心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年12月23日(木) 障害者手帳とスティグマ

障害者手帳をもらったと言う話は以前に書きました。
一緒に届いた案内の紙には、市のゴミ焼却場に併設された入浴施設が、その手帳で無料になると書いてありました。以前もその入浴施設にたまに行っていたのですが、無料となると結構しょっちゅう行ってしまうのが僕の人間性であります。
銭湯の番台みたいになっているところで、手帳を見せると特に手帳の中身を改めるわけでもなく、通してくれます。

精神障害者の手帳は、身体障害者の手帳や療育手帳と違って、交通機関の割引はほとんどありません。こういうものはまずJRが割引するようになると、他の交通機関も右に習う仕組みだそうです。JRの言い分では、精神障害者の手帳は顔写真が張ってないため、本人確認ができないため、不正利用の可能性が高いということです。
ただ、顔写真を張ることは障害者の家族会などが反対しているのだとか。ここらへんは精神病に対するスティグマの存在を感じさせます。

以前東京のある地下鉄の駅で、僕は切符を間違えて買ってしまい、有人改札のところへ行って払い戻しを頼もうとしました。すると、そこには先客がいて、なにか駅員に高圧的な態度でものを言っていました。
それは3人家族で、子供が(交通事故か何かが原因でしょうか)足に障害を抱えている様子でした。その父親は子供の障害者手帳をかざして、子供の切符の割引を要求していました。「子供だから半額で、手帳があるからその半額だろう。つまり半額の半額だ」。その半額の半額という言葉が繰り返されて、なんだか雰囲気が殺伐としていました。
駅員が「半額の半額と言う切符は自動販売機では販売していないから、駅長室へ行ってくれ」と言うと、その父親はなにかを吐き捨てるように言うと、去っていきました。
あの一件以来、障害者割引と言うのは、感謝して受け取るべきものか、当然の権利としてあるものか、僕は考え続けているのです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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