fantasia diary* 

ほどよくダラダラをモットーに。 
アコギをゴロゴロ弾くように。 

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2004年03月15日(月) 渦

うちにあるのはボロいから、蓋を開けたって止まらないし音も鳴らない。
きみどりの絵の具と、引越しのときのビニール紐と、CとKとLの積み木を放り込んで
(ちょっとガタガタ言いだしたら肩を撫でてやる)
2Lのサラダオイルと、前のかあさんの洗顔石鹸も放り込む。
渦の真ん中に一味とうがらしの瓶を埋める。
ゆっくりゆっくり埋める。やがてキャップが滑って沈んで消える。
ぼくは入れないから、声だけ入れる。「わっ」「あっ」
渦が少しずつ弱くなって、水がきれいに澄んでくる。
白い箱の底から、根っこが伸びて、土にもぐって、
その上に溢れた水が流れてひたひたになる。
うぶげのついたきみどりの芽が、水から顔を出して真上へ伸びる。
きみがいつか大きな木になったら、ぼくはそれにのぼってあそぶのだ。
ぼくはどんどん小さくなる。

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