い鼻

『ピエロの赤い鼻』よかった。
お父ちゃんは休みになるとピエロになる。で、小学生くらいの息子はみんなに笑われるお父ちゃんが恥ずかしくてたまらんのね。小学生くらいってそうじゃん。例えば学校に父親母親が来ただけでなんかもう恥ずかしいもんだへん?
で、この息子はお父ちゃんのステージを見ててもずっと仏頂面。それを見かねたお父ちゃんの長年の友人が、お父ちゃんがなんでピエロになったのかを話して聞かせるっていうお話。
第2次世界大戦が絡んでくるからちょっと重くなりがちな作品なんだけど、そこを重くなりすぎずにテンポよく見せているところが上手。でもね、後から思うとやっぱり考えさせられるんだ、色々なことを。そのさじ加減が絶妙なのね。
人間って強く儚い者なのね、と改めて思う。1時間30分ほどでサクっと観られるわりに得るものが多い作品。いやぁ、人間って深いですねー。



2005年10月29日(土) オールドフレンズ

ポイントがたまっていたので、サイモンとガーファンクルのライヴアルバムを1000円ちょっとで購入。2枚組みでまだ1枚目しか聴いていないけれどなんだかイマイチだったかもしれん。ライヴアルバムってスタジオ録音のものに多少アレンジ入ってるじゃないですか、歌い方が違ったり。スタジオ録音のアルバムのほうが歌い方が好みなんだよね、なんだか。変なふうになってると感じた。そういえば、ガンズ&ローゼズのライヴアルバムもイマイチに感じた記憶がある。基本的にはライヴアルバム好きっ子なんですけどねぇ。

このごろはシガーロスの『()』というアルバム聴いてます。
シガーロス、いい。詩的状態にすぐ入れる。詞が、実際には存在しない架空の世界の言葉というのも何かを書いたりするときには邪魔にならなくてよいかも。ユーサルロー♪夜に聴きましょう。なんだか悲しいよ。

ゆっくりゆっくりと台本を書き進めてます。気が向いたときにノートPCに向かうのでめちゃくちゃ遅い。それでもね、じわじわと自分の世界が出来ていくのって楽しいんだ。今まで小説や詩を書くことにはほとんど無縁だったけれど、作家たちが自分の書く世界からなかなか帰ってこれないというのもわかる気がする。

なんっていうか、最近はトム・ヨークの言葉を借りると

これは現実じゃない。僕はここにはいない。

という感覚に近い気がする。
普段の生活と、その中で生きる僕。その中で生きる僕が何かを感じるんだけど、その感じ方がどこか客観的。そういうのわかる?



2005年10月26日(水) とんきん

お昼ごはんはキャリー・リーでグラタン食べようと思って駐車場に入ったら定休日だった。ち、しょうがねえなっと思ってとん平に行ったら、こちらも「準備中」の看板が出してあった。
でもそのおかげで今まで行ったことがなかったカレー専門店とんきんに行くことが出来たので結果オーライ。噂通り少し辛めだったけど、ココイチのカレーはいつも甘口の僕でも我慢できる辛さだったので辛いの苦手な人でもたぶん大丈夫。
カツカレーを頼んだ。乗ってたカツがあのお馴染みの形じゃなくてエビフライのような形状だったから最初は注文を間違えられたのかと思った。我が青春カレーであるキッチン南海のカツに味が似ていて少し嬉しかった。

11時くらいから5時くらいまでずっと出かけてた。久しぶりに商店街のあたりを散歩したよ。なんだかずいぶん新しいお店が出来ていて、まだまだ米子の商店街もいけるんじゃないか?って思った。願わくばいつか作る古本屋も商店街に出店したいものです。今のうちからテナントチェックをしてまわっとるけんのう。
リニューアルする前はありきたりな本屋だと思ってた今井書店(現・青杏文庫)も相当素敵になってた。かなり長い時間いさせてもらっちゃった。欲しい本がいっぱいあって迷ったけど、結局は雑誌『coyote』の第7号を買った。この間、第8号を書店で見つけて、特集が沢木耕太郎さんの『深夜特急』だったものだからついつい買っちゃったんだよね。で、バックナンバー見てたらこの号がおもしろそうだなぁって思って。ちなみに特集は「動物園で会いましょう」。

午後4時前に外を歩いていたらなんだか、なんだか涙がでそうになった。夕暮れていく街とか、帰っていく高校生とか、近所のおっちゃんが長居してんのが見えるラーメン屋とか。あぁ、少し歩けば僕はまだここに来れるんだな。ん、最近嫌な感じの仕事があったのでちょっと心が弱ってたのかもしれない。

どんなに汚れてしまっても、あの頃の場所、あの頃の人はすぐそばにいてくれるのさ。



2005年10月25日(火) ひらがなぶうむ

一青窈の音楽を最近よく聴いているのだけれど、この人の詞ってすごく素敵だと思う。「江戸ポルカ」という曲では”手々と てとてとしゃん”。「金魚すくい」という曲では”さらさ らいや”などなど。聴いててすごく耳に残るよ。
というわけで、最近の私はひらがなぶうむでございます。意味を知らない言葉はもちろん、知っていることばでもひらがなにしてみるとなんだかおもしろい。

あと、映画『I am Sam』のサントラも借りた。映画自体は甘すぎる印象であまり好きじゃないんだけど、サントラは全曲ビートルズのカバーということでいつかは借りなければと思ってたの。
ジョンレノンのトリビュートアルバムも出ていたので聴いてみなければ。カバーとトリビュートってどう違うんだろうと思ってたんだけど、トリビュートには尊敬を込めてって意味があるんだね。でもカバーだって多少の尊敬や愛情が入ってそうなもんだけど。うーん?
サントラは「アクロスザユニバース」「ブラックバード」「ストロベリーフィールズフォーエバー」がよかった。



2005年10月19日(水) ひとしあん

『珈琲時光』をキッカケに、一青窈のアルバムを借りてみた。月天心と一青想。ちなみに『珈琲時光』のテーマソングである「一思案」が入っているのは後者。「ひとしあん」って本来の意味を意識せずに口の中でつぶやいてみるとなんか不思議な響き。
帰り道に聴いてみたけどいい声してるね。映画で観た外見と声にギャップがあってそこが素敵。

失って初めて大事なものがわかっても もとには戻れない なんてひどい人生 同じことをくり返す 美しい人生

「大家」という曲の一節。そういう人生を美しいと思う感受性に親近感を覚える。

映画では『ダウン・バイ・ロー』と『ストレンジャー・ザン・パラダイス』を借りた。両方ともジム・ジャームッシュという監督の作品。
この間観た『コーヒー&シガレッツ』もこの監督。簡単なレビューを読んだだけだけど、この人と僕は好みがあうと思う。ミュージシャンや映画監督、小説家に限らずそういう人を見つけられた瞬間ってすごくいいよね。みんな大好きー。



2005年10月18日(火) 珈琲時光

台本書こうと思ってます。まだプロットの最初のほうしか思いついていないけど。自殺した女の子と、彼女を天国に連れていく天使が喫茶店で話をしているお話。お客さんは最初、単なる友達同士の会話だと思うんだけど最後にあぁ、この人は死んだんだと気づかせたい。難しい。そして『シックスセンス』みたい?

『珈琲時光』観た。フリーのライターである陽子と彼女を見守る友人、家族。変わらない毎日はきっと幸福で…。

東京が舞台というだけあって、観ていてたまらなかった。都電、神保町、いもや。あぁ、ここは僕が歩いた街だ。
主人公の陽子は一青窈が演じている。演技はちょっと下手だったけど、不思議な雰囲気を持っていてなかなか惹かれるものがありました。彼女は台湾の男性との子供が出来ていて、シングルマザーの道を選ぼうとするんだけどそれを案じる家族や陽子に思いを寄せている古本屋の店主・肇(浅野忠信)たちが穏やかでいいんだ。
すごく仲がいいのに恋人ではない男女の関係ってすごく好き。親密なんだけれど、でもどちらかが恋人関係に踏み出そうとするとそれが崩れてしまうかもしれない不安定さとか共感する人も多いんじゃないかな。ってか近くに陽子みたいな人間いたらきっと惚れる。大変だろうけど。
朝焼けのような落ち着く作品ですよ、ぜひ。



2005年10月12日(水) パンク

『炎 〜あなたがここにいてほしい〜』
『おせっかい』
『ザ・ウォール』
『対』
『アニマルズ』

ピンクフロイドのアルバムを一枚ずつ借りています。この間はデビューアルバムである『夜明けの口笛吹き』を借りたよ。基本的にピンクフロイドの音楽って夜中に聴くもんだと思うけど、朝に聴いてもなかなかよかった。気持ちが内側に行く音楽ね。

↑のアルバムの中では上の3つがお気に入り。『ザ・ウォール』のライヴ盤を聴いてピンクフロイドに入ったし。でも今の気分では『炎 〜あなたがここにいてほしい〜』かな。”あなたがここにいてほしい”って気分なので。

最近、ロックのコーナーで目に付くものがなくなったのでパンクのコーナーに移動しつつあります。バッドレリジョンとかシンプルプランとか。歌詞がいいね、あのもどかしさをわかってくれる曲がいくつかある。



2005年10月07日(金) 手首をギュ

『コーヒー&シガレッツ』『海を飛ぶ夢』観た。よかった。

両作品とも、人間を上手に描けてた。僕は基本的に人間が好きなので、観ていて愛おしくてたまらない気持ちになった。

『コーヒー&シガレッツ』はコーヒーとタバコを中心にした全部で11話の話なんだけど、ほとんど2人の会話。で、それが自分の日常での会話とかぶることがたくさんあってクスクスニヤニヤだったんだよね。「いとこ同士?」という話であまり面識のない相手に、携帯電話や自宅の番号を教えてくれとせがまれる俳優がいたんだけどそのときの「なんなんだこいつは…、教えたくねえよ。あーどうやって断ろう。うー」な間とかたまらんかった。

『海を飛ぶ夢』は尊厳死を望む四肢麻痺の男性と彼をとりまく人間たちを描いた作品。死を望む人間と、それに反対する人間。どっちも間違っていないからそこにはきしみが生じて、そのきしみの上で必死にあがく人間たちの姿。そこから多くのことを感じるはず。リアルですよ、みんな。

『コーヒー&シガレッツ』は2回目からはBGM的に観ると気持ち良い映画かも。『海を飛ぶ夢』は1回だけ観て、その1回をじっと体や心のすべてを使ってみるべき作品だと思う。両方ともぜひ。

死んだらこの意識はどこに行くんだろう。今まで知り合った人とのつながりはあっさりと消えてしまうんだろうか。映画を観たあとのあの気持ちとか、好きな人と一緒にいるときのドキドキとかも全部が無と化してしまうんだろうか。それが怖い。怖い。それ故に今、自分の手首をギュって握って温かいことが嬉しい。嬉しいんだってば。



2005年10月06日(木) ターミナル

『ターミナル』観た。
職場の人が褒めてたから期待して観たんだけど、そこまでの作品じゃなかったなぁ。故郷に帰ることもできなくなって、さらにはアメリカに入国さえもできない主人公の心細さや、いい仲になる女性の心境とかもうちょっと深く描いてほしかった。なんなんだろう、あのヒロインは。
まぁ楽に観ることが出来る作品だと思います。暖かい感じね。吉野家とか、スタートレックネタなどの細かな点も個人的には嬉しかった。

今日は休みなので写真散歩。ジャスコの手前の橋の上、海も見えるし山も見えるし遠くには製紙工場も見えるしでなかなかよかったです。

色々溜め込んでます。ひとつずつ外に出していきたい。

最近、身の回りで問題山積みで困っている人が多いんだけど「困難は分割せよ」ってルロイ修道士が言ってたよ。あれは小学校の頃だったかしら?

『海を飛ぶ夢』と『コーヒー&シガレッツ』『犬猫』を借りた。『海を飛ぶ夢』と『コーヒー&シガレッツ』が特に楽しみ。前者は尊厳死について、後者はコーヒーとタバコをテーマにした短編集。



2005年10月01日(土) 真面目な印象

今日から再び地元でお仕事でした。なんか、尾道でのハードな仕事に慣れたせいかずいぶん暇だった。なかなか良い感じで仕事できましたよ。こっちの職場の人たちにも久しぶりだけんってえらいかまわれたし。みんな変わってなくて(?)よかったよかった。

つらいことってその時よりも後から思い出してしまう時がつらいんだと思う。逃げられないものね。助けたい、助けてほしい。

ニコンのD70s買いました。初・デジタル一眼レフ。まだ10枚ちょっとしか撮影してないけど、真面目な印象を受けます。明日は仕事に持っていって、帰りにぶらぶら写真散歩しようかな。ふふ。


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ゆうじ