ケイケイの映画日記
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2006年07月29日(土) 「ラブ★コン」


面白いと評判上々ですが、女の子向け学園コミックが原作なので、私のような年のもんは厳しいかなぁと、次男に相談してみると、「原作は全編大阪弁やで。漫才みたいなボケもツッコミもあるし、とにかく面白いで」「ふーん、ほんで切ないとこもあんの?」「あるある、お母さんが観ても大丈夫のはずや。」とのことなので、ラインシネマ会員サービスデーの昨日観て来ました。1時まで診療点数の入力、ダッシュで帰って三男の昼ごはんを作り、1時50分の回に滑り込みセーフ。いやもう素晴らしい!コテコテの大阪弁のノリと笑いが炸裂するなか、「初恋」に勝るとも劣らない(若干こっちの勝ち)、乙女の恋心の切なさが、画面いっぱいに広がる作品でした。

高校生の小泉リサ(藤澤恵麻)は身長170cm、大谷敦士(小池徹平)は159cm。同じ高校に通う二人の共通のコンプレックスは身長でした。お互い「デカ女!」「チビ!」と口げんかしながらも、「学園のオール巨人・阪神」と呼ばれる気の合った友人でした。しかしある日の出来事を境に、リサは敦士への恋心を自覚し始めるのですが・・・。

前半の二人の男女を意識していないあっけらかんとした明るい友情から、リサが敦士に片思いし始めるまでの過程に説得力アリ。乙女って自分が世界で独りぼっちであるかのような、おセンチな気分になることがあるのですよー。わけもなく不条理に思うと時もあるくらいなので(不安定な思春期の女性ホルモンのせいか?)、設定時期がクリスマスというのは、定番ですけどわかりやすい。そうそう、リサちゃん。あんた海坊主(寺島進)のライブに行きたかったんちゃうねん。敦士と二人でライブに行きたかってん。自分自身の気持ちに気づいていないのに、先に涙が出るリサの少女特有の感受性に、元乙女の私はここで大きく肯きながらリサといっしょに涙涙。

それ以降のリサの描き方が、マンガチックで笑えるのですが、これもわかるわ〜。敦士がご飯を食べてもくしゃみしても輝いて見え、全身からハート光線出しまくっているのに、親友から恋心を指摘されても「何でわかるのん?」。そらわかるがな!明るくハツラツ、女のいやらしさなど微塵もない、同性受け抜群の彼女をきちんと描いているので、恋心を告白出来ないウジウジした様子に、あ〜、もう!はよ言わんかい!と、猛烈に応援したくなります。

藤澤恵麻は、NHKの朝ドラのヒロインだったそうですが、失礼ながら名前も顔も初めて見ました。体全部使うような大きなリアクション、顔をくしゃくしゃにしながらの泣き顔笑い顔もとっても可愛く、大変好感が持てました。香川県出身だそうで、会話のテンポも早く若干イントネーションが違う程度で、完全に浪速っ子のノリでした。

そしてそして、小池徹平は、

めっちゃ可愛い!ムッチャ可愛い!死ぬほど可愛い!

叫んだので満足しました。今まで可愛い子だと思っていましが、土着の大阪出身の利を生かした敦士役は水を得た魚のようで、今まで観たことないくらいカッコイイ!大阪弁で早口でまくしたてながら、男臭さではなく、フェロモンのない爽やかな男らしさと可愛さが満開です。こんな若い子でも、売られたケンカは負けるとわかっていても買わねばならん、男には男の意地があるんやなぁと言うシーンでは、おばさん思わず心の中でパチパチ拍手。こんだけ見えまくりやのに、あんたまだリサの気持ちがわからんか?の超鈍感な様子も、「あぁ、おるわおるわ、こんな奴」と、場内埋め尽くす元〜現〜未来の乙女を妙に納得させるも、腹が立たないのは、徹平ちゃんが演じているからにちがいありません。ホント、タッキーに入れあげる細木和子の気持ちがわかりましたよ。こんなに可愛いねんから、チビでもいいではないかと思うのですが、反面男としてはとっても重要なことなんだろうなと、容姿端麗の彼が演じるので、説得力もありました。

コンサート、お祭り、学園祭、修学旅行、クラブ活動などをバックに繰り広げられる高校生の恋愛を、楽しく上手くまとめていました。惜しむらくは時間がちょっと長い。これはカットしてもいいなと思う箇所もあり、後10分削ってちょうど90分にしたら、この手のラブコメはグーンと鑑賞後の値打ちがアップすると思います。それから二人の身長差が、それほど感じられません。徹平くんは公称167cmなので、多分165cm切っていると思われますが、それでも異端のカップルには見えません(画像参照)。恵麻ちゃんはヘアスタイルをお団子にしたりアップにしたり工夫はしていましたが。昔々「青い珊瑚礁」のブルック・シールズは、長身のため相手役とツーショットの時は、砂場に穴を掘って立たせたと読んだ記憶がありますが、そういう工夫は出来なかったのかな?

他の出演者は、玉置成実が意外な好演で、将来は立派な豹柄・スパンコール好きの大阪のおばちゃんになりそうなムードをかもし出し、ちょっとおせっかいで気のいいリサの親友を好演していました。舞竹先生役の谷原章介は、「嫌われ松子の一生」の小さな役だけではフラストレーションが溜まったようで、引き続き白い歯がキラ〜ンの先生役です。ええかっこしいが全くいない大阪の生徒の中、標準語のキザな貴公子風の対比が大笑い出来ます。この人、こんなんが好きなんでしょうか?目張りまで入れていたのを、私は見逃しておりません。「ちびまるこちゃん」の花輪君が大人になったような、マンガチックな雰囲気を楽しく演じていました。

随所に出てくる二人の身長コンプレックスの感情は、今も昔は変わらないのだなぁと、しみじみ。今でも男の子の方が背が高くなくちゃだめなんですね。これはやっぱり男子は女子を守りたい守られたい、リードしなければして欲しいという、古式ゆかしい男女の有り方の残像なんでしょうか?その良し悪しはともかく、若い頃はその他、いっぱいコンプレックスにまみれて欲しいと思います。受け入れたり乗り越えたりした後に、リサと敦士のように、確実に一皮向けた自分がいるから。頑張ってね、若い人。よろしQueen〜!


2006年07月23日(日) 「パイレーツ・オブ・カリビアン2/デッドマンズ・チェスト」


初日の昨日観て来ました。初日だったので夜中の回もありましたが、普通なら最終の夜7時の回が超満員でした。意外と言っていいはずだった、前作の大ヒットを受けての2ですが、三部作になるとのこと。ちょっと中休みっぽい出来です。

ウィル(オーランド・ブルーム)とエリザベス(キーラ・ナイトレイ)の結婚前夜、突然二人はベケット卿(トム・ホランド)によって捕らえられてしまいます。罪状は国に叛く海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)を牢獄から逃がしたこと。表向きの理由はそれですが、ベケット卿には裏がある模様。恩赦をもらうべく、二人はジャックを探す旅に出るハメに。その頃再びブラック・パール号の船長となったジャックは、全ての海賊が恐れる幽霊船の船長デイヴィ・ジョーンズ(取り合えず秘密)とのある約束を果たせずにおり、ジョーンズの存在に怯えていました。

というのが、導入部。上映時間は2時間半たっぷりあるので、説明部分に割いた時間が多いのですが、それにしちゃややこしい。私は前作も観ていますが、面白かったけど主役三人とジェフリー・ラッシュ以外は全然覚えちゃいないし、前作から引き続き出てくる人、今作から出る人など(結構多い)など整理しながら、割りと字幕を必至で追いました。出来れば前作の復習、時間がなければネタバレしない程度のストーリーは頭に入れて観た方が良いかもしれません。

前作同様、アトラクション風の冒険シーン、活劇シーンはふんだんにあります。それなりに見応えはあるし、ディズニーらしいコネタで笑いを取る場面も笑えるのですが、ちょっと一つのシチュエーションに時間を引っ張りすぎ。長ーく見せられると、満腹感を通り越して膨満感が。せっかくのアクションも笑いも、早く次に行ってと思っちゃう。次から次に投入されるスピーディーな見せ場に、最期まで飽きさせなかった「M:i:掘とは、対照的です。

幽霊船の乗組員の造形がどこかで観たことあるなぁと、ずっと観ながら思っていましたが、キノコに変身してしまう東宝の「マタンゴ」なのでした。「海のマタンゴ」なんで、幽霊船の乗組員はイカや貝やタコやフジボっぽく変身していくのでした。しかしなぁ、これは全年齢対象向けの健全なディズニー作品でしょ?良い子のみんなは怖くないんでしょうか?前作の骸骨姿はユーモラスでしたが。それと海賊がテーマですから、汚くて当たり前なんですが、それにしても汚い汚い、小汚い!大昔のエロール・フリンみたいに颯爽と美しくなくても良いですが、陸でも海でも、垢や泥にまみれて汚すぎるのはどうしたわけ?夢のある冒険活劇にしては、不必要なリアリティかと感じ、前作ではそれほど思わなかったので、ちょっと違和感がありました。

ジョニデは相変わらず芸達者でチャーミング。前作出演前は、熱狂的なファンを持つ、偉大なサブカル系俳優という感じでしたが、「子供といっしょに観られる作品に出てみたかった」との父親心は、彼をハリウッドの本流に押し出し、かつインディーズの香りも保ち続けるという、誰ともかぶらず、後にも先にも類をみないすごい俳優になったんだなと、しみじみ感じました。
原住民に拉致られるシーンのチープさといい加減さは、新東宝かと思いました。本格的なリアリティに富んでいた同様シーンの「キングコング」には比べるべくもないんですが、私は結構好き。これもジョニデが演じたから、ちゃんとシャレになっていたと思います。

ジョニデに比べると、今作のオーランドとキーラはあまり精彩がありません。特にキーラは、世間知らずのお嬢さんの天真爛漫なお転婆ぶりが、私は大好きだったんですが、今回の流れは大人になったというより、妙に女のいやらしさを感じます。期待の新進俳優だった前作の時は、元々持っている俳優としての豊かな素質を一生懸命演じるだけで、観客は好感を持って彼等を迎えたはず。でも期待に応えて若き大物俳優になった今、素養以上のものを見せて貰えなければ、観客は納得出来ないかと思います。一流と言われる人達は、皆乗り越えて来た道、二人とも良い俳優さんだと思うので、続く「3」では、是非盛り返しを期待したいです。

「バック・トゥー・ザ・フューチャー」シリーズでも、2が一番落ちたのと同じ、完結編への壮大な予告編なのかも。だから爽快感や開放感に欠けても仕方ないですね。でももうちょっと短くして欲しかったです。デイヴィ・ジョーンズ役はイカのオバケのすごい特殊メイクで、私は誰か知らないで観たので、エンドクレジットであっと驚いてしまいました。確かに目元は彼でした。当ててみて下さいね。

ところでデイヴィ・ジョーンズと言えば、私はモンキーズの彼が真っ先に浮かびました。「デイ・ドリーム・ビリーバー」って知ってます?左端がデイビーです。ちなみに帽子をかぶっているのが、私が一番好きだったマイク・ネスミスです。


2006年07月17日(月) 新作「日本沈没」VS旧作「日本沈没」


日曜日に朝イチに劇場で新作、夜は日本映画専門チャンネルで旧作を観ました。1973年の旧作は、数年後テレビ放映時に観ましたが、藤岡弘といしだあゆみの抱擁シーンしか覚えておらず、はれ???という感じでしたが、再見して納得。国の沈没の危機に奮闘する大人の男達の骨太ドラマは、当時中高生だった私には面白くなかったのだと思います。対する新作は、全年齢OKな感じのわかり易さと盛り上げ方ですが、大作の風格には欠け、若々しいというより、全体に幼い感じの仕上がりになっています。

潜水艦わだつみ号を使って海底を調査していた田所博士(豊川悦史)は、海底プレートの急速な沈降で、日本列島が一年後には沈むと知ります。田所は日本の危機を訴えますが、相手にされません。しかし事態を重く見た山本総理(石坂浩ニ)は、鷹森(大地真央)を危機管理大臣に任命し、国民の脱出に全力を注ぎます。わだつみ号の操縦士の小野寺(草なぎ剛)は、田所博士からこの事実を聞きます。全国で津波や大地震が起きる中、小野寺はレスキュー隊員の阿部玲子(柴咲コウ)に出会います。

前作は国家の危機に、政治家や科学者が全力を尽くし、私的な部分は犠牲にして国を思う心を全面に出し、少しでも国のため国民のために奮闘する姿に感銘を受ける、すごく大人の作品でした。対する新作の方は、山本総理こそ国民のために色々手を打ちますが、とっとと国を捨て海外へ逃げてしまう政治家たちを映し、なんだいこいつらは!という感じ

前作の丹波哲郎の山本総理の役回りを、今の時代感にあった女性で表そうとの大地真央の起用でしょう。役柄自体はそう悪くは無いですが、田所博士とかつて夫婦だったとセリフでわかりますが、それがどうした?というくらい、全然筋に絡まない意味不明の設定です。それにこの大臣、あちこちで大災害が起こり視察も行くのに、何故かいつも化粧ばっちり、パリっとしたスーツ姿が決まっており、これも疑問。モンペはけとは言いませんが、眉の下のハイライトがテカテカ光り、濃いアイメイクを見る度に白けます。今時テレビの女囚もんでも、ノーメイクに見える控えめなメイクをする時代です。だれも不思議に思わなかったのか?個人的には高畑淳子が適役かと思いました。

こういう手抜きはたくさんあり、日本列島あちこち大災害が起きているという報道が出ている時に、何度も津波で大被害のシーンが出てきますが、普通の感覚ではこんな時に海辺の観光地に近寄るか?と思いました。これはCGで見せ場を持って来たかったのでしょうが、なら人のいないところにしてね。そんなに日本の人はバカじゃありません。脚本でどうとでもなると思います。他にも大地震の被災者で、何日も意識不明だった女性が臨終前に奇跡的に目を覚まし、娘と手を握り合う落涙する場面で、母親の爪が今してきたばっかりみたいなネイルアートしてあったり、脱力します。涙もひっこむぞ。どうして誰もチェックしないの?

小野寺と玲子の恋は、前作では玲子は普通の女性で、国の終末観を描くスパイスとして使われていました。お互い本当に愛しているかどうかはわからない、しかし日本が滅んでいく今、生きていくためにお互いが絶対に必要な心の支えだと感じさせました。対する新作は、好感の持てる恋愛模様ですが、好感持てすぎてこれまた幼すぎ。今時高校生でもこんな清らかな恋愛はしません。

この小野寺と玲子の姿が、新作の世界観に反映されているように感じます。前作は私利私欲を抜きにして、本当に国を思う大人の心が描かれていましたが、新作は国を救うという命題より、身近な愛しい人を救うために自分は頑張るのだと、とてもわかりやすいのですが、もっと大局的な描き方があっても良かったかと思います。幼いと書きましたが、新作の致命的な欠陥は、作品の世界観が幼稚な感じがするということです。

玲子が阪神大震災の被災者で、同じような立場の子に愛情を注ぐという設定は生きていました。他にも時代が経ているので、CGも見応えがありました。旧作の特撮も、今から33年前というのを考えれば、これは立派なものだとも思いました。ところどころに、前作へのオマージュをちりばめたところも良かったです。前作で山本総理を演じた丹波先生の特別出演場面には、思わずニヤリとしましたし。その他、「韓国、北朝鮮への入国は不法侵入になります。」とのアナウンス。私みたいな日本に永住権を持ちながらも、未だ韓国籍の者はどうなるのかな?と。韓国は歓迎しないけれど、渋々でも私たち在日を迎えいれてくれるんだろうか?とか、ちょっと考え込んでしまいました。

両作通じて一番感動したのは、前作で渡老人が「このまま何もしないで、国と一緒に静かに終焉を迎えるのが、日本人らしいのではないか」という言葉と、それに対する山本総理の表情と涙でした。日本の人らしい美徳を表した忘れがたいシーンです。この言葉が、新作では山本総理から語られますが、感銘を受ける若い人が多いといいな。



余計なネタバレ










何で前作のラブシーンを覚えていたのかというと、会って初めての男女(
それもお見合い)がいきなり海辺のデートで、水着姿でキスしたからでありました。今回再見して思い出したです。そんでもって、女の方から「抱いて」ですから。びっくりしたんでしょうね、当時乙女でしたから、ワタクシ。だって「はしたない」ではありませんか、皆の衆。新作の玲子の「抱いて」は、とっても気持ちがわかりました。だってお互い好きだというのを確認してたしね。しかし!男なら押し倒せ小野寺!いくら命懸けで地球を救うため、もう2度と会えないから、相手をキズモノ(死後)にしちゃいかんという、紳士的な気持ちはこの際捨て去るべきかと。そのことは、これからの玲子の生きる支えにもなると思いますから。なんかこのシーンもわかってないなぁと思いました。こんな大作に草なぎ君でええんかい?と思っていましたが、うじうじ情けないいい人なら、こんな選択もありかと、説得力はありましたが。今回の小野寺はワイルド感ゼロでした。


2006年07月13日(木) 「サイレントヒル」


出来が良いと聞いていたので、楽しみにしていました。いや満足満足。ゲームソフトを元にした作品で、「バイオハザード」とそこら辺はいっしょですが、私はこちらの方が楽しめました。

クリストファー(ショーン・ビーン)とローズ(ラダ・ミッチェル)夫妻には9歳になるシャロン(ジョデル・フェルランド)という娘がいます。シャロンは情緒不安定で、夢遊病のような行動を取ることで、夫婦は悩んでいました。時折シャロンのつぶやく「サイレントヒル」という言葉も気がかりです。サイレントヒルという街が実在すると知ったローズは、この街にシャロンの行動の秘密があると信じ、夫の反対を振り切り、シャロンを連れてサイレントヒルを訪ねることにします。この街に恐ろしいことが待ち受けているいとも知らず。

導入部はササっと済ませ、ほどなくしてサイレントヒルに到着するテンポが良いです。街はおどろおどろしさはなく、ちょっと不気味で幻想的。火事が原因でゴーストタウンになったという設定なので、灰が降るのですが、それが粉雪のようで、それも効果的です。ローズを追ってきた婦人警官シビル(ローリー・ホールデン)の登場シーンも、ちょっと怪しげで味方か敵かわからないのも盛り上げます。

続々出てくるクリーチャーは、最初のゾンビもどきから、被災した霊魂風、三角頭の怪物、大量の地を這う虫、顔を隠したマネキンのような看護婦など(これが一番好き)、どれもこれもなかなか気持ち悪くてグッド。続々と出てくる場面では口を半開きにして、顔をしかめて見ている自分に気づき、思わずニンマリ。だってこの作品、ラインシネマでは来週から小さい試写室のようなスクリーンに移るので、そんなんでは気持ち悪さが半減するではないかと、急いで観た甲斐があったんだもん(マニアな喜び)。スプラッタシーンもグロさもほどほどで格調高く、生理的嫌悪をほどよく刺激し、この手の作品が好きな私のような者を十分満足させてくれる出来でした。

最初のホラー色の強い出だしから、徐々にドラマ性が強くなり、サイレントヒルの秘密に近づき明かされるまでの間合いもスムーズでした。ただその秘密というのが、魔女狩りを核にしたお話なのですが、集団ヒステリーや宗教の怖さを感じさせますが、たったこれくらいの理由では少々こじつけ気味。もうちょっと描き込んでいれば、傑作と言っても良い出来だったのにと残念です。

そのこじつけを、まぁいいかーという気にさせるのは、出演者の頑張りです。ラダ・ミッチャルの奮闘振りは素晴らしく、シビル役のホールデンの強さと女性らしい愛の深さは、ジーンとさせるものがありました。しかし一番の功労者はジョデル。ちょっと東洋的な容姿は、子供ながら神秘的で存在自体がファンタジックでもあり、作品の幻想的なムードを盛り上げました。ショーン・ビーンは、うーん。悪くはありませんが、こんな普通の良い人だけな役、彼でなくてもいいんでないかい?最近善良な役が続いている彼、最初はこんな良い人の役、と嬉しかったのですが、こう意味無く続くともったいないような。デボラ・カラ・アンガーはびっくりの扮装で出来てびっくり。クローネンバーグの「クラッシュ」で初めて彼女を観た私は、そのクールなセクシーさがとても気に入ったのですが、何もこんな役やらんでも・・・。彼女はもっともったいないです。

こうしてストーリー性を強めたことと出演者の頑張りで、B級ゲテモノではない、切ない哀しさを伴った出来の良いホラーとして、作品の格を上げたと思います。

ゲームでは主人公は父親だったらしいですが、映画では母親。同じように原作が夫だったのを妻に変更した「リング」は、母は強しを強調したかったはずですが、私は上手く演出されているとは思えず不満でした。この作品は元のゲームを知らないためか違和感もなく、母親の苛立ち、浅はかさ、子供を愛する強靭な心など、よく描けていたと思います。

監督のクリストス・ガンズはゲームをやっていたようで、ここをこういう風にクリアしたら次のステージだなと、観ていてどういう組み立ててで、ゲームが進行していたかがわかるのがご愛嬌。そういう監督だから、映画化が成功したのかもわかりませんね。


2006年07月09日(日) 「M:i:III」


面白かった面白かった!今日朝イチの回を夫と観て来ました。今回評判上々で劇場も満員。一作目はまぁそれなりには面白いけど、「スパイ大作戦」のリメイクと言うのにフェルプス君が悪役たぁ、どーゆーつもり?!との疑問が残り、二作目はアクションも筋もイマイチ、敵はダクレー・スコット、相手役もサンディ・ニュートンじゃ華に欠けて、トムだけ目立たせるための配役かと感じてしまって、これはダメでした。なのでそんなに期待するシリーズじゃないのですが、あのラロ・シフリンの音楽を聞くと、やっぱり観たくなるテレビっ子だった私。三作目にしてセンター前に抜けるヒットという感じです。

現役のIMFのスパイは引退して、今は教官としてスパイを育てているイーサン・ハント(トム・クルーズ)。間もなく看護士ジュリア(ミッシェル・モナハン)との結婚を控え、平穏に暮らしていました。婚約披露パーティーの最中、イーサンの教え子リンジーが、国際的な闇のブローカー・ディヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)に捕らわれてしまったという情報がもたらされ、再び彼はエージェントとしてかつての仲間ルーサー(ヴィング・レイムス)、ゼーン(マギー・Q)、デクラン(ジョナサン・リス・マイヤーズ)と共に、リンジーを救出に向かいます。

のっけからラストにつながるプロットが映り、あのテーマ曲が流れてタイトルが出てから、全編これ見せ場と盛り上がりの連続です。リンジー救出作戦から始まり、銃撃戦、爆破シーン、カーチェイス、変装、侵入などなど、ハイテク機能も満載に使って、これでもかこれでもかの大サービス。見応え充分お金も充分てな感じで、アクションはすごく楽しませてくれます。完全なトムの俺様映画だった「2」と違い、今回はスムーズなチームプレイの様子も見せ場になっており、その点は一番テレビ版に近い感じがしました。それにトムってすんごい足が速いんですよー、短いのに(←余計なお世話)。陸上選手かと思うくらいのカッコ良さで、銃捌きや回し蹴りより感心しました。

瞬きも出来ないくらいアドレナリン上がりっぱなしの場面の連続で、元は充分取れるので不問にしてもいいのですが、ちょっとストーリーが弱いかな?この手の娯楽アクション大作に、愛だの友情だのは、私はちょっと場違いな気がしました。普通の暮らしが出来ないスパイの悲哀を、盛り込むようなタイプの作品ではないと思います。ましてや命懸けで任務を遂行しているプロ集団が、友情で動くというのもどうかと。人間臭いというよりちょっと白けます。って、私が人でなしなのか?

オスカー俳優ホフマンは憎々しげで良かったのですが、もうちょっと見せ場があっても良かったかも。もっとひねりのある役柄かと思ったら、ストレート過ぎて普通の敵役。役柄に大物感も薄くて拍子抜けでした。なんかもったいないのぉー。二転三転する展開も、辻褄は合うのでまぁ悪くはないんですが、こっちは不必要に捻くるから、う〜ん、そう来たか!という面白みが半減しちゃった感じです。

トムはもちろんいつものトムで全力投球。婚約者役のモナハンは、実生活での妻ケイティ・ホームズと面影の似ているのがご愛嬌、平凡ながら若くて可愛い子で、イーサンの本当の仕事は知らない設定に合っていました。チームの他の三人はそれぞれ良い味を出していて好印象。レイムスは年季の入った安定感と誠実な存在感が好ましかったです。こういうキャラは、最近の作品は全て年配の黒人俳優ですね。マギーはとってもスクリーン映えする美貌で、アクションシーンのキレもエレガントな潜入シーンもピタッと決まっていました。個人的にすごく気に入りました。マイヤーズの出演は過去作品から不思議だったのですが、彼も少ない見せ場をきちんと仕事し、印象深いです。

ということで、娯楽アクション大作としては、充分満足出来る作品かと思います。

私は娯楽映画の都ハリウッドで君臨し続ける、トム・クルーズという俳優をとても認めています。私に認めてもらっても嬉しかないでしょうが。宣伝のための今回の来日での出血大サービスも、俳優としての自分の立場をすごくわかっていると感じ、好感を持ちました。奥さんだって最初は年上の美人妻(ミミ・ロジャース)、次は同年輩のゴージャス妻(ニコマン)、そして三度目は「子供の頃トム・クルーズのお嫁さんになるのが夢だった」一回り年下の若い妻っていうのは、これ男の人の理想なんですよね?そういう俗人ぶりも、大スターの気さくな一面に私は思えます。子供が生まれてからのはしゃぎっぷりに非難が集まっているみたいですけど、いいじゃないですか、40回って実子に恵まれれば嬉しいのは当たり前。最近ずっと超のつくアクションまたは娯楽大作に出ているトムですが、昔々の「ハスラー2」や「レインマン」のような作品も観たいな。皺が魅力的に映るようになったトムに向く、ストーリー性の高い作品にも是非出てもらいたいです。


ついでに超ネタバレ*********











ローレンス・フィッシュバーンって、モーフィアスやってから立ち位置がアップしのねー。トム君主演の娯楽大作といえど、しょうもない悪役はもうやらへんのね。これから彼をキャストすると、こういう展開はネタバレになるかも。


2006年07月07日(金) 「佐賀のがばいばあちゃん」

調子がイマイチと言いながら、先月も7本観ている私。そんな新作公開ラッシュの間で見逃すかと思っていましたが、昨日やっとこさ観て来ました。この手の作品は、出来不出来に関わらず私は気に入ってしまいがち。なのでちょっと二の足を踏んでいましたが、やっぱり観て良かったです。泣いて笑って大忙しの2時間で、とても清々しい作品です。

戦後間もない広島に住む明広少年(鈴木祐真、池田晃信、池田壮麿)は、原爆症で父親を早くに亡くし、若い母(工藤夕貴)が兄と明広を、居酒屋に勤めながら懸命に育てていました。しかしそれでも生活は大変で、明広は母の実家である佐賀の祖母(吉行和子)に預けられます。祖母は貧乏生活の中、女手一つで子供7人を育てたのが自慢の、がばい(すごい)ばあちゃんで、祖母との生活の中、貧しくとも心豊かな、明広の小2から中学卒業までが描かれます。

漫才師の島田洋七の原作。島田氏が佐賀に住む妻の母を介護するため、拠点を佐賀に移した介護体験の新聞の連載を読んでいた私は、立派な人だと当時感心したものですが、その時チラッと、佐賀には祖母宅に預けられて、中学まで住んでいた話も出てきていましたが、こんな苦労があったとは。

しょっぱな汽車での母子の別れのシーンでまず号泣。子供と泣く泣く別れる親、母が恋しい子供の涙に、私は異常に弱いのです。最近は夫が11時からケーブルで「子連れ狼」の再放送を観るので、大五郎の可愛げのない表情の奥の母恋しに、毎日泣かされている土壌があるので、小学生の男の子の、寝ては母、覚めては母を恋しがる姿は、私にはもう爆弾。子供というのはこれくらいの時、お母さんが世界中で一番好きなものです。それをわかっていながら、尚自分の母親に預けなければならない辛さを、工藤夕貴は痛切に演じ切って、そこでも私は滂沱の涙。彼女は何を演じても本当に実力を感じます。

対するばあちゃんは、傷つきながら長旅をしていた孫に頬ずりするわけでもなく、抱きしめるわけでもなく、早速明日の朝の釜戸でのご飯の炊き方を教えるだけ。朝4時には仕事に出るばあちゃんにご飯は作ってもらえず、自力で頑張らねば、明広はご飯にありつけません。この描写はとても良かった。今の時代は豊かで子供が少なく、子供は褒めて育てよ、良き言葉の雨アラレを降らせよ、毎日抱きしめようなどなど、こちとらクソ坊主を三人育ててんだよ、仕事も飯焚きもあるんだよ、忙しくって三人毎度に出来るかい!と、「愛情神話」に辟易することもあった私は、救われた気分です。ばあちゃんは7人とも、こうして育たんですよね。明日のお米の心配をしながら、たくましく子供を育てた人ならではの、愛情表現でした。

しかしばあちゃんは貧乏をものともせず、楽しく生きる知恵をいっぱい持っていました。川に流れてくる売り物にならない野菜を拾うのは「川が汚れるのを防ぐため」。道端で鉄くずを拾ってきて売るのも、リサイクルですよね。(そういえば末っ子が小1の時、「お母さん、○○の近所に大きなリサイクルの工場があるねん。」というので、そんな場所にそんなものあったかなぁと、二人で行ってみると、何とそこはスクラップ屋さん。なるほどリサイクル工場)。お腹が空いたと言えば、「気のせい気のせい。空いたと思うから空くんじゃ」。うちは貧乏だと嘆く明広に「うちはな、先祖代々貧乏じゃ。だから貧乏に自信を持て」などなど、惨めさを吹っ飛ばす底抜けの明るさとユーモアがあります。

中でもばあちゃん語録が素晴らしい。「辛い話は夜するな。明るい昼にすれば辛さも半分。」「ケチはいけないが節約は良い」「今のうちに貧乏しておけ。そのうち金持ちになったら、旅行においしいものを食べに、大忙しになるから。」「人に気づかれないのが、本当の優しさ」など、絶対原作を買おうと思ってしまったほどです。特に「今のうちに貧乏しておけ」というのは、希望です。当時の60代というのは今とは違い、本当にいつお迎えが来てもいいくらいの老婆だったはず。その老いた人が、孫に未来の希望を与える話をしてやれるなんてと、そのポジティブさには、本当に魅了されました。

こうやって貧乏とは相容れないことも多い、心の豊かさを明広に授けたばあちゃんはしかし、人の優しさを受け入れても、人の施しは受けません。それが運動会のお弁当のエピソードと、お医者さんのエピソードの対比に現れています。人としての尊厳を守ること、一番大切なことを、ばあちゃんは明広に教えます。お金がたくさんあっても、尊厳のない人がいっぱいの世の中で、ばあちゃんに学ぶことはたくさんありました。

お話は予定調和で、格段目立ったエピソードも盛り上がりもありません。出てくる人はみんな善良で、良き友人、良き恩師、良き隣人に恵まれ、伸び伸びと心身ともに成長する明広が描かれます。ベタな内容の割にはコテコテ感はなく、サラサラとした清水のようです。私の想像ですが、多分惨めな気持ちになったり、差別されたり、明広には辛かったことも多かったと思います。でも辛かった描写は、母に会えない寂しさだけでした。私はこれでいいと思います。映画的には掘り下げが甘いでしょうが、映画で描かれる世界は、島田氏のばあちゃんや佐賀の人々への感謝がいっぱいです。彼の脳裏は、辛かったことは捨て去り、楽しい思い出ばかりに溢れているのだと思います。辛い思い出を捨て去れたのは、彼が功なり名をとげたからでしょう。
彼はその基礎が佐賀での暮らしだったとわかっているのだと思います。その万感の思いが、私の心も感激させたのです。


ばあちゃんを演じる吉行和子は、ドラマでも良き主婦を演じることが多く、家庭的な感じますが、家で家事などしたことがなく、この作品でも最初大根の洗い方がわからなかったとか。素顔は70代に入っても、年齢不詳のふんわりとした可愛さを感じる人ですが、ちゃーんと7人子育てしたがばいばあちゃんに見えるからすごい。良いキャスティングだったと思います。

繰り返し挿入される母を恋しがる姿に、画面に出てこない母の辛さも痛いほど感じた私。子供を起こしてお弁当を作って、泥だらけのクラブ着を洗濯して、またご飯を作ってその合間に怒鳴ったり笑ったり。共に暮らし世話をする以上の歓びを、母親は望んじゃいけないなと思いました。毎日の暮らしに感謝。ビデオでも良いですが、まだ上映しているなら是非劇場で大きなスクリーンで観ていただきたく思います。その方が、ばあちゃんのがばい愛情がたくさんもらえますよ。





2006年07月05日(水) 「カーズ」(吹き替え版)


ブラボ〜、ジョン・ラセター!昨日レディースデーでもない平日に観た甲斐がありました。ラセター監督のピクサー作品は、今までずっと末っ子と観ていたのですが、息子も中2となり今回はもう観ないそう。「Mr.インクレディブル」なら私一人でもいいのですが、今回は車が主人公。ちょっとおばさん一人観はきついかも?と思っていたのですが、何とポール・ニューマンがアフレコしてるんだって!せっかく一人なんだから、絶対字幕で観ようと思っていましたが、ラインシネマはオール吹き替え。

何で!!!

私にとっては今も現役の大スターの彼ですが、世間様はそうじゃないのね。仕方なしに一応吹き替え版で押さえておきましたが、これがやっぱり素晴らしい!高水準の作品ばかり連発するピクサーに、はずれなしでした。吹き替え版で悔しいので、ニューマンの勇姿をどうぞ。彼は元レーサーでもあるって、若い人は知ってるかな?お若い時はパリジェンヌも魅了したようで、あの「エマニエル夫人」にも、「特別出演」してたんですのよ、おほほー。



若き天才カー、ライトニング・マックイーン。彼の夢はレースの最高峰「ピストン・カップ」に優勝すること。その決勝でカリフォルニアに向かう途中、ふとした事故からから脇道にそれてしまった彼は、小さな寂れた町”ラジエーター・スプリングス”に迷い込んでしまいます。風変わりな車たちが暮らすこののどかな町に滞在するうち、レースに勝つことだけが一番だと信じていた、自己中心的なマックイーンの心に、段々と変化が見られるようになってきます。

一作ごとにCGの腕を上げるピクサーですが、この作品も本当に美しく素晴らしいです。カーレースの場面など実写と遜色なく、クラッシュ場面など見応えたっぷり。ボディの光具合もきちんと表現しています。ラジエーター・スプリングスの風景も、昔風のアメリカの片田舎を表して、懐かしさいっぱい。いえ、行ったことないんですが。私が子供の頃観ていたドラマや映画の世界なんです。ルート66(アメリカの国道)も出てくるしね。ドライブで走る背景、美しく雄大な滝など、何時でも観ていたい気分です。しかしリアリティばっかり追求していないのが、ピクサーの良いところ。擬人化した車たちは愛嬌たっぷりで個性的。その温もりのある姿は、昔ながらのアニメーションの親しみ易さを失っていません。

最初ジコチューな俺様ぶりを見せ付けるマックイーンですが、これはどうも若気の至りで天狗になっているようです。傲慢だとか腹が立つとかはあまり感じません。彼が勢いに乗っているから周りに集まってくるのだ、本当は親友どころか、友達もいない様子をさりげなく見せ、彼さえ気づかぬ寂しさを滲ませる描写が良いです。そういう子供達にもわかり易い伏線のおかげで、マックイーンの誠実な正義感の芽生えに、自然と感情移入出来ていきます。

マックイーンという名は、もちろんスティーヴ・マックイーンから。彼もレーサーとして有名でしたね。ニューマンがアフレコするドッグ・ハドソンは、ハドソン・ホーネットという車種からですが、これも往年のハリウッドスター、ロック・ハドソンをもじっているのでしょう。この辺のお遊びが心憎いです。

少々とろいけど正直者で楽しいクレーン車のメーター、都会の生活に疲れてラジエーター・スプリングに癒され住み着いた、”キャリア・ウーマン”のサリー、イタリア生まれ(?)タイヤ屋で、フェラーリが世界一と思っているグイドとルイジ、他にもオーガニックのオイル屋、V8(キャンベルですね)の看板も楽しいフローの喫茶店風のお店はガソリンスタンドなど、擬人化した車たちの姿もみんな、理解しやすい人間世界の縮図といっしょ。中でも過去の挫折から逃げている町の名士ドック・ハドソンの姿は、若きマックイーンの成長物語に彩りを添える以上の深みを加え、この辺の描きこみの子供だましではない丁寧さが、ピクサーの強みだと思います。

マックイーンはレーシングカーなので、カッコよくスピードは出せるのですが、でこぼこ道のカーブは上手く曲がれず、レースには不必要なヘッドランプもバックミラーもないため、野に放たれると途端に不便。この描き方に上り詰めるのに必至だと、大事な物を見失うぞという教訓を、さりげなく感じました。老いたドックや引退間近のレース王キングの扱いに、老人や年長者を敬う気持ちが表れていて、それも嬉しく感じました。そしてマックイーンの行動に対して、大スポンサー・ダイナモの彼への申し入れは、企業の良心というものが、世の中の平静を保つには、必要不可欠なのだと感じました。企業倫理というやつですね。いわゆる勝ち組さんたちには、是非ご覧いただきたく思いました。

戦い、友情、恋、敬意、礼節、隣人愛などがわかりやすく描かれ、観終わればてんこ盛りなのに、観ている間はずっと楽しくウキウキ、終わりには自然と涙がこぼれて、とっても爽快感が味わえるという、正にアメリカ娯楽映画の王道作品。それプラス、ニューマンやマックイーンなど、往年のハリウッドスターへのオマージュも感じられる、アメリカ映画好きには堪えられない作品です。どうぞ大人お一人様でも恥ずかしがらずにご覧下さい。

では最期にレーサー姿のマックイーンの姿をどうぞ。そういえばニューマンとは、「タワーリング・インフェルノ」で共演していましたね。


2006年07月03日(月) 術後三ヶ月経ちました

7/3の今日で、早いもので術後三ヶ月経ちました。すっかり元気になりました!とご報告したいところなんですが、今年のうじうじした梅雨に引っかかり、6月中はしんどくって。回復の目安は3ヶ月と聞いていましたが、どうもちょっと逆戻りした感じです。術後すぐの驚異的な回復から、その後も甘く考えていたことに反省。

術後一ヶ月くらいでだいたい7割方回復した感じでした。その後はとんとん拍子かと思っていたら、三歩進んで二歩下がる感じの回復の仕方に移りました。これも今年の五月は雨が多く、天候不順が関係したかも知れません。よく手術後の人や偏頭痛持ちの人が、雨の日を当てるのを不思議に思っていましたが、いやー、私も最近は出来るんだぜ!(ちっとも嬉しくない)。

そうこうしている内に梅雨に突入。こんなに天候が体調に左右するとは、思ってもいませんでした。私はめったに昼寝はしなかったのですが、最近はちょくちょくしています。少し前の土曜日には、ちょっとだけと思いつつ午後3時から7時まで爆睡。びっくりして飛び起きて夕食の支度をしましたが、家族も理解してくれているので、のんびりやっています。

とは言え、目だった症状は「しんどい」だけです。これも現在<手術前で、今の方が楽ではあります。出血は術後止まってから一度もありません。自転車は乗り放題、重いものは2Lのペットボトル6本入りを運んだり、お米10キロを運んだり、今は構わず何でも持っています。家事も全てやっていますし、仕事も復帰から一日も休まず行っていますし、まずは順調なんでしょうか?

以前は午前中に仕事を終えてダッシュで夕食の買い物をして、一旦家に帰り朝洗濯機に放り込んでいた洗濯物を干し、また電車に飛び乗って2時前後の回のを観て、5時までに家に帰り夕食の支度をして、帰って来る家族4人に次々お給仕し、ってな感じでしたが、今は仕事がある日は自転車で行けるラインシネマだけ。電車に乗らなければ行けないミニシアターは、仕事休みの木曜日だけになってしまいました。時間に余裕がないと気力が湧いて来ません。こんなところで健康の有り難味をしみじみ感じるとは、私らしいというか何と言うか。当然はしごもまだやってません。寂しいのぉー。

手軽な疲労回復方法には、銭湯がお勧め。夫と車で20分ほどのスーパー銭湯(温泉つき)に行くのが楽しみだったのですが、最近は歩いて5分の普通の銭湯にも、二人でちょこちょこ行ってます。大きな湯船に使ってサウナに入ってのんびりリラックスして過ごすと、次の日肩凝りもましになっています。

夫は筋腫で子宮摘出した奥様を持つご主人方に、その後奥様方が軒並み体調を崩した話を聞いていたらしく、私の回復は上等だと褒めてくれます。仕事に行って家事をこなして(手抜きだが)、映画もそれなりに観ていてと、まずまずといったところかな?次回は術後半年後の、検診時に書きたいと思っています。その頃は仕事を終えて梅田や九条に出かけているかな?


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