心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年04月24日(日) 足からの衰弱、足からの回復

前の日の天気予報で、朝の最低気温が氷点下になると言っていたので、覚悟していたのですが、やっぱりいつも「ワイシャツの上にトレーナー」というおたくファッションでは、かなり寒かったです。
ですが、朝に信州で寒いからと言って下手に上着など着ていくと、昼に東京に着いた頃には大汗をかく羽目になることは明白なので、寒いのは我慢しました。

新宿駅西口で高速バスを降り、山手線で池袋へ、西口から劇場通りを北へ向かいます。首都高の高架が見えてきたあたりで左に折れて、小学校の裏に回り、細い路地を抜けていくと、そこにAAのオフィスが、「ないじゃん」。

実は道に迷ったのではなく、気がつかずに通り越してしまったのでありました。

いくつか印象に残った話からひろってみます。
「AAの本は、相変わらず売れないね」という話ですが、僕がつながった頃に比べれば、本を回復の道具に使おうという動きははるかに活発になっていると思います。当時は(へたすると今でも)「本なんか読んだって回復しない」と断言されたものでした。

でもそれは、コンテキストを無視した話で、本を読んでいたって回復しない。その時間があったらミーティングへ行きなさい。本を読むのはミーティングに行った後でいいじゃないか、と言う文脈から、「本よりミーティング」というふうに乱暴に抜き出された言葉でありました。
「本なんか嫌いだ。ちっとも読まない」というAAメンバーがいたって、それはちっともかまわないと思うのですが、そういう声が大きくなってしまっても困るなということであります。

台湾のAAの情報をもらいました。GSOの出しているコンタクトリストには、ふたつ英語グループが存在しているようです。仕事が空く予定の土曜日の夜にはミーティングがあるようであります。外国のAAミーティングに行った経験を話すメンバーのことを僕はうらやましく思っているので、可能なら訪問するつもりでいます。問題は英語で表記された住所を、どうやって漢字の地図から見つけるかであります。

今の日本のJSOの所長は、こういった情報の引き出しはたくさん持っている人で、悪い人ではないと思うのですが、リーダーシップをぐいぐい発揮して皆を引っ張っていくタイプではありません。AAにリーダーなんているのか? やつはグループのしもべでは? と言っている人は12の概念を読んでみてください。前の所長は強引と陰口を言われるところもあったけれど、日本AAの発展に寄与した部分も大きかったように思うのであります。今の所長も、失敗をおそれずに冒険をして欲しいと思うのですが、まあ自分にない物を人に望むのは悪い癖ですか。
まあ、自助グループのリーダーシップの好ましからぬ例も話に出ていました。

帰り道の新宿駅西口までも遠く感じました。最近家に引きこもりぎみで、歩いていないせいでしょうね。お昼を食べに行った店までも距離も、地元だったら間違いなく車で移動した距離ですから。

アルコホーリクは頭の先の方からは回復しない。ミーティングに出て歩くことで、足の先の方から回復するのだ、という話がありましたが、僕の足はすっかり弱っているようであります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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