心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年01月31日(月) 先延ばし

いよいよ明日は眼科医に行かなければ、いろいろとマズいことになってしまいます。
薬が切れて眼圧が高くなったりすると、「薬を増やす」などという面倒なことになりかねません。そうならなくても、「薬が切れる前にきてくださいと言ったでしょう」とおしかりを受けてしまうことになるからであります。

こうやってウツにかまけて物事を先延ばしにしていると、酒を飲んでいた頃のことを思い出します。

学生だった当時、授業には全然でていなくて、もう卒業の見通しはなくなっていました。それでも学生という身分を授業料という金銭で購って、サークルの友達と遊んでいました。
午後4時10分になると授業が終わり、皆が学生会館(という名前のサークル活動の拠点)に集まってきます。それからメンツを揃えて雀荘に行ったり、夕方から居酒屋へ繰り出したりするのが日課でありました。だから、授業にはでなくて遊んでいるだけの自分にとっても、午後4時10分という時刻は重要な意味を持つものでした。

しかし、酒飲みがひどくなってくると、午後4時10分が迫ってきてもなかなか布団から抜け出すことができず、アパートの中で過ごすことが多くなってきました。孤独なのは嫌なのですが、遊びに行く心のエネルギーがない状態とでも言いましょうか。
こんなことではまた孤独な一日を過ごす羽目になると思いながらも、体を動かすのを先延ばしにして、銭湯が閉まる午後10時、酒の自動販売機が閉まる午後11時すら、のがしてしまうのでありました。

そうした無気力な日々から脱出しようと決意するのは、決して「今日から」ではなく、かならず決まって「明日から」であり、その明日が来ることはないままに、酒におぼれる日々が続くのでありました。

あれから20年が過ぎましたが、先延ばしにする自分の性格はちっとも変わっていません。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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