ホワイトクリスマス - 2002年12月25日(水) 「Hi」の代わりに「メリークリスマス!」が溢れる一日。 患者さんたちに赤とグリーンのセロファンでくるんだフルーツバスケットが配られる。 穏やかな日だった。 お昼に、クリスマス休暇をカナダの家族のとこで過ごしてたローデスからオフィスに電話がかかる。「ローデス! いつ帰って来たの?」「今日。ねえ、ジェニーの机のまん中の引き出しに入れてたものがあるの。ちょっと開けて調べてみて?」「鍵かかってるよ」「違う違う。サイドのじゃなくて、デスクトップの下の」「ちょっと待って」。なんだろうって開けてみたら、ジェニーへとわたしへのクリスマスプレゼントの包みが入ってた。デスクトップの下の引き出しは薄いから、ジェニーは使ってない。わたしの机にはその薄い引き出しがついてない。 「いつ入れたの?」「休暇に行く前の日。もう気がついてると思ってた」。ローデス、素敵。ジェニーは今日はお休みだから、明日教えてあげる。なんてかわいいサプライズ。 ゆうべの雪は朝には雨に変わったけど、夕方からまた大雪になって一面まっ白。 ナースステーションから病室の窓の向こうに舞う雪を遠くにぼうっと眺めてたら、ナースのジェイムスに肩たたかれる。「デイドリーミングしてた」って言ったらジェイムスが「Iユm dreaming of a white Christmas♪」って歌って、「The dreamユs come true」って笑った。 静かな静かなホワイトクリスマスの夜を、ひとりで過ごす。 昨日病院でもらって来たパネトーネを、紅茶を煎れてパクパク食べて。 チビたちと遊んで。 母に電話したら妹が出た。 前よりずっと元気そうだった。 母もこの2日は、突然泣き出したりしないでとても穏やかだって言ってた。 うんと遅くに、大家さんたちと娘夫婦が帰ってくる。 フランクと娘のニコールがドライブウェイの雪かきをするのを手伝う。雪をかいたあとに塩をまくのがわたしの仕事。氷砂糖みたいなやつ。デイジーと、ニコールのふたりのワンちゃんが、雪の中で転げ回って遊ぶ。それから犬たちを公園に連れてくから一緒においでよって言われて、うちに入ってコートを着て帽子を被ってマフラーと手袋をしてついてった。 真夜中の誰もいない公園の雪は足跡もついてなくて、犬たちと一緒にずぼずぼと真っさらな雪を壊して走る。わたしの投げる木切れはちっとも遠くに飛ばない上に、犬たちの方が先に駆けてくくらいなマヌケな飛び方。「フットボールの選手にはどんなことがあってもなれないね」ってニコールが大笑いする。 1時間くらい遊んで、ハイパーが止まらない犬たちをなんとかリーシュに繋げて帰る。 フランクがブルームを貸してくれて、明日の朝には凍ってしまうから今のうちにしなさいって言われて車の雪落としをした。 口が利けないくらい寒かった。 バスタブに熱いお湯を溜めて、ソルトバスに入る。 凍ってたみたいな足の先が、だんだん解凍されていく。 溶けながら、お祈りをする。 お湯の中で、体が浮いたみたいにふわふわしてた。 何も特別なことしなかったのに、こんなに素敵にクリスマスを過ごせた。 昨日も今日もたくさん「メリークリスマス」を言ったけど、最後に神さまにメリークリスマス。 わたしったら、神さまの手の中がすっかり心地よくなってる。 -
|
|