- 2005年04月30日(土) 美容院に行きました。 ハサミの音を聞きつつ気持ちよく寝てました。 で、起きたら。 眉毛が半分だァッ!!! 文句を言う気も起きません。ハイ。 今週の「週間文春」と「週間新潮」は明暗がわかれた。 週刊誌の締め切りというのはだいたい前週の週末あたりだが、 脱線事故があったのは月曜日だったからな。 ましてや、 ・宮城と福岡の衆院補選 ・反日デモ ・大阪府少年傷害事件 というネタがあったわけで。まあ、選挙は盛り上がらなかったが。 「文春」では事故については巻末の一ページに記事のみ。 「新潮」ではグラビアのグラフのみ。 …あれだけの事故である。やはりグラフは突っ込むべきだったろう。 今回は「新潮」の勝ちだな。 というのは、次に突っ込むといっても、GWで一週あくから、 二週間も経ってしまう。いくらなんでも鮮度が落ちてしまう。 ならば印刷所を拝み倒してでも、グラフを突っ込むべきであった。 まあ、新潮のグラフも「なにこれ?」って程度のもんだがな。 最近、「文春」はやる気がないような気がしてる。 久しぶりに萌え以外の日記…! - - 2005年04月29日(金) 昼まで寝ちまった… なんだかすごくきらきらした萌えの世界に昨夜はいました。 またエロが書けそうな気がしています…!(いやな女だ) キーヨハラ!キーヨハラ!500本おめでとー! (本音:なんでテメーは阪神に来なかった――――!!!) - - 2005年04月28日(木) 脱線事故のニュースを見るのはもういやだ。 死者の名前をひとつひとつ指で押さえながら確かめるのはもういやだ。 どうかお願いだから、私の知っている名前をそこにあらわさないで下さい。 あのむごい風景の中で私の知っている誰かを殺さないで下さい。 神を信じていればよかった。そうすれば祈ることもできた。 関東人の中に関西人がひとり。 みんな他人事のようにテレビを見ているのが無性に憎い。 - - 2005年04月27日(水) 聖書週間継続中。 こえー、エリヤこえー…。 それで気づいたらGWも間近なわけだが。 大阪に戻って死にかけじいさまの顔を見てくるという選択肢がひとつ。 仕事をしてるという選択肢がひとつ。(…) たまに映画を見つつマル話を書いてるという選択肢がひとつ。 …二番目と三番目の混合が回答だろうと思う入社四年目の春。 とりあえず「ハイド・アンド・シーク」は見る方向で。 でもネタを割られてしまったしなあ。あとはなんだろう。うーん。 「キングダム・オブ・ヘブン」も見たいがオーランド・ブルームが心配だ。 あの子、周りに食われずにちゃんと演技できてるのかなあ…。 「カナリア」は微妙。「海を飛ぶ夢」は見ておこうかなー。 それより郵政民営化法案の行方の方が面白そうではあるんだ。 あと、日中、日韓関係とか。教科書とか。 かと思うと脱線事故みたいのもあるからなあ。 不謹慎だが、フィクションよりなんぼか面白いんだよね…。 ところで、ドラクエサイトにキスひとつないことに気づいた午前零時半。 どどどどどーしてくれよう。 今書いてるのできちんと書くしかない。うん、そうしよう。 でも、友人H曰く「たっちゃんの書くエロって健全だよね」。 ホモでエロなのに健全とはこれいかに(涙) 「清潔で礼儀正しい」(@荒井ジョー)領域から脱皮したいもんだ。 - - 2005年04月26日(火) 「燎原の火」を改定した太郎飴もしくはたつみです。 今週は改定週間か? 涙も出ない度はやや下がったような上がったような。 ククール編っぽいのは現在作成中。もっともED後の話。 需要ないんだろうな!でもいいもん好きでやってんだから。 JR福知山線の脱線事故。 死亡者73人、負傷者456人(26日午後10時現在)にのぼった。 戦後でも有数の鉄道事故として記憶されるだろう。 リアルタイムでテレビで見た一報の風景は、 次々と際限なく人々が運び出され、身動きもせず横たわって、 サリン事件のそれと似ていた。 決定的に違ったのは地下鉄と違って飴のように曲がった列車が、 マンションにへばりつくような形で白日のもとにあったこと。 見慣れた形が外力によってこれほどまでに原型を失うのだという事実が あまりにもあまりにも直裁だった。 死亡者の数が増えていくことは阪神大震災に似ていた。 「こんな数なわけがない」。まったくだ。死人の数は膨れ上がった。 血の海、死体の山。地獄絵図とはよく言ったもの。炎こそなかったが。 震撼するにも恐ろしすぎる。73人が死ぬってことはこういうことだ。 人の死ってのはこういうことだ。ゲームのようにきれいじゃない。 それでも死体を新聞やテレビは掲載できないのだから、 週刊誌のグラフが出れば、もっと恐ろしい実像をみることになる。 あるいはその場にいれば!トラウマってのはこんな場所で孵るんだ。 こうした罪を犯した人間の恐れは想像を絶する。 スピード違反をして事故の原因となったとみられる運転手が生きていたら、 ああいったいどうやって罪を償えばいいのかと、 あるいは罪をつぐなうことなどできないと、 恐怖のあまり麻痺し絶望することだろう。 周囲の人間もまたいかなる許しもないと告げることだろう。 宗教というのは、恐るべきものだ。 神とは。こんな罪を許せるというのなら。 そしてククールとマルチェロの会話を回想してはくれないか。 なんて会話だ。死なせてやれ、ククール。 - - 2005年04月25日(月) それで、さっさと仕事を切り上げて帰宅したわけだが。 とにかく二週連続で日曜日に26―27時まで仕事させといて、 月曜はなんですか午前7時アポとかむしろ宿直とかってふざけてると思う。 まあいいや。夜中に楽しいことさせてもらったしな…。 もうちょっと即興的文章能力を磨きたいものだ。 ナリチャ時代だったらもっと気のきいた切り替えしできたと思うのになあ。 勢い余って聖書を買った。 面白い言葉がいろいろある。ちょっとメモをしておく。 ・偽りのパン:権力や贅沢の隠喩か。人はこれによって生きない。 ・反逆の家: ・話さず語らずその声聞こえざるに、その響きは全土に向かう。 ・死の陰の谷 ・ご覧下さい、私は来ております。 ・闇と死の陰に座るもの うわー、新旧の神ってぜんっぜん違うじゃん! 旧の方は純然たる民族固有神の性格が強い。 シオンの民以外はあっけからかんと「敵」だなあ…。 一方、新の方はなんつーか…つかみ所がない。 キリストの背後にいる神だからか。 書かれる筆致にワンクッションあって生々しくない。 一冊にするとぜんぜん脈絡ないっぽいねー…。面白い。 キリスト教徒はこのへんはどう理解してるのか。 旧の神はユダヤ以外のすべての民にとって敵であるのに、 ユダヤ民族以外のキリスト教徒は引っかからないのかな。 言葉も美しいし、魅惑的ではあるが、この断絶をスルーできるのかな。 ユダヤ教→キリスト教って、思ってたよりずっと困難な道程ではないのか。 - - 2005年04月24日(日) それでどうして「まぼろし」改定ですかあなた。 ……私は基本的にタタキ大工なので、いろいろいじりたくなるんですよ。 書きたい話はいろいろあるんです。 でもね、8時から26時まで働く日にどうしろと? というわけで。 今のマイブームは子マルとモシャスな兄です。 変身というのは面白いもので、そうだ、面白いものです。 テーマとしてまた概念として。 メタモルフォゼス - - 2005年04月23日(土) それで、休みの日は眠る人です。 が。 見てきました映画「コンスタンティン」。 結論、却下。以上。 …。 えーとねえ、こんだけダメな映画も少ないよね。 脚本がどうにもならないし、 映像もどうにもなってない。 キアヌはなで肩全開で色気がないし、 脇役は書き込まれていなくて面白くない。 それに、神と悪魔を扱ってるのに深みがまったくない。 だいたいあれって二元論じゃんか。 エンターテイメントでいじくるならもっと勉強したらどうですか。 こんな映画、見なくていいよ。 - - 2005年04月22日(金) 酔っ払ったら日記書いちゃいけないな…!(きのうのにっきをじっとみる) でも消しません。ニ三年たってから読み返すと面白いから。 それで、マルチェロ。 とククール。 エロをひとつ思いついたんです。 でも、マ ル ク クなんですよ! この日記もニ三年したら面白いんだろうなァ。(なにをひとごとのように) ありえねぇ…。 裏作った方がよさそうなネタだしなあ。どうしようかなあ。 - - 2005年04月21日(木) とても久しぶりに後輩と飲んだ夜。 ハイネッケンとギネスの小瓶で酔うっつーのはどうかと思う。 そして久しぶりに「信じていること」までしゃべってしまった。 それは何か。ああ、私はそれを語るに値しないものだ。 だがあえていうなら、そうだ。 現生人類を殺し尽くしても、すべての罪を償うのには足りない。 だから人にできるのは、悲しみと苦しみを生きていくことだけだ。 透明な軌道を行くよりほかにない。違うか。 ああ、こんなのは、酒の席には向いていない言葉の群だ。 アルフ・ライラ・ワ・ライラ、おまえのもとへ。 ジンニーア、私は行きたい。 マジュヌーンに茨の花冠を与えよ。 - - 2005年04月20日(水) ようやく「涙もでない話」を上げた。 ククール視点も考えたがあんまりひどくて書けなかった。 いや、ほんとに涙も出ないね。そのうちこっそり書き直すよ…。 もう少し入れ込みたい風景とかあるしね。 それで、子マルだよ。ブームだ。マイブーム。 でもどこ書けばいいんだ。 方向性とセリフあたりはすでに醸成されているが、 風景がまだ出てこない。 ちょっと最近、早朝と夜が多すぎるから、 真昼とか夕暮れとか黄昏がいいなあ。 黄昏の子ども。カメラ好きにとって時刻は朝夕だよなあ。 あとは、雨。樹陰の暗さ。ああ、光というものの美しさ。 ところでどうですか、ヒットラーユーゲント出身の新法皇。なんだかね。 - - 2005年04月19日(火) マイエラ修道院がそれほどひどいところに思えないのはなんでかな。花盛りの木はそこにもあるだろうし、朝も真昼もそこにはあるだろう。それならそんなに悪い場所ではない気もするんだ。 わかってほしい。何も望まないものにとって恐ろしいものはない。地獄を歩くにあたって平原を行くように行くことができるものもいる。だが望みを持ちそのかなわない苦しみを抱くものにとってはどんな楽園も地獄である。 マイエラの兄弟を苦しめたのは彼らの望みであり願いである。だから彼らについて楽天的な物語を書くのには、物語が終わるまで待たざるをえない。彼らがセクシュアルな存在になれるかどうかについては… 彼らはどうやってキスをするんだろう。(ヲイ) - - 2005年04月18日(月) これはリアルの話だが、『礼儀正しい私』が好評だ。 なるほど、そういうキャラが求められていたのか。 結局『私いわく私』が真実『私』である保証もないのだから、 それなら周囲の求める形を選んでも大差はないのではなかろうか。 思春期のような自問自答をしているなあ。 27歳女佐谷充彦…ちょっと辛い。(笑) 午前一時に帰宅した思考だというところでごまかしておこう。 そういえば、子マルの話を拝見して感銘を受けた。 書いてみたい。とても書いてみたい。<涙も出ない話はどうする だがいずれにせよ明日あたりの話だ。 そろそろ寝よう。そして明日はもっといい仕事をしよう。 明後日はもっともっと。結果を出したい。成長したい。 広い視野を持ち切羽詰まらず、誠実で篤実で鋭い目を持ちたい。 そのためにする努力を惜しむ気はない。でも眠い(ぐう)。 - - 2005年04月17日(日) それで、今週の仕事が月曜午前二時をもって終わったわけだが。 …まあいいよ。七時半にアポがあるってことを除けば。 マルチェロ話がさっぱり進まないのは要するに、そういうわけだ。 「そのことはもうすでに話した」 法皇は言った。その口調は重々しく、だが色濃い疲労を滲ませている。 「続きは永遠の相のもとで話そうぞ。だが今は行ってなすべきことをなせ。善にしろ悪にしろ、望むように」 マルチェロは黙っていた。言うべきほどの言葉もなかった。左手には杖がある。呪詛撒く杖が。その暗い声と己が内なる囁きが重なったことを知る。それはつまり、殺意だ。この老人を憎む理由がどこにあるかはもはや問題ではない。理由は外にあるものではないことをこのときマルチェロは知った。この手にあるのはただの殺意、ただの悪意だ。そしてそれで足りる。 おまえは、と、マルチェロは声もなく言う。おまえは神を信じる。それはおまえにとってはたやすいことだ。だが私は違う。私が神を信じるためにはなんと多くのつまずきの石を越えねばならぬことか。罪もない幼子を悪意と迫害にさらし貧窮のうちに弱い女を死に沈める害意ある世界、我が罪ならぬ苦しみを終わりなく呼び返し高貴の愚者だけに苦もなく誉れを与えるねじけた世界を生涯の初めに否応なく突きつけられて。そして私がつまずいたときには神もまた父のごとく私をお見捨てになるのだと聞かされて。 どんなにか混じりけない信仰を持ちたいと願ったことか、とマルチェロは考える。膝をつき身を低くして、わずかの疑念もなく永遠の相のもとに己が存在すべてを敷き広ることができればと願ったことか。だがこの心に沈んだ苦さがそうはさせなかった。この心臓には固い結び目があってそれは誰にも解くことができないのだった。そしてそれゆえ許しはこの魂にはない。だがいかにせば憎しみと悲しみは解けるというのだろう。それはすでに血肉だ。 地の底から見上げる目が高みを飛ぶ魂の明るい翼を羨まずにいられるだろうか。驢馬のごとく荷役に従うものが、かつて重荷を知らぬものたちの軽々とした歩みを憎まずにいられるだろうか。つまりはそういうことだ。悪意の種は不満の土壌によく育つ。だがその不満のなんたる苦さまた重さ。悪意とな。邪悪とな。それらを負うものがもっとも深く蝕まれる毒だ。 「望むようにとあなたは仰せになった」 マルチェロは立ち上がった。左手から囁く悪意に微笑さえ浮かべて。 「――それではそのようにいたしましょう、聖下」 法皇の顔は悲しげにさえ見えた。そしてもはや一言も発しなかった。マルチェロがゆっくりと狙いをつけ、その心臓に長く尖った杖の先端を過たず打ち込んだその瞬間まで。そしてむろん、その後も。 「殺人は罪か?」 マルチェロは囁いた。杖は呪詛を吐くばかり、死んだ男は死んでいる。 「あるいはそうかもしれぬ。そうかもしれぬ。――だが」 ずるりと屍は落ちた。血はわずかも流れない。杖がみな飲んだ。そう考えて不思議の感もない。マルチェロは寝台の脇に膝をつき、もはや目を開くこともない法皇の顔を見下ろした。何かこらえるように唇を結んでいる。苦痛はなかったはずだから、悲しみか絶望か死の恐怖か。 「だが、長い目で見れば人間はみな死んでいる。そのように神は作られた」 マルチェロの指は静かに動いて十字を切った。暗い微笑が唇の端をかすめ、どこかから忍び入った湿った夜の風がその衣の襞を揺るがせた。 「塵はやがて塵に、灰はついに灰に還るべし。地にあって信徒の牧者たりし御身なればこそ、永遠の家に帰り安らかに眠れ。エイメン」 冒頭部分はキェルケゴール「死にいたる病」、 「長い目」部分は経済学者ケインズ、 最後は言わずと知れた聖書よりぱくりました。 信仰における嫉妬ほど恐るべきものもないと私は思う。 カインとアベルの物語のごとく。 - - 2005年04月16日(土) 1: 孤独な王は黙って私に視線を向けた。その頬は削げ、その目は暗く落ち窪んで瞳は鞭打たれる星のごとく永続的な怒りを含んで煌いていた。世界を従える右手は玉座の握りの上に置かれていたが、痩せこけて細く、そして鋼のような強さを持っていた。私はひとつの宿命として黙って王の前に立った。 「――時が来たのだな」 王は言った。百年を経て冷えて凍えた体の底から響いた声は弱々しかったが、そのうちなる怒りは少しも衰えず生々しく脈打っていた。私は何も言わず、だが沈黙でもって文字で描いたごとき肯定を示した。王は深く背もたれに身を預け、老い朽ちた顔を上向けた。それで私はその顔の中に、遠いむかしにそうであった子どもの面影を見つけることができた。それは彼方から反響する鐘の音のようにかすかに、だが間違いようもなく明らかだった。 「連れてゆけ。私は名声に飽き、血と欲望に飽き、すでに怒りにも飽いた。あの方とてよりすべての恩寵と栄誉は失せた。すべてはがらくたとなり、もう長いあいだ、世界のうちに残っている望みはただ死だけだった」 私は頷き、歩み出た。豪奢な敷き皮は私の歩みの下で塵となり、黄金の器は砕けた。私は手を伸ばした。王は私の手の下で長い吐息を漏らし、その目を閉じた。 「待っているのは罰であろうかの?」 私は答えなかった。王は目を閉じたまま笑った。 「だがどのような罰でも、あの方なしの栄誉よりもよい。それは確かじゃ」 王は息絶え、その魂は私の手の内に残った。そこで私は飛び去った。 2: 主のいない椅子の上に私は小さな花束を置いた。野の花ばかりのブーケは玉座の豪華さに比してみすぼらしく、しかしその香はこの虚ろな場所を静かに満たした。老いた王の死に様がひどく安らかであったことを私は思い出し、奇妙なことだと思った。玉座の間の天井を飾っているのは王がその長い生涯のあいだに戦った戦い――いくつかは義に反する――記憶であったのだし、その愛用の杯は三十年前には宰相をつとめ二十五年前には恐るべき敵であり二十年前に毒殺されて十年前にその遺骸を掘り起こされた男の頭蓋骨から作り出されたものだったからだ。 「我が王よ、その最期に何をご覧になった。何が御身の古い怒りを解き、何が御身を安らかに旅立たせた」 私の呟きは丸い天井にしずかに吸い込まれて反響さえしなかった。 「我が王よ。――兄よ。私の夫のうち三人はあなたが殺した。私の子のうち二人はあなたの子でもある。あなたはどうしてかくも安らかに逝った」 応えぬ空虚が横たわり、私は私の涙と呪詛を注ぐよりほかなかった。 3: 4: 祈ることだと司祭は言った。世界がいかに理不尽に満ちていようとも、ただ神を信じて祈ることだと。だが祈りが神が世界のゆがみを正したこともない。ならばなぜ祈らねばならぬのか私はわからない。王が死んで、その権力と玉座が空のまま残された。私は望むと望まざるとにかかわらず王の息子であり、権力を争うその争いに否応なく巻き込まれた。 「王冠を望んだことなどない。だが生き残ることを望むなら勝ち残るために戦うよりほかにない。違うか、父よ」 兄弟を幾人殺したか、もう数えるのはやめた。暗殺もしたし戦場で見えもした。そうして一人残らず兄弟はいなくなったが、いかなる因果か私は生き残った。そして王冠は私の手にある。 「これが運命なら、神の意思なら、私はそのようなものを信じはせぬ」 そして私は王冠を頂いた。遥かに遠くで世界の外壁に皹入る音を聞いたような気がした。 - - 2005年04月15日(金) 影の国から歩み出て、私は旭日を背にペレンノール野に立った。 この眼前にあってミナス・ティリスは曙光に染まり美しく、 七層の城砦の頂には黒い旗が躍っていた。 私の影は長く伸びて城門に届き、朝のホルンが響き渡った。 針のごときエクセリオンの塔の頂に翼ある冠を頂いた人影を見出し、 私は手を高く掲げた。黒髪の王もまた手を挙げて応えた。 という夢を見ました仕事中に。 私の夢はしばしば風景と感情のどちらかが極めてリアルだったりするが、 この場合は風景だった。映画の影響は除くべくもなかったが、 居眠りで見た王様は、ヴィゴ・モーテンセンより痩せて背が高かった。 と、思う。なにせ遠目だからよくわからない。 しかし影の国モルドールから出てきた私は何だったんだろうか。 アングマルの魔王とか言いたいが、王様が王様になった後なら、 そりゃー死んでるからムリだねえ。 ちなみにシルマリルにおけるアマンの夢も見たことある。 エルダマールとローリエンの夢は気に入っている。 しかし見たいときに見れるとは限りません。ええ。 アマンってきれいだけど、なぜか薄暗くて悲しい気持ちになる。 DQについては…うーん。 サヴェッラは夢で歩いたことがあるような気がするけど、よくわからない。 金門橋の霧の記憶と混同している気もするし、 奥鬼怒湿原の冷涼で湿ったどことなく物悲しい空気っぽくもある。 ゴルドは20歳のときに行ったパルミラっぽいな。 24歳のときに行ったサハラっぽくもある。 もう少し、視覚的想像力が発達しないだろうか。 それか、ジンニーアが戻って来てくれれば。 - - 2005年04月14日(木) 涙も出ないくらいひどい話を書きつつある。 しかし『清潔で礼儀正しい』(@荒井ジョー)範疇は出てない気がする。 仕事ほど好きなことはない。 でも今はー今はーちょっとマル話書きたいなー… - - 2005年04月13日(水) つまり酔っ払ってしまっていて。 言葉は暗い断片なのです。 そしてジンニーアが戻ってこない。 この悲しみは分かち合えない。 想像上の生物たる彼女の透き通った青白い微笑を見ない日々など、 私には考えられないので。 - - 2005年04月12日(火) ジンニーア、私の手と眼がおまえの不在を嘆いている。 春まだき葦原を駆けた紅蓮の炎がおまえを遠く拉し去った。 この手と心に不法なまでの悲しみを抱えてどこに行けよう。 ジンニーア、帰っておいで。戻っておいで、わたしのおまえ。 - - 2005年04月11日(月) ボツ作のせてみる。ダメだこりゃ 気が付けば天の高さを飛んでいた。これは夢だとククールは考える。本当のことにしては破天荒すぎる。本当のことにしてはこの胸は軽すぎる。澄み透った夜風を翼に飛行し、願いは先触れの旗のごとく導いた。星々はこの頭上を歌いつつ廻って、白々とした雲海の道を飛鏡の月が開いてゆく。 ベルガラック近郊より飛び立ち世界の半分を過ぎって、行く先が北の大陸、故地マイエラと知ってなおククールの思いは軽い。踊るがごとく衣の裾は翻り、偽らざる願いは矢のごとく彼を運んだ。そして降り立った石の庭には月光は満ちて噴水に散じ無数に散っている。そしてああ、いかなる扉が月光と夢の疾い思いを鎖せよう。ククールは一息に階段を駆け上がり、扉を走り抜けた。迷いもせず入り込んだ団長室の窓辺には立ち尽くす人影がある。そのとき初めて鋭い痛みが胸を走った。 窓辺にむき出しの手を置き、月光のさなかに立っているのはマルチェロだ。だがこんな顔を見たことなどなかった。こんなにも寂寞と寄る辺なく、孤独に数世紀を立ち続けた枯木のよう。永劫の夜に佇なう孤独な獣のよう。 ククールは静かに進み出て兄と窓のあいだに滑り込んだ。そうして仰ぎ見た顔は暗く、その目はククールを貫き通して彼方を見ている。こんなに近くで兄の顔を見たことなどなかった。常ならば厳しく鎧われて伺い知る術もない内面を顕にした無防備な表情を目にしたことはなかった。暗く翳った瞳の奥には癒えぬ傷があり、夜半の闇に疼いて心を目覚ましたと知れた。そしてその思いはこのとき遠く彼方にマルチェロの思いを拉し去っている。 ククールは兄の唇が動いて音もないままにひとつの名を呼ぶのを知った。それは彼らが死なせてしまった一人の老人であり、彼ら二人ともにとってかけがえのない魂の父であった。自らの心でもまた風にあった灯火のごとく胸の奥に沈んでいた悲しみが波立つのを感じてククールは胸元を押さえた。どれほど多くどれほど惜しみなく、返し得ぬほどの恩恵を授けられたか知れぬ。オディロ院長からかけられたひとつ一つの言葉について、ともに過ごした季節のひとつ一つについて、あんたと話すことができたら、と、ククールは思った。どれほど院長の死に苦しみどれほど心に深い虚ろが生じたか、あんたと話し、悲しみを分かち合うことができたなら。俺たち二人してあの人をどんなに愛し慕っていたかを話し合い、ともに泣くことができたら。 そしてまたもっと悲しい名が呟かれるのも知った。ついでククールの父親でもある男の名が呟かれるのも知った。そのときマルチェロの唇がかすかに震え、その右手は上がって胸元の金の飾り輪にそっと触れた。祈りと呪詛が呟かれるのを聞いた。マルチェロの眼はいよいよ暗く、その思いの乱れの激しさは嵐の気配のようにククールにも届いた。その苦しみを、その悲しみを、どれほどの夜と朝とにわたってあんたは一人でこうして噛み締めてきたのだと声なく問いかける。もう体も冷え切り、遠い遥かな黎明に映えてその顔はかすかに明るんでいるというのに。ククールの夢もはや醒めつつあり、遠い寝床に眠る体にこの瞬間にも呼び戻されようとしていることが知れた。そして夢の敷居を越えて記憶を持ち出すことが許されることもまれ。ククールは手を伸ばす。その手は夢の最中に力なく途切れて、兄に触れることはない。それでも、そうしたい思いばかりは止められぬ。この腕の中に兄を抱き取り、その悲しみごと抱き取り、そして―― 朝露が草葉に満ちている。黎明はまだ東の地平をかすかに染め初めたばかりだが、ほかの寝床に仲間の姿はなかった。寝ぼけ眼をこすって体を起こすと、すぐ近くでゼシカが焚き火の薪をくべているのが見えた。ミーティアが鼻を鳴らしてエイトに甘えている。水桶をかついで歩いて行くのはヤンガスだ。ククールはひとつ大きくあくびをして立ち上がった。 「あら、起きたのククール」 「――ん」 こちらに気づいたゼシカの言葉に、生返事を返した。 「やることがないなら、その辺りの荷物をまとめてね。今日はサザンビークまで行かなきゃいけないんだから、急ぐのよ」 ククールはまだ半ば眠っている頭で頷いたが、ふいに胸を抑えた。そのあたりがかすかに痛んだのだ。昨日、怪我をした記憶もなかったが。そしておそらくは怪我の痛みではなかったが。奇妙なことだと考えながら、ククールはしばらく立ち尽くしていた。 - - 2005年04月10日(日) オンリーイベント行って帰ってきて、なおかつ仕事終了した七時半。 復活した寒気で震えつつPCにしがみついています。どうじびてえヤツだ。 しずさん、ねえしずさん! せっかく教えてもらったこと全然できなかったよ。 「差し入れは最後に。でないと本を頂くことになりがちだから」 →最初に渡しちゃったよ… しかもなんか「しまった!」が先に立ってせっかくの御本を 購入できなかったよ! あぁあああ…… 「後悔しないように愛は伝えよう」 →大声で愛と叫びたかったよ。 でもムリ…。もうイベント初心者は大人しく家に引っ込んでるよ…。 しかし久しぶりに会った友人Aといろいろ話せたから、いい。 友人A、早くDQクリアしてくれないかなあ。 どんな話を書いてくれるか楽しみなのになあ。 絶対、私の想像力の斜め北々西方向に20ノットで進むに違いない。 そして、私、バカだ…!!<あれこれ間違えたこと判明した九時半 - - 2005年04月09日(土) またしても不完全! 「聖堂の対話」はやっぱりニ分割だった(笑) そして改定決定。バランス悪いよ! 対話編というのはプラトンとギリシア悲劇以来の大好物です。 問題はどれぐらい読むに耐えるものに作るか。 それにしたってバランスが悪すぎる。 前半分がほぼ会話がナシ。 後半部分はほとんど会話。 これはこれでうまく作ればいいんだが、前半が冗長すぎる。 言葉を選び、言葉を磨き、言葉を連鎖させ、共鳴させる必要がある。 明日はムリか。だけど改定する。中身はいいんだ、中身は。 - - 2005年04月08日(金) 異形の神 その橋はただひとつのジャスパアより彫りだされて月光に輝いている。銀と金の階を駆けたればやがて天に至らん。されど行くなかれ、汝。異形の神のそのところにいて、名状しがたき百の腕もて物凄まじく蠢きおりたらん。 クトゥルー神話が大好きです(告白) ドラクエ書いていると、ウニョウニョした怪物出してやろうと思います。 でも見たことないんでわかりません。水族館でも行くか…? それでほら、仕事してます。 仕事したいなあ。 - - 2005年04月07日(木) ものすごい勢いで回復中。熱下がった。食欲アリ。 ものすごい勢いで幽霊話を書き直したのでほぼ別物。 分量が倍近くなったので分割しました。 なかなか思い通りにならないのでまだ改定するかも。(コラ) 本読みたい。土日出勤決定。鬼上司め。 ヒマだったんでLOTRのROTKのSEEを買って来て見た。 わかるのかな? 指輪物語の王の帰還のスペシャルエクステンデッドエディッションだ。 ネタバレなんで見てないひとは読まないほうがいいかも。 気になったことは以下の通り 1:黒門前の戦いで、最初に乗ってた馬は戦闘時はどーした。 2:『目』がサーチライトとはなにごとだ! 3:人がゴミのようだ。 4:死者の軍団が一番強いんじゃー… 5:セオデンはエオルの子らをムダに死なせすぎ。 6:そんなとこでキスすんじゃねえ、このエロキング。 7:PJ、死者の道はともかくアイゼンガルドで趣味出すな! 8:うわ!花嫁に父が背後霊だよ! 9:ガンダルフ、ガンダルフ、あんた7000歳で若旦那! まあでも全部併せるとあれだ。 ほら、素晴らしかったね! - - 2005年04月06日(水) というわけで宇都宮です。 というわけで幽霊話です。 というわけで体温37,5度くらい(下宿に体温計がない)です。 カゼなんか大嫌いだが、時間が無意味にたくさんできるので更新し放題。 ところで幽霊といえば思い出すのが「嵐が丘」。 泊り客が、窓から入ろうとするキャサリン(だったと思う)の悪夢をみて、 ヒースクリフに言うと、ヒースクリフがその夜、その部屋に泊まって、 「入っておいで」と夜半の闇に切なく呼びかける。 そのシーンがものごっついキョーレツでした。 自殺者とか不浄の霊は家の中って入れないとかいう話もあった。 あれってなんかの民話だったっけ。 そのへんパクりたかったがうまくいったとは言いがたい。 改定するかもーです。 さあ、今日はあと何を更新しようかな。 ここまでが午前4時くらいか? それでいろいろ更新したわけですが、ヒマです。 他人のツラを見ることもない一日!ありえねぇ… 仕事したいが、頭にタガがはまったように痛いです。 熱が引きやしません。真面目な仕事はできない。 こうなったら、あ そ ん で や る … - - 2005年04月04日(月) けっこう久しぶりにマル兄更新した。 お題は「ゴルドで就任式前夜に兄貴の考えてたこと」。 ただし体温38.5度で書いたものだからあんまりよくできてない。 言葉を組み立てるのはいいけど、酔ったらいかん。わかりやすく、 誤字脱字は限りなくゼロに向けて精進しないと。 ニ三日以内に大幅に改定する可能性があるなあ。 そしてエロからはなおさら遠ざかってる気がするの…。 おかしいな。「エロだけ」書くならいくらでもできるんだけどな。 必然性があるエロって書くの難しい。 拍手御礼で五種類書くってどうかな? 五種類。組み合わせが?体位が? 体位だけなら48種類あるはずだが…文章力がおっつかんだろ、それ。 うーん。 1キス。 2B。 3C。 4拷問。 5殺し合い。 とかなら書けるかな? 一番エロいのが5だと思う時点で私、けっこう逝ってる。 なんか、幽霊話が書きたい。 - - 2005年04月02日(土) 大阪出張最終日、明日は宇都宮に帰ります。 仕事、つまんなかった…。 燃えない仕事はしたくない私でした。 ドラクエ書きたい。杖持ってるときのマルチェロの話とか、 あと「闇の底」の続きを思い出した(ヲイ)のでそれも。 そうだよ、理詰めでどうにかする話だった。 頭のいいヤツは負けるときは意外とあっさり負けるんだ、そうそう。 カゼひいて死にそう。じいさまも死にそう。どうせっばよかんべな… -
|
|