心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年01月20日(木) ノン・アルコホーリク常任理事

JSOから届いた封書を開けてみたら、中にAAのニューズレターが入っていました。
読んでみたら、5年間日本AAの常任理事(トラスティー)を努めていただいた精神科医の田辺等先生が都合により退任されると書かれていました。
一度だけ、食事の席で同席したことがあり、動物を使った依存症の研究の話などを楽しく聞かさせていただいた記憶があります。まさか先生がここをお読みだとは思わないのですが、AAに対するお力添えに、僕からもお礼を述べておきたいと思います。

常任理事といっても報償を出せるわけでもなく、せいぜい交通費を出せるくらいでボランティアでお願いしているわけです。アルコホーリクばかりでは迷走しがちなサービス機構に、ノン・アルコホーリクを入れるという決まりは、今まで僕の見聞きした範囲では、なかなかうまく機能しているように思います。

アメリカのAAの(ノン・アルコホーリク)常任理事は結構人気がある地位らしく、改選の際には精神科医などの自薦・他薦の推薦状が70通とか届くという話です。アメリカでも理事は無報酬で、理事になりたがる人は(金も暇もある)成功したお金持ちのお医者さんばかりである、という噂もあながち嘘とは言い切れません。
それでも、海の向こうではAAは社会的に認知されているわけで、AAの常任理事を務めたという経歴も、社会的に意味を持っているのでしょう。

そこへいくと、日本のAAの常任理事を務めたからといって、社会的に得るものは実質的に何もないわけです。しかも、AAのメンバーのほとんどは、AA外部の専門家がこうしてAAに時間を割いてくれているということを知りもしないので、感謝をするということもないわけであります。

無名であるアルコホーリクに代わって、名前のある存在としてAAを代弁してくれるノン・アルコホーリク常任理事は、日本のAAの中では無名な存在であります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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