ホールドバック - 2003年02月26日(水) カダーはわたしの名前を呼んでから、なんか言った。 モゴモゴ言うから聞こえなくて聞き返したら、 「ん? いいよ。今度話すよ、このことは」って言う。 「何? 今話してよ。気になるじゃん」。 カダーはわたしにお金を借りなきゃいけないかもしれないって言った。 車の修理代は誰かにいくらか借りたらしい。だけど家賃が払えないって。 驚かなかった。 ただ、ああそうかって、ちょっと思った。 このあいだから電話をくれたり優しかったり。 だけどそんなことに気づいてないふりしてあげられる。 それに、言い出しにくかったんだろうなってわかる。 「ちゃんと返してくれるならいいよ」って言った。 カダーはわたしがこんなにギリギリの生活って知らないんだろうな。 余裕たっぷりの生活とは思ってないだろうけど。 でも少なくとも、カダーよりは持ってる。 お金なんか、ほんとにあとからどうにかなる。 だから、今はどうにもならないカダーに貸してあげたっていい。 そんなことはないとは思うけど、 たとえ失うことになってしまったとしても それは失うべくして失うだけ。 そして代わりに手に入れるべき正しいものが見つかる。 そう教えてもらったばっかりじゃん。 今日ジェニーに話してみた。 またバカって言われるかなって思いながら、聞いて欲しかった。 「貸してあげなよ、貸してあげられる範囲なら。家賃くらいなら」って言ってくれた。 ジェニーは知ってる。 お金がなくておんなじように翌月の家賃も払えるかどうかわかんなかったときに、 わたしがどんなに怖がってたか。 「貸してあげるから、払えそうになかったらあたしに言いなよ」って言ってくれてた。 だからジェニーはわかってる。 カダーの怖い気持ちも、わたしの助けてあげたい気持ちも。 なんか心強くなった。って、それもヘンだけど。 「1パーセントつけて返すよ」なんて笑うから、 「たったそれだけなら、考えとくことにするよ」って言ったけど ちゃんと貸してあげるって安心させてあげればよかったかな。 「きみのスケジュールは? 金曜日のランチはどうですか?」 って返事のメールが来た。 金曜日はお休みだから、わざわざランチのためだけに出掛けるのはやだなって思って、 明日仕事が終わってから晩ごはん食べに行くことにした。 身長は5フィート11インチどころか、5フィート6インチくらいしかなさそうで、髪が薄くて、グッドルッキングからはほど遠い。そう言ったらジェニーは驚いてた。ふたりでいつも、どのドクターがカッコイイとかキュートとか5フィート11以上はあるとか、そういうことばっか言ってるから。でも感じるものがなければ、誘われたって行かないでしょ? ほのぼのとしてて、面白くて楽しくて、動物が大好きで犬を飼っててその子のこと話すとでれっとなって、なんといってもあの街の出身で、 こんな人とデートするならあの人も許してくれそうな、 こんな人と友だちになったらあの人も一緒に友だちになれそうな、 そういう人。 「グッドルッキングじゃないから、ちゃんとホールドバック出来そうだよ」って言ったら、「うん、うん」ってジェニーにすごい納得されちゃった。 -
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