tdd diary

2006年05月31日(水) waiting

一昨日から会社で洋書とかの展示会を今日まで。この展示会の準備でけっこう疲れてたものの、昨日会場でいつもなかなか会えない刺繍の先生と久しぶりにお会いできて、他の人がいなかったので2人で色んな話ができて良かった。今年のフランスのメーカーの新作がすごくアメリカっぽいデザインでがっかりしたって話をしたら、先生が私もそう思ってた!とか。デンマークとかオランダまで離れるとけっこうまだ独自の感じでやってるのが、大きい会社になると世界で売れるものを能率優先で作る感じになるので、どんどんアメリカっぽくなる。フランスとかドイツらしい感じが薄れて、みんな同じ感じになってくるので見ていて世知辛い思いがする。ただそういう大きい会社にはできないことをやっていく小さい会社もフランスにあって、今回はそういうところの本が少し入れられたのでまだ良かった。

手芸をするのに、材料や道具が手に入れられないような不便な状況の時代の方が、よっぽどみんながそれぞれ工夫して限られたものの中から最大限を引き出そうと、いいアイデアが各地であみ出されて生き生きしているような作品を見ることができる。物が溢れて材料が溢れて、何でも買える状況になると、皮肉なことにみんなが与えられたものだけで満足してしまい、フランス人もドイツ人もアメリカ人も、みんな似たりよったりの作品ばかりになって、独創的な作品というのが出てこない。豊かになればなるほど、みんな何も考えなくなる。手芸の世界だけの話じゃなく、何でもできる自由があると、かえって人は何もしない。

そういう時代に人の心をとらえるのは、独創的な作品を作ろうとかいう肩に力の入ったタイプの作品ではなく、本当に好きで少しづつ自分が作りたいものを地道にかたちにしている人の作品だと、ここ最近思う。奇をてらった手法や材料を用いたりせず、好きな素材で簡単な手法でできるもの。世界中の手芸店でセット販売されているような作品よりも、ポルトガルのお婆ちゃんが細い糸から編んだレースや、私の好きなフランスの人が考えた季節の草花や子供の図案の刺繍のほうに豊かさを感じる。シンプルであることがいいとかそういう話でなく、何でもできるなら本当に自分の好きなものをきちんと見つけて、それだけでいいんじゃないかというようなこと。



2006年05月30日(火) i remember who you are

夜、サッカーの特番。今日は日本代表の戦術についての特集。オーストラリアやクロアチアのここ最近の映像を見たら、日本が苦労してるポイントが普通にできてて暗雲たちこめる思いですが、みつお頑張れー。勝ち負けとかよりもディティールにより注目してサッカーを観ると、私はとても楽しいです。私はサッカーを真剣にやったことはないですが、10年くらい前にそりゃもう真剣にハンドボールをやっていました。どんなに下手くそでも、試合というのは時に何が起こるか予測不可能なところがあります。素人のド下手が見せる、一瞬のスーパープレイという奇跡のような場面を、スポーツをやっていた人なら必ず何度か経験したことがあるはずです。練習したって絶対できないような奇跡のポジションにたまたま立ってた、とか。練習したって絶対できないような奇跡のパスがたまたま来た、とか。試合の結果やその日のことなど、ぜーんぶ覚えてないのに、ド下手が見せた一瞬の奇跡が、いつまでも観た者の心に残るのです。スポーツの面白いのはそういうスーパープレイの一つ一つにあると思うのです。そこにきてこのワールドカップというのは、祭りですので。そりゃもう素人のド下手でも時に奇跡を見せることができるわけですから、実力と経験のある選手の本気の技を見れるというだけも楽しいですし、それらの1人1人が繋がってゴールを目指す様はさぞかしスリリングかと思います。ワールドカップ、スカパーで全試合放送されるようです。やっぱり優勝はブラジルでしょうか。ロベルト本郷の生まれた国ですからね。


ダッシュ、ダッシュ、ダッシュ、キック、エーンド、ダッシュ。
もーえてー、せいしゅんー、かけぬーけーろー。



2006年05月29日(月) headphone masterpiece

朝一でサチコさんから昨日のロナウジーニョの録画を忘れたと言われて鬱になるも、同僚のSがハードディスクに入ってるからそのうち貸すといってくれました。お昼、和山さんと携帯で電話。そのあとその件でアケミちゃんに電話。

職場で私の伝説の寝ぼけの話になった。私の寝ぼけについて、日記に書いたことありましたっけ。ソファでうたた寝していたと思ったら、急に青い顔で「アレがない、なくなった!」と騒いでその場にいる家族全員に探し物をさせといて、都合が悪いやりとりになるとまた寝てしまい、起きた時に何も覚えていないという、最強の寝ぼけを少なくともこれまでの人生で2回かましています。そろそろ次が来る周期(5〜6年に1回)なので、人がいっぱいいるところでうたた寝しないようにしなきゃ。今日その話を聞いた同僚は、「それマジで病院行った方がいいんじゃないの?」と心配してくれました。

昨日HMVで買ったcody chesnuttのアルバムが最高に素晴らしいー。この人のライヴ観たいなあ。ルーツとかにボーカルで参加したりしてた人。


おっす!決して大人になんかなりません。てか、なれません。



2006年05月28日(日) fine

夕方、渋谷。さくらやでやっと時計のベルトを付け替え。ずっと腕時計なしの生活だった。HMVにも。びしばちゃんと待ち合わせてivyへ久しぶりに。取り置きしてもらってたエメラルドのストールと中野シズカさんがフランスで買い付けてきたという電話の受話器のかたちのキーホルダー買う。びしばちゃんとお茶して色んな話。マイケル・ジャクソン来日中とか。ワールドカップはドイツとブラジルの決勝でブラジルが優勝するだろうと予想。この時、今日のNHKのロナウジーニョの特番をビデオに録画するのを忘れてきたことを思い出してサチコさんにメールで頼む。

クアトロへ。5〜6年ぶりかなあと思って最後に観た真心ブラザーズのライヴがいつだったか、さっき調べたら97年。シングル集を出した時の武道館以来、なんと9年ぶりのライヴだったんですね。単純計算で19歳か20歳の時以来ってすごい。びしばちゃんに誘ってもらったため、新譜を聴いてもおらず「i will survive」で止まってしまってるので、きっと知らない曲ばっかりなんだろうなあと思ったら、そうでもなくってまたびっくり。「高い空」「空にまいあがれ」「マイ・バック・ページ」「素晴らしきこの世界」「ストーン」(これをやるとはー!)「スピード」「どか〜ん」「拝啓、ジョン・レノン」と、終わってみればヒットパレードなライヴ。武道館の時はバンド、コーラス、ホーンと大きい編成でしたが、2人とドラム、ベースの4人編成でとてもシンプルなのに、クアトロっていう音の近さもあって、すごく厚みのある音で楽しいライヴでした。「ストーン」の途中の歌詞を変えて、倉持さんが「ワールドカップは日本が優勝ー!日本人ならそう思えー!」って歌ってて笑った。途中2人が話すのもとても楽しそうで良かった。「i'm in love」って曲をやった時、この曲のビデオは本当に結婚式でこの曲をやった映像をそのままビデオにしたって話になって、その時と同じアコースティックで今日は演奏しますって言って、「ちなみにこの中で結婚するって人いますか?」って倉持さんが言ったら、一組のカップルが手を上げて、「じゃあ今日はこの2人に捧げます」っていって歌ったのが良かった。

帰ってきて夜1時半からカンヌの授賞式生中継。パルム・ドールはイギリスのケン・ローチ監督。グランプリって勝手に予想してたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥは監督賞。去年パルム・ドールをとったダルデンヌ兄弟が去年と同じ調子でニコニコしながらプレゼンターで出てきたのが良かったー。



2006年05月27日(土) reflection

飽きもせずまた朝ドラ。とうとう達彦の良さに気がつく桜子!来週も楽しそうー。月〜土まで毎日15分見てるってことは1週間で1時間30分を半年だから普通のドラマより全然長いんだよなあ。

会社の人が明日から佐賀に帰郷するので高島屋でお土産買って帰るのについて行ったら、ウエストのクッキー買ってくれた。そのあと同僚のUが日本橋にもドーナツプラントがあると教えてくれたので、行ってみたいと思いながら足を運ぶ機会がなかった日本橋三井タワーに仕事帰りに寄り道。

夜、NHKで爆笑問題が東大の新入生と教養とは何かについて考える「東大の教養」っていう番組を見る。太田さんがまた本当に良かった。専門用語を理解しない人には話が通じないから、まわりの人間が専門知識を得るべきだと感じることがあると話した東大生の男の子に、太田さんは立川談志についての話をした。立川談志を自分は本当に天才だと思う。誰もできないようなすごい芸を見せておきながら、談志本人はそこに全然満足していない。でも談志がそれを客側に求めることはない。学者がどんなに素晴らしい発見をしたとしても、専門知識を持たない人に伝えられなければ、それは発する側の表現力不足だと思うべきじゃないか、という話。太田さんの話し方とかもすごくいいと思う。

深夜「探検ロマン 世界遺産」で、前に見たクロアチアのドゥブロブニクの再放送をまた見る。これこの番組の中でも特に大好きだったのでまた観れて嬉しい。今度の世界遺産はドイツ、ドレスデン!6月17日放送。


ドゥブロブニクの砦の壁に刻まれているLIBERTASの文字。

明日はびしばちゃんに誘われて真心ブラザーズのライヴへ。夜はとうとうカンヌ映画祭の授賞式生中継!



2006年05月26日(金) サクリファイス

今日の朝ドラも良かったー。どの時代のどこの世界にも必ずいる告げ口女が桜子(あおいちゃん)を陥れるものの、またも達彦がかばってくれるー!どこまでも味方してくれる。すごい。しかもただ味方になってくれるのみならず、諭してもくれるー。こんな人がそばにいていつも心配してくれたら全然好きじゃなくても好きにならざるをえないのではないか。味噌屋の息子ー!

自分もこんな風に誰かを心配してかばって間違ってると思った時は率直に諭して素直に受け入れてもらえなくてもじっと耐えて対立しても乗り越えようとしたりとかこういう風に誰かにまっすぐに何かを伝えようとか分かってほしいとかで必死になるようなことがこの先の人生であるのだろうかと考えると途方に暮れます。そんながつがつした感じじゃなくって、もっと自然に、普通に、平穏に、流れていければ、と思っていても、時にまっすぐが何としても必要な局面が、人生の中で何度か訪れるということを、そろそろ考えないといけないお年頃なんでしょうか。最近、考えごとが増えて消耗します。


過去のすべてを受けとめて、未来をぜんぶ自分で塗りかえられますように。
まだ間に合いますように。



2006年05月25日(木) signs

わーわー、とうとう達彦がはたと桜子を抱きしめて「つづく」と終わった今日の「純情きらり」。どうなってしまうんだー、明日。きゃー。つっても今の時点ではまだ完全に達彦の片想いなのでどこまでも切ない。

けっこう前からたまにうちの店に来るおばあさんで、ちょっと変わった感じの人がいて、いつもすごく派手なお洋服で、バッグに犬の写真がプリントされたのを持ってて、ある日はそのバッグと同じ犬がプリントされたTシャツを着てたりもした。すごくお店がヒマだった日にその方が来た時に、私とお姉さん(60代)の2人で、そのおばあさんに話しかけてみたことがあった。そうかなあとは思ってたんだけど、バッグやTシャツにプリントされてたのは昔飼ってて死んでしまった犬の写真だそうでした。本当にその犬が大好きで死んだ時はどうしたらいいか分からないくらいだったって。自分がもう年寄りだから新しい犬を飼うのは無理だと分かってても、どうしても犬が大好きだったので、犬にしつけをするっていうボランティアを今はしているそう。そのボランティアの活動の中で月に2回、聖路加国際病院の小児科病棟に入院している子供たちを、犬たちと一緒に訪問するっていうのがあるそうで、その中でも子供達から人気者だったミニチュアダックスがガンになってしまった時の話をしてくれた。治療をして元気になったミニチュアダックスは同じ病気でもあるみんなの希望でもあって、それから何年も生きて可愛がられていたけど先日とうとう亡くなって、病棟のみんなにそれを話してみんなで泣いたという話で、私は泣きそうになって何も言えなくなってたんだけど、その人が本当に楽しそうに犬の話をするのでますますなにも言えなくなってたんですけど。それからもそのおばあさんは何度かお店に来るので、そのたびに色んな話をするんだけど、いつもはあーとなってしまって、なにも言えない。好きっていうひたむきな気持ちだけでできるいろんなことを、自分はもっとできるはずだしするべきだなあといつも思う。



2006年05月24日(水) 純情きらり

引き続き、毎日朝ドラの「純情きらり」を見ています。宮崎あおいちゃんがかわいいというだけでも充分なんですけど、西島秀俊の東北訛りがやけに優し気に聞こえるのも良かったり、味噌屋の達彦の片想いが、私とUの間では特に注目されているポイントです。桜子(あおいちゃん)が心配で一緒にマロニエ荘に下宿までする達彦のけなげな片想いは今週にきて大きく展開。東京に出てくる前、岡崎で一瞬のあいだ婚約していた斉藤先生(劇団ひとり)と桜子が、東京で再会することになったためです。婚約した途端、斉藤先生の実家が破産して結婚どころじゃなくなって婚約も破談になったのでしたが。あからさまに動揺する桜子が心配で夜も眠れなくなっている達彦や、会うつもりないと言っておいて、やっぱり約束の時間に走って出ていく桜子を見てうつむく達彦。明日が楽しみ。休みの日だからって見忘れないように、とUから忠告される。マロニエ荘のハツ美さんは達彦が好きで、達彦は桜子が好きで、桜子はまだ斉藤先生が好きなのだけど、斉藤先生は実家の借金でそれどころではないのだった。だれかが振り返らないかぎり、永遠の片想いのサイクルがどこまでも続いていく、この世の常です。昭和の始め頃の設定なので、いま朝ドラを見てる小学生からお年寄りまで、老若男女みんなが達彦の切ない片想いに自分を重ね合わせていることでしょう。


知らないところでかばってくれたり、いつも心配してることなど、全く気づきもしないで、夢を追い続けるヒロイン。ああ無情。



2006年05月23日(火) 本という不思議

そういえばこの前、狂言の世界を観た帰り、コミュニティホールの横が図書館なので、ついでにまた2冊本を借りた。そのうちの1冊の「本という不思議」(長田 弘、みすず書房)を今日の朝、通勤電車の中で読んでいたら、「国立図書館」て言葉が「図立図書館」と書かれており、誤字がなおされないまま印刷されている。そこに、誰だか分からない私よりも前にこの本を借りた誰かが、鉛筆で「国」と正しているのを見つけた。私はこの本を、そこまで読んだ感じで特に面白いとは思っていなかったので、もし何も書かれていなかったとして、この誤字に気づいても「ああ、国立図書館てこと」くらいに流して鉛筆で訂正するようなことはしなかったと思うけど、これを書き込んだ人はきっと、この本か、もしくは詩人としての長田 弘さんか、もしくは単純に本を愛する著者の心意気に、何か思うところあって書き込んだのかしらと思いを巡らせたりします。それかめったに見かけない誤字を見つけて得意になってるだけかも。でも、「図」という誤字に斜線や×を入れたりしないで、つつーっと線が伸びて、一文字だけ「国」って書いてあるのが、とても好ましい感じがして、きっとこれを書いた人はこの本を気に入っていたことだろうなあと思ったら、なんでか自分までこの本に不思議な愛着が生まれるようでした。



2006年05月22日(月) 夕暮れにささやく井戸

ここのところ仕事がバタバタでけっこう疲れる。仕事後、同僚3人で会社の目の前にできたゲルマニウム温浴へ。前にuと行った日本橋のは2000円。ここのは1500円だけど、今日は1000円でいいです、って。安いけど対応は同じ。お湯がぷくぷくいってるとこに両手を肘まで、両足を足首まで20分間浸す。この前は寒い日だったけど今日は寒くなかったからか、スタートが早かった。2〜3分経った頃から汗がだらーっと。で終わっても全然ベタベタしないし、全然グッタリもしない。むしろすっきりとした気分になるのも同じ。3人で行って、私以外の2人は初めてだったけど、2人も同じ感想。サウナも好きだけどサウナ入るより全然体がダルくならない。夏とかは別に行かなくても良さそうだけど、冬になったら月2回くらい通うといいかも。普段は1500円だけど、今日また200円割引券くれた。

小谷さんの新譜の中の「奇跡」って曲を聴いて、アストリッド・リンドグレーンの「ミオよ わたしのミオ」を思い出して読み返す。すぐれた読みものは、10しか見つけられない希望を100にして伝えることができると思う。それを描くときに必要な経験についてよく考える。前は、それには100の経験が必要で、そこでやっと深みや広がりのあるものが描けると思っていたところがあったけど、100を見てきた人にしか100を与えられないかというと、そうじゃないはず。10の経験、10の喜びや悲しみを、100にして受け止める感受性がある人に、100の読みものが表現でき、読むものに100を与えることができるのかもしれない。



2006年05月21日(日) what are you doing?

昨日HMVで小谷さんの新譜とロン・セクスミスの新譜と一緒にボーズ・オブ・カナダの新譜も一緒に買ったんでした。それで思うのは、たまたまこの2人の偉大なシンガーソングライターと一緒になってしまったタイミングもあってのことだけど、人の心から生み出されたメロディや歌声は、電子音楽には決定的に叶わない力を持ちうるというのを思わずにいられませんでした。どんなに心を込めて選び抜かれて鳴らされた電子音楽であっても、人1人の心からの歌声一つにはどうしても及ばないものがあるというのを、そういうことの違いを決定的に自分は感じたかもしれないなあと思います。心地よく広がるような大好きな電子音楽もいっぱいあるし、どんなに聴いても何も感じられない歌声もたしかにあるんですけど。


長いこと色んなとこを探してて、やっとみつけたよルーファス・ウェインライトのgapのcmの映像。gapのこれまでの数々のcm、特に最近スパイク・ジョーンズが作ったgapのcmなんかはすごく面白かったりでしたが、それらのどれもがこのcmには叶いません。ちょうどルーファス・ウェインライトのファーストが出て、わーっと思ってた同じ年(98年)の年末ころにMTVかなんか見てたらこのgapのcmが流れまして、わわわ!と思ったのがもうかれこれ8年前の出来事ですか。時間は流れましたがこのcmは大好きなままの自分に少し安心したりもします。何度も見ちゃいます。



2006年05月20日(土) 雪でもいい

仕事後、同僚3人で会社の前のビルにオープンしたゲルマニウム温浴に行くつもりで、予約とかしないで行ったら1時間後って言われて月曜日に予約を入れて出直すことに。お店の人がいい人で、せっかく来てもらったのに申し訳ないから月曜日は割り引きしますって。2人と分かれて1人で銀座へ。HMVで小谷美紗子さんの新譜「catch」を買うつもりで行ったら、全然知らなかったけどロン・セクスミスの新譜も出ていたので一緒に買う。

家に帰ったら、骨髄移植推進財団てとこから「重要」ってハンコの押された封筒が私宛に。骨髄バンクのドナー登録をしたのはかれこれもう5〜6年くらい前だと思います。ドナー候補者のなかの1人に選ばれたのは今回が初めて。必要書類にいろいろと記入。ここ何日かで考えた色んなことが頭の中をめぐり、色んなことがつながっていく気がする。小谷さんの音楽を聴いて一気に背中を押される思い。今回も素晴らしい。全曲素晴らしい、と思う。相応しい言葉が思いつかないほど。ライヴの先行予約の案内が入っていたので申し込んだらライヴのチケットが取れたー。7月の終わり。すべてがうまくいけば入院は8月の始め。



2006年05月19日(金) s.m.i.l.e

もう前回髪を切ってから2ヶ月が経とうとしています。半端に伸びて、あらぬ方向に向く髪の先を、「私が切ってやりたい」と職場の人に言われるほど、気づかない間に自分はむさ苦しくなっていたようです。手の中のゼリーは少しづつ成長している気がします。それを人に言うと、どれどれ触らせてと言われるので、これからは触らせる時にお金でもとろうかと思います。それか何か食べ物くれたら触らせてあげることにしよう。

雨が降ったり、かと思ったら夕方には急に蒸し暑くなったり。なんだか気分まで滅入ってきます。ここんとこめっきり五月病といった心持ちです。それでもウダウダしてるヒマはありません。カンヌも始まるし、ワールドカップも始まるではないですか。カンヌはいいとして、果たして自分がワールドカップにどれほどの意気込みを持ち合わせているのかはあやしいものです。先日、図書館に行った時にフランツ・ベッケンバウアーの自伝を普通に借りる気でいた自分に、寸でのところで「いやいやちょっと待て」と、なんとか思い直した次第です。とはいえ空元気でいいからスーパープレイヤーのスーパープレイに心躍らせていこうではないですか。って、うちBS見れないんだったー!


気持ちの上ではこれくらい前のめりで。

そういえば職場で代表の23人の中で誰が1番かっこいいかという女子高生みたいな話題になった時に、私が「小笠原」って言ったらだれも同意してくれませんでした。小笠原も犬顔。頑張れみつお。



2006年05月18日(木) 照れるような光

休日。スタジオパークに茂木健一郎さんが。「プロフェッショナル」の司会をしてる脳科学者の人。脳科学のいろんな話をしてたんだけど、お題が恋愛になった時、恋愛っていうのはどんな趣味を持つ何をしている人でも、好きとか会いたいとかってみんなが同じ感情を持つからとっても面白いんですって言ってて、あーそうかもと思う。

夕方、地元のコミュニティセンターへ。「狂言の世界」というのを観に。野村萬斎さんの「狂言サイボーグ」という本を読んでから1度狂言を観てみたいと思っていたところに、いいタイミングで。それも「狂言の世界」っていって、狂言を初めて観る人や外国公演とかでやるような初心者向けの演目で、演目が始まる前に解説もしてくれるという、至れり尽せりなもの。「手に汗握るスリルとサスペンス、愛と感動、そういうものは一切狂言にはございません。美しい体の動きや言葉から、様々な喜怒哀楽を感じるものなんです。」と。舞も最初に見せてくれて「舞の動きの意味を聞かれても困るんです。意味はありません。でもいろんな動きからいろんなことを感じてもらえます。」1500円で観たのが申し訳ないくらいヘラヘラ笑えてとっても楽しい。萬斎さんのお父さん万作さんが「無布施経」っていう演目でデタラメなお経を唱えたりするだけで、みんながケラケラ笑っちゃう。皮肉っぽいことも言ったり、「おいおい、ここちゃんと聞いとけって。」みたいなこと言ったり、ウソついたりとぼけたりの駆け引きがとても面白い。

休憩してから今度は野村萬斎さんが出てきて「棒縛」という演目。その中で「暁」っていう舞を舞うところがあるのを、この演目は面白おかしく舞うので、みんなまたケラケラ笑う。というのは、さっきの解説の時に正式の暁の舞を見せてもらっていたので、動きの違いをとても分かりやすく教えてもらっていた為で。その正式の暁の舞というのは夜明けを迎えたカップル(男と男)による、別れがたい朝のやりとりというもので、正式の方を観た時、昨日の「ぼくを葬る」の中で病気になったことで主人公から突然別れを告げられた男の子がダブる。現代のフランス映画の中に出てくる2人も、600年続く狂言に出てくる舞の中の2人も、おんなじ。茂木先生の言う通りなのだった。


私の好きな顔の系統(遠藤さんによって名付けられた「濡れ子犬」系)の王道をゆく顔が野村萬斎さん。犬っぽい顔はどうしても弱い。志ん朝も犬顔。



2006年05月17日(水) time to leave

仕事後、また日比谷へ。レディースデーで今回は前から期待していたオゾンの新作「ぼくを葬(おく)る」を観る。スカパーのおかげもあったりでこの監督の映画は前作の「ふたりの5つの分かれ路」以外ほとんどは観ているんだけど、私はその中でもやっぱり「まぼろし」が本当にすごいと思っていて、あれはオゾンがすごいのか、本当に素晴らしい演技をみせたシャーロット・ランプリングがすごいのか、その両方なんだろうけど、やっぱりあれを30代の若さで撮れる映画監督っていうのはちょっとすごいんじゃないかと思う作品です。その「まぼろし」を死の3部作の1作目として、2作目がこの「ぼくを葬る」となるそうです。「まぼろし」では愛する人の死、そして「ぼくを葬る」では自分の死がテーマ。突然死の宣告を受けて短い余命を生きる主人公の映画はこれまでに観たことはあっても、ここまで主人公がひたすらに自分の死に向き合って最後を迎える作品も観た事がないもので、やっぱりこの人本当にすごい。こんな誰にも看取られない死があるとしても、それを1本の映画という表現でかたちにできるのは、もう後にも先にもこの人だけなんじゃないかと思う。主演のメルヴィル・プポーが見せる表情がまた素晴らしく、「まぼろし」でも印象に残る海がまた今作でも本当に美しいシーンで出てくる。やっぱり映画館で観れて良かった。

今はそんなこと思いもしないで毎日を生きていても、自分もいつか必ず死ぬ時が来るというのを身近な人の死で思い知らされるということは、生きていると必ず経験するものでも、具体的に自分がどういう風に死んでいけたらいいかとまで考えさせられたのは初めてです。死を前に、寄り掛かりたいと心から思える人が家族や恋人ではなかったというのは、悲しくてもあり得ないことじゃないはず。残される人のために死ぬまでの時間を生きる事もできるところを、そうはしない主人公の強さを思うと、こういう死に方が良いかどうかは別として本当に心に迫るものがあって、それはやっぱりそのままどう死ぬかということからどう生きるかということを考えさせられるものがありました。



2006年05月16日(火) high tech poet

本屋で立ち読みしてたら、普通の女性向け雑誌でトーキングラウドのgilles petersonと青柳拓次さんが対談してて、青柳さんが「最近は新しいレコード買う事が少なくなった」っていうようなことを言ってて、私もめっきり買わなくなったなあと思う。前から好きな人たちは聴いても、最近出てきたような新しいバンドをほぼ全く知りません。不思議なくらい知りたいともあまり思わなくなってて、それどころか今年と来年くらいで今持ってるcdをできれば半分か3分の1くらいにしようと思ってるくらい。興味がなくなったとかではないと思う。自分の好きなものが、年とともによりフォーカスされて、自分のことを前よりもちょっとは分かってきたという事なんだと思う。明らかにここからというような、シフトチェンジのきっかけみたいなものが特になかったので、最初は戸惑ったけど自分に全く無理がないのでこれでいいんだと思う。肩の力も抜けている。本当に好きなものだけを、きちんと好きでいられることが1番望ましく、そしてとても難しい。



今一つ昨日の日記ではマーク・ゴンザレスのすごさが伝わりにくくて悔しいのでリンクをいろいろ。クリックするとそのまま飛びます。

you tube Mark Gonzales Blind Video Days
まずは、私の中でマーク・ゴンザレスをスケートヒーローたらしめている衝撃映像。もうこれ、板が足の裏にくっついた生き物って感じです。神業の連続。

High Tech Poetry
詩集。詩人ですから。これ全ページ袋とじになっててブチブチ切りました。

krooked skateboarding
仕事も色々とします。スケートボードもTシャツも作ります。ゆるゆるで可愛らしい絵をいっぱい描きます。

mark gonzales museum
色んなところで色んな仕事をします。絵も色んなところで描きます。スケート界の赤塚不二夫です。この人がなんか喋る時、たまにわざと韻を踏んでるのを見かけると、ギャグをかます赤塚先生とダブります。

adidas skateboarding
大きな会社とも仕事をします。ゆるゆるの絵でスニーカー作っちゃいます。


もちろん大人用です。



2006年05月15日(月) street to street

先日たけしさんからお借りしたfour starのスケートdvdを観る。これとても素晴らしい。とってもいい映画を1本観た感じに勝るとも決して劣らないくらい素晴らしい。むしろ小学校6年生の時以来スケートボードに乗っていない、私のような非スケーターの方にこそ観ていただきたい。別になにかストーリーがあるとかでもないし、特にみんなが死に物狂いでスケートに熱中してるわけでもない。なのになんでこんなにも心を揺さぶられているのか。私のスケートヒーロー、マーク・ゴンザレスがまたすっごく、いい。私が大好きだからそう見えるのかもしれないけど、この人がフレームに入ってくると空気が変わる。死んでもおかしくないようなシーンが何度もあるんだけど、飄々と滑ってて、何してる時でもその感じのまんま。こんな本物の頭のいかれた人が、こんなにもみんなから愛されて、飄々とスケートボードに乗ったり自転車に乗ったり歩いたり走ったり飯食ったり酔っぱらったり寝たりすぐ知らない人に話しかけたりしている事が、なんて言っていいか分からないくらい、いい。煩わしい事すべてから解放されてスピードにのっていくような動きの一つ一つに見とれ、感嘆する。やりたい事をやりたいようにやってる人のフットワークの軽さや自由さに心から憧れる。



去年、携帯のカメラで撮ったモノクロの写真を印刷して小さい写真集を作るつもりでパソコンにデータを移したら、パソコンが壊れて全部が幻となったものが、携帯に1〜2枚データが残ってたのと、そのあとまた少し撮ったりしたものをとりあえずまとめてexhibitionにアップしました。全部捨てようと思ってたものですが、飄々とやりたい事は軽いフットワークでできればという自分への喝入れのためにも。



2006年05月14日(日) all i want

夕方までぼんやりと色々して、待望の焼肉。妹と私の割り勘で。今日も美味しかったー。お店の人の接客も、普通の焼肉屋にあるまじき感じの良さ。1人特に感じのいい女の子がいて、今日はその子はいなかったけど、みんながテキパキしてて動きにムダがない。しかも出てくるものがみんな美味しいから相乗効果で気分がいい。いい店。

帰ってきてスペースシャワーみたら、小谷美紗子さんがピエール瀧と森山直太郎の番組に。うわーって思って見てたんだけど、小谷さんの喋る感じがすごく落ち着いてて、この人ますますいいなあと思ってじーっと見入る。アルバムがまた出るそうでとても楽しみ。

フジロックにマーサ・ウェインライトが決まったらしいです。マーサはルーファス・ウェインライトの姉ちゃんです。弟も来ればいいのに。ルーファス・ウェインライトといえば、この前買ったDVDが本当に素晴らしい。なにかっていうとこのDVDを観ちゃいます。夏の野外のニューヨークでやってるライヴが特に素晴らしく、フジで観てみたいなあと思います。そういえばたけしさんが言ってたけど、今年のフジ、大トリはなんとストロークスらしいです。「本当に?」って何度も確認したけど。なんでレッチリじゃないんだろ。日曜日は別の国のフェスにでも出るんだろうか。


ビデオクリップとかもみんな見れます。



2006年05月13日(土) 徹子の夢とロナウジーニョの焼肉

17日から日本橋の高島屋で「徹子の部屋展」が開催されます。17日の初日はなんと徹子が高島屋に来て当日の「徹子の部屋」の放送を高島屋から生中継するらしいです。超見に行きたい。行こうと思えば行けなくないぞ。職場から高島屋まで歩いて2分くらいです。徹子見たい。

今日の夜はNHKBSでロナウジーニョ特番があるそうでUが張り切ってました。BSが見れない私はどうしたらいいんでしょうか。見たい。



私にとって「夢」と同義語のものってなんだろう、と考えたんですけど。私にとって「焼肉」は「夢」と同義語といえましょう。明日は母の日でもあり父の誕生日なので最強焼肉屋、町屋の正泰苑に予約を入れてあります。この最強焼肉屋は銀座や芝大門にもありますが、1番安くて1番美味しいのは町屋店だそうです。家族が揃ってご飯食べるのも久しぶり。



2006年05月12日(金) why?

仕事後、渋谷nest。nestのエレベーターに乗ったらちょうどたけしさんが後から乗って来た。で、会場に入った瞬間にgroup_inouのライヴが終わってしまいました。ぎゃ!上のフロアでちらっと観ただけでしたけど、相変わらず楽しそうで。去年作ったludic cdrにgroup_inouの「BPA」を入れたら、支離滅裂な曲のラインナップの中、やたらとgroup_inouが良かった良かったと言われました。この「BPA」、別バージョンが1曲入り500円にて絶賛発売中です。こちらのバージョンもとても良いので、気になる方はどうぞ。大きいレコード屋で買えそうですが、詳しくは彼らのサイトへ。同時にDVDも発売しております。金銭に余裕のある方はこちらもどうぞ。私は買いました。

すぐに54ー71。なんとバトルス観た時以来の54ー71。でもあの時観た印象と編成は変わらず。声はもう乗せていかないのでしょうか。あのドラムもあのベースも生き生きした感じでドキドキするんですけど、やっぱり声がほしいなあと思いながら観てしまう。

idea of a joke。最初から終わりまでずーっと素晴らしい。あー、機会があればぜひこのバンドのライヴは観るべきと思います。本当に全員が個々に良いのにすごくいいバランスで音が固まってこっちに飛んでくる。ライヴ終わってちょっと外に出てたらトミオさんに声かけられる。nest来ると必ずトミオさんにお会いできる気がして嬉しい。

why?です。anticonの中では自分は特にcLOUDDEAD(仲が悪くて分解済み、とインタビューで読んでショックでした)とsage francisが好きでして、anticon名義以外のリリースは主にこの二手周辺のものしか追いかけておりませんで。why?のソロ作品を聴きもしないで今日のライヴを迎えましたら、予想かつ期待してた感じは全く裏切られたんですけど、何この人、楽しいー。ラップらしきものもちらっと垣間見せつつ、完全にバンド編成。anticonからの流れで自分の好きなように音を作ってたら、いつの間にかビートらしきものがメロディに変わっていき、その結果マイクを持って声を出したら、ラップじゃなくて歌が出てきました。という自由にやりたい方へ流れていくことに無理がなく、この人の力の抜けた感じの声も相まって、なんだかとても和やかで楽しいライヴでかえって良かったです。

終わって、たけしさんとラーメン食べて帰る。ずっとお借りしてたDVD返したら、また今度はwilcoのビデオとスケートのDVD2つ貸していただく。スケートのはstereoのとfourstarが来日した時のもの。これ全部面白そう。特に動くマーク・ゴンザレスが見れるのは楽しみ。



2006年05月11日(木) i will

朝ご飯を食べながらテレビを見てたら「知るを楽しむ」の再放送をしていて、樹木希林さんが極私的骨董品入門というのに出ていた。教えてくれる先生のお家にお邪魔して、色々見せてもらったうえに「(先生の家なのに)狭い所ですがこちらへどうぞ」って言って奥様をそばに呼んできて、さぞかし大変だったでしょうねーと苦労話をさせてみたり、樹木希林の独壇場って感じがしてとてもいい番組になっているうえに、先生もとても魅力的な人で良かった。これいいでしょ、みたいな感じで色々見せてくれた中に、安土・桃山時代の九州の神社の狛犬っていうのがあって、白い石でできた豆柴くらいの大きさの狛犬で、足とか全体がとても可愛いんだけど目が凛々しくて手塚治虫のキャラクターみたいに可愛い狛犬だった。ああいうのだったら、私もほしいなあと思う。

夕方、車に乗せてもらって地元の図書館。「冷血」(昨日、映画「カポーティ」の予告やっと観た!楽しみ!)は長過ぎたので延長してもらう。この前に借りた村上春樹の「意味がなければスイングはない」って本の中でブライアン・ウィルソンのことを書いたのがあって、村上春樹の手によるブライアンの不幸な話に、通勤電車の中で泣きそうになってしまったくらいで、ブライアン・ウィルソンの本でも借りようと思ったんだけど、見つけられなかった。3台ある検索用のパソコンは小さい子達が占領していたので諦める。ちなみに今bbsのとこに貼ってる画像、ヘッドホンした可愛い子は、あれブライアン・ウィルソンです。

「冷血」以外には
・「頼むから静かにしてくれ」レイモンド・カーヴァー
・「志ん朝の高座」横井洋司

志ん朝の写真集、さんざ立ち読みしといてさらに図書館でも借りた。ゆくゆくは購入するつもりで。帰りに地元のタワーレコードで「broken flowers」のサントラとレッチリの新譜買う。そうしたらポイントカードが満点になったのでinkのアルバムに交換してもらう。toolの新譜を試聴したら、1曲1曲がやたらと長い。まだ終わらない、まだ終わらないって聴いてたら疲れてきたので買うのやめた。家に帰って、近頃大変そうにしているお友達にcdrを作る。最後の曲をビートルズのホワイトアルバムに入ってる「i will」っていう私の好きな曲にしたんだけど、この曲は1分46秒。



2006年05月10日(水) broken flowers

仕事後、日比谷。レディースデーで「ブロークン・フラワーズ」観る。はじめっからセンスのいい映像を撮る人だった。去年の秋頃のある日、日付けが変わる時刻から朝までかけて「パーマネント・バケーション」、「ストレンジャー・ザン・パラダイス」、「ダウン・バイ・ロー」を立て続けに観るというジム・ジャームッシュ祭りがスカパーで放送されたのを観た。センスの良さというのはそれだけでも表現に説得力と深みをもたらす大切な才能だ。でも物語り性やそれを通して作者が語りたいものを見い出そうという視点に立った場合、ジム・ジャームッシュの映画の中にはそれらよりも映像の空気感やイメージの連なりみたいなものの方が先に立つ感じがあった。そこがこの人のいいところと思ってもいたんですけど。最後に観たこの人の作品は「テン・ミニッツ・オールダー」だったし、「コーヒー&シガレッツ」は観ていないんですけど、「デッドマン」、「ゴースト・ドッグ」でそういう空気が少しづつ違った感じになってきていたのが、この新作につながってるようにも思えたり。

久しぶりに観た新作でこんなにいい気分になるなんて。ジム・ジャームッシュの映画を観て、こんなヘラヘラ笑った挙げ句にいい気分になっている自分がまず驚きですけども、映像においてのセンスの良さやそれを誰よりも本人が重々自覚自認しています的な空気がストーリーや人物の描写よりも前に出る事はなく、かといってすぐ横にいて、しっかりと全体の空気を覆っている。そしてビル・マーレイがホントに素晴らしい。観ている間ずっと、ビル・マーレイがチャーリー・ブラウンみたいに見えた。1人ひとり訪ねていく昔の恋人たちはそれぞれに強烈な女たちなんだけど、翻弄されない。それでもぎこちなく会話し、だけどやっぱり間が持たない。これビル・マーレイじゃない人が演じていたら全く違う映画になっただろうなあと思ったりします。となりのウィンストンがまた最高で、旅行の日程と地図と異国音楽(ジャケット最高「DON FROM WINSTON」て書いてある)もバッチリと、「エリザベスタウン」のキルスティンのように用意してくれたり。終わりの方に出てくるマーク・ウェーバー(「ストーリーテリング」の子)も良かった。後から知りましたが、ジャームッシュとビル・マーレイは家族ぐるみで仲良しだそうで、本編にビル・マーレイのホントの息子が出てきます。観た時は全く気づかなかったけど。



2006年05月09日(火) 5%の言葉

職場の人たちの話す時事ネタにめっきりついて行けないなあと思ってたら、そういえば5月に入ったくらいからまともにテレビを見ていない。食事をしてる時にちらっと見る(朝はニュース、昼は朝ドラの再放送、夜は野球)くらいで、あとはスカパーで映画観たりするくらい。最近は本も読まないといけないので(って、自分が借りてくるからなんだけど)、テレビを見る時間というのがほとんどありません。それを職場の人に言ったら、最近はろくな事件がないから見ないでよろしいと言われました。でもあまりにも世の中を知らないのはまずいなあと思って、3人の同僚が読んだという「ダヴィンチコード」をとりあえず借りてみましたけど、今はそんなに読みたくありません。そのうち読もうと思います。

ivyのbbsで成分解析というページがあります、と書き込みしているひとが。

ハトリの解析結果

ハトリの53%は乙女心で出来ています
ハトリの30%は歌で出来ています
ハトリの6%はマイナスイオンで出来ています
ハトリの6%はお菓子で出来ています
ハトリの5%は言葉で出来ています


半分以上は乙女心ですか、、、



2006年05月08日(月) red hots

(仮)さんから、もうずっと前に教えてもらってたレッチリの新しいビデオが最高って話、ネットで観れてなかったのですが今日やっとMTVで観ましたけど、本当にいいビデオクリップ。youtubeにもフルでアップされてましたので、こちらへどうぞ。この人たちのこういう所が老若男女、古今東西、みーんなから愛されてる部分なんだろうなあというのを感じる楽しいもの。音楽の歴史を、バンドみんなでコスプレしていくやつ。最初はエルヴィス・プレスリーだったでしょうかあれ。そのあとビートルズとかピストルズとかファンカデリックみたいのとかデヴィッド・ボウイみたいのとか色々。中でも1番ドキドキしたのはやっぱりミスフィッツでした。最後にはニルヴァーナ。アンソニーも相当張り切ってやってんだけど、フリーのコスプレの変幻自在のハマりっぷりはちょっと目を見張るものがあります。コスプレの域を完全に越えて、ホントにその時代の人が1人紛れこんでるみたい。

レッチリのビデオというと「ゴーストワールド」でヌンチャク振り回してビーフジャーキーかじってた奴を思い出しますが、その「ゴーストワールド」が好きだった方、またもやあのマンガ家とあの監督でなんか映画作ったらしいですよ。「art school confidential」ってもう、タイトルだけで笑えそうな空気を感じます。しかもアンジェリカ・ヒューストンとジョン・マルコビッチ。


またこいつも出ればいいのに。デイヴ・シェリダン。



2006年05月07日(日) roll over the beethoven

同僚のSに教えてもらったんだけど、今度またベートーヴェンの映画作ってるらしくベートーヴェン役がなんとエド・ハリスだそうです。「不滅の恋」でゲイリー・オールドマンが演じたベートーヴェンのイメージが強いので、エド・ハリスって、と思ったんですけど。



ベートーヴェントリオ。やっぱちょっと頑固とか偏屈っていうイメージ通りだった感じのゲイリー・オールドマンに対して、弱冠ソフトな印象になってやしないかエド・ハリス。「不滅の恋」では第九が響き渡る中、子供だったベートーヴェンが森を駆け抜けて星空が水面に映る夜の川をプカプカ浮かぶという、あの場面の為にまたあの映画が観たいくらいのいいシーンがありますが、今度のやつは大人になってからが中心らしいです。



2006年05月06日(土) チャングム

世間はGW終盤といった感じですが、仕事ー。仕事後、「おーなーらー、おーならー」と歌いながら、同僚のUと2人でタダで入れるからと三越のチャングム展を観に行く。UはBSで放送してた時にチャングムを見てたらしいです。私は5週に1回くらい見てストーリーをだいたい追って知っているのですけど、展示は衣装とか小道具とかが中心で、特に面白いものはっていう感じでした。血眼でチャングム見てる人なら、おおーこれがあの場面で出てきたあれか!とか言って楽しめるのかもしれませんが。

せっかくチャングム展見てきたし、と思い今日のチャングムの放送を見たら、ハンサングンさまが死んでしまったよ。私むしろ主人公のチャングムよりもハンサングンさまが好きで見てたのに。どうしてくれる。


ハンサングンさまの出てこないチャングムなんて。



2006年05月05日(金) 愛がすべてさ今こそ誓うよ

急に思いついてクローゼットの中の色々なものを捨てる。捨てて空いた場所に他のものを移動する。クローゼットからナンバーガールのポスターが色々出てきた。「シブヤ」、「SAPPUKEI」、「ナムヘヴィ」、「サッポロ」とあったので、初心忘るべからず(何の初心だよ)と思い、「シブヤ」のを机の前に貼りました。

夜は「浪速の弁慶」こと亀田大毅による1ラウンドKO、のちハウンド・ドッグ(またも!)の「フォルテシモ」熱唱、弁慶の兄ちゃん「浪速の闘拳」こと亀田興毅の2ラウンドTKO、上々の「亀田の日」にて連休終わり。それにしてもこんなに「観に来てくれてありがとう」と何度も。お父さんの教育ができてらっしゃるんだろうなあ。明日仕事で日曜また休みー。ボクシング観てて手に力入ってたら、なんだか腕全体がどんよりと痛い。とうとう部屋の片づけで筋肉痛になるほどになったか自分。明日からトレーニングだ!まずは腕立て伏せからだ!


クローゼットの片づけくらいで燃え尽きて真っ白ですよもう。



2006年05月04日(木) Tシャツ1枚で過ごせる季節

和山さんが日記に書いてたユニクロの企画ものTシャツがホントにすごいことになってます。すごく気になるのが、スーザン・サランドンのデザインしたTシャツだけ売り切れてることです。これなんか違う意味での需要とかあんのかねやっぱ。あと完全に私だけなんですけど、今一つ何だかなあというのがやっぱりジョージ・クルーニー。もうジョージ・クルーニーのすることは屁まで臭いってくらいのレベルの低い話なんですけども。


デヴィッド・ボウイとかも良さそうでしたが、もし買うならこれかなあ。ドイツ語会話初心者っぽくていいんではないでしょうか。「イヒ ビン 〜」てドイツ語はもう言えます。ドイツのlodownて素敵な雑誌があるんですけども、そこがプロデュースしているそうです。



2006年05月03日(水) cross stitch

Mさんが刺繍を始めてみようかと思うとのことで、ワンポイントとか使えそうな図案のあるサイトをリンクしようと思います。クロスステッチでちょこっとできそうなのを集めました。

http://motifs-marquoirs.over-blog.com/album-127946.html

http://alitadesigns.com/cross-stitch/patterns/motifs.php

http://perso.wanadoo.fr/passion.broderie/grilles/marquoirisav/marquoirstorysomm.htm

http://www.lysator.liu.se/~offe/kors/

http://silepointcompte.free.fr/bricotruc/biscornu/biscornu.htm


これは今作ってる途中のピンクッション。
シンメトリーの図案だったら他のでも色々できそうです。



2006年05月02日(火) いい湯だな

お陰様で(なんのお陰様だよ)昨日は「トップランナー」を見ろ見ろと3通もメールをいただきました。ありがとうございます。そんなあなたたちに風呂屋へのご案内。

Mさんに教えていただきましたが、風呂ロックという企画に向井アコエレが決定しているとのことです。詳しくはそちらのサイトで見れそうですが、これ、谷中のscai the bathhouseみたいな所じゃなくて現役の風呂屋、吉祥寺の弁天湯って所の定休日(木曜日!私仕事休み!)にライヴをやるという。温泉と同じくらい銭湯を愛する私にはたまらない企画です。ってこれ書いてるだけでもう、どこからともなくドリフターズの「いい湯だな」が聞こえてきますけど、別に風呂に入るわけではないですけども。しかもどちらかといえばひょうきん族派でしたけど。

そういえば家は5月5日は菖蒲湯です。どうせ銭湯に行くなら、なんか浮いてる(って汚いものとかじゃなくて)日の方が楽しいです。柚子湯とか。


ところでこの人はトイレを1週間我慢するってこと?栄養ドリンクみたいの飲んでたから、トイレに行きたくなったらどうするんだろう。気になる。1週間後にはなんか浮いてるってこともあり得るのでは。



2006年05月01日(月) カンヌ

今年もカンヌ映画祭の季節が近づいて来ました。今年の審査委員長はウォン・カーウァイ。去年出品した「2046」は振るわなかった印象でしたが、って私観てもいないし。審査委員、ならびにコンペティション作品のラインナップはこちらです。審査委員にチャン・ツィイーが出てくる意味が分からないです正直。どう考えても浮いてやしないか。マギー・チャンじゃいけなかったのか、そこは。もうチャン・ツィイーはお腹いっぱいだよー。

アキ・カウリスマキやナンニ・モレッティなど、最近また何か撮っているのかしらと思っていた人々が。リチャード・リンクレーターがカンヌに出品ていうのも楽し気な感じが漂ってきます。全部の作品を観ていないどころか、ほとんどの監督を知りもしないのに、とりあえずウォン・カーウァイが審査委員長のカンヌだってだけでアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥはなんか受賞するような気がする。何の根拠もありませんけど、こういうのいい加減に言えるのが楽しいので、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの作品、グランプリと予想。パルムドールは誰も知らないような監督の作品が受賞するような気がします。これホントにウォン・カーウァイが審査委員長ってだけでの勝手な印象ですけど。


もちろんこちらはカンヌがどうとかは無関係で楽しみです。
だってジェイソン・シュワルツマンがルイ16世。
おもっきしイタリア系のフランス国王だもの。


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