天使の翼 - 2002年12月03日(火) 明日、インサービスでナースたちに腎臓疾患の処方を教える。 ずっと前から言われてたのに、昨日やっと準備を始める。 一日かけて作った資料、今日プリントアウトしたあとに消えちゃった。 ジャックが助けてくれようとしたけどダメで、「消・え・て・る」って嬉しそうに笑いながらジャックに言われた。くやしい。 ああもう、だから PC は嫌いだ。マックのほうがずっと親切だよ。病院のコンピューターにもマック入れて欲しいよ。ジャックもマック愛用者で PC は苦手だって言ってたくせに、「PC 嫌いー」って泣きそうになってたわたしをからかう。 プリントアウトしたあとでよかった。パワーポイントはちゃんと残っててよかった。 でも明日、やだな。質問されたらわかんなかったりして。 カダーが胃が痛いって言ってたから、気になって電話した。 「今ちょっと忙しいから、あとでかける」って言われた。またかあって思ったけど、今日はかけ直してくれた。胃はまだずっと痛いって言ってた。気にかけてくれてありがとって言った。このあいだ地下鉄の駅まで送ってあげたことも、ありがとって言った。「どういたしまして」って返事したら、「ホントにありがと」ってまた言った。 「可笑しい。そんなにありがとばっか言うなんてカダーらしくない」ってからかって笑った。 クラスの帰りに車の中でかけてくれてて、少し話してから「じゃあ、またね」って言われて切った。うちに着いたんだと思った。やっぱりルームメイトが一緒のとこじゃかけてくれない。 アロマセラピーの大きなキャンドルを、丸いガラスのトレイの上で灯す。 セラピー効果はわかんないけど、お部屋中に広がるこの匂いが好きで、いつからか毎日灯してる。昨日、背がちっちゃくなってきたキャンドルのまん中の凹みから、溶けた蝋が流れ出した。ガラスのトレイのキャンドルたちのまわりに、溶けた蝋の湖が出来る。 白く乾いてからトレイから剥がしたら、天使の翼の形だった。 天使の翼が二組出来た。大きいのとちっちゃいの。 12月は天使が忙しい。 ちっちゃくて形が綺麗な方のひと組を、あの人の翼のスペアにあげたい。 あの人が息を吹きかけたら、本物の翼になるかもしれない。 ボロボロになる前に、新しい翼をつけて。 12月は天使が溢れるから、一番素敵な天使でいて。 もうひと組はカダーにあげたい。 おっきくて強そうでちょっと不格好で、これならカダーにも似合うかもしれない。 やっぱりダメか。似合わないな。 カダーは天使なんかじゃない。天使になんかなれない。 にせものの天使にもなれない。12月にだって。 -
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