心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年05月26日(水) 意識的なふれあい

例の本には、一日一回黙想の時間を持ったほうが良いと書かれていました。牧師であるAAメンバーからもステップ11を勧められました。いままでは暖かいお風呂の中で機会的に黙想するだけだったのですが、とりあえず黙想を毎日の習慣にしてみようという気持ちになりました。

姿勢はいろいろと試したみたあとで、シャーロック・ホームズが考え事をしているポーズが具合がいいとわかりました(僕の場合)。そしてやってみると、昔、願いながら決して叶わないだろうと思っていたいろいろなものが、今、自分に与えられていることに気づいて驚きました。

そして、僕が意識的な黙想から得た最初の神からの導きは、「財布の中の現金を勘定したほうがいい」というものでした。なかなか現実的で、異論をさしはさむ余地がない導きであったので、さっそく実行に移しました。

久しぶりに身体の奥底から眠くなり、歯磨きもせず、緑内障の目薬もせずに寝てしまいました。だからといって翌朝の目覚めがすっきりしていたわけではありませんが、通常の不機嫌な朝がやってきました。

布団の中で、なぜ僕は仕事がこんなに嫌なのだろう、休みたいのだろうと考えていました。話の成り行きで僕は慣れない仕事を抱えています。慣れない仕事は失敗する可能性が高いので不安なのですが、それはいつものことなので良しとします。問題はその仕事に値段をつける必要があることです。慣れたことなら自分の仕事に値段をつけるのも慣れています。世間の相場も知っています。慣れない仕事は見積もりができません。相場がわかれば、それにあわせることもできますが、それを知りません。
つまり僕は困り果てていたのです。けれど自分ではそれを認めたくありませんでした。値段なんてテキトーにつけちゃって、後で赤字になっても知らん顔、ぼろもうけしたらほくそえむぐらいのいい加減さがあればいいのでしょうが、残念ながら持ち合わせがありません。
「そうか僕は困っていたのか。そんな立場に追い込まれた運命を呪っていたのか」

午前中に2本の電話をかけ、僕は押し付けられた仕事を押し返すことに成功しました。誰も怒ってなんかいませんでした。言葉を翻した僕をあきれちゃった人もいるかもしれませんが、It's not that matters. であります。

ただ漫然と祈るのではなく、意識的なふれあいを求めていくことが、今の自分に必要とされているようです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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