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どんぐり国の門番日記
団栗七衛門
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2001年04月27日(金)
のがれの街

ところで「のがれの街」この名を聞いたことがあるでしょうか。聖書にも登場いたしますが、このどんぐりの国にもそう呼ばれる街が存在するのです。聖書に登場するその街は誤って人を殺してしまった者が復讐するものの手から逃れるために用意された街。このどんぐりの国のこの街は、自らの罪に責めさいなまれる者たちが集まる場所なのだそうであります。

悲しいかな、人というもの、生きている限り、罪とは無関係ではいられない。知ろうと知るまいと誰かしらを傷つけて生きていくのであります。たといひとつひとつの罪を誠実に償おうとしても、おそらくそれは不可能なこと、また償いきれないといって、自分を責めて生きたからとてそれがいったい誰の何の益となるのでしょう。

おそらく自らの罪を深く認める人は心の奥底では赦されたがっているのです。のがれの街の人々も赦されることを待っているのです。罪を認めるわけではありません。あくまでも罪は憎むべきものでありましょう。だが間違ってはいけません。罪は赦されるためにあるのです。