とうとう電話した - 2002年08月31日(土) ペットフードショップの点数がたまって、10ポンドのかりかりごはんをタダでもらえるクーポンを送って来てたから、もらいに行った。前のアパートの近くのお店。もらってからアパートのオフィスに寄ってみたけど、マネージャーのウォーンは今日はお休みで、別のマネージャーしかいなかった。玄関に回って、カダーとマジェッドのアパートのインターコムを押す。いないことわかってたけど、なんとなく押してみた。やっぱり誰もいなくて、なつかしいその辺りのお店をうろうろする。なつかしいっていうより、まだ自分の住んでる場所のような気がした。なんか安心する。勝手がわかって安心するって感じだった。 楽しかった。今日はジェニーと出掛ける予定だったのにキャンセルになっちゃって、どうやって過ごそうかなって思ってたけど、わたしったらひとりで過ごすの結構上手になってるんだ。ひとりは淋しい、ひとりに慣れない、っていつも思ってるけど、そのわりにはほんとは思ってるより慣れてるのかもしれない。 お昼にうちを出て、帰って来たのは7時前だった。パンをトーストしてアボカドとハムとロメインでサンドイッチを作ってたら、大家さんのフランクから電話があった。週末ずっとシャーミンはうちを開けてて、今夜はフランクは帰らないから、デイジーを裏庭に出しておしっこさせてやってくれって言われてた。「デイジー出してくれた?」って聞くための電話だった。デイジーお庭に出してるよ今、って返事して、切ったらすぐにまた電話が鳴った。 フランクが何か言い忘れたんだと思ったら、カダーだった。すぐに電話を取ったから、「まさか僕の電話をずっと待ってたなんて言わないでくれよ」って言われた。「電話の前で? そんなことしてないよ。大丈夫だってば」って笑って言ったら、「そんなことあるわけない?」だって。待ってた日もあったよ。これからだってあるかもよ。でも言わない。 カダーは今日はアップステイトに行かなかったらしい。一日アパートを探して、やっと見つかったって。前のアパートのすぐそばで、お家の一階のツーベッドルームのアパート。カダーはわたしのこのアパートをほんとに気に入ってて、おんなじようなお家のアパート探してるって言ってたから。「ここに来たんなら、なんで電話してくれなかったの?」って言う。だってアップステイトに行ってると思ってたもん。 アップステイト行きは明日に延ばして、一泊して月曜日のお昼過ぎに帰ってくるって言った。 「今週も会えなくなったけどさ、僕も会いたかったけどさ、分かってよ。分かりなよ?」 「平気平気。ちゃんと分かってるって。」 「ほんとに?」 アパート探さなきゃいけなかったことも、戻って来たばかりの友だちと過ごしたいことも、分かってるよ。 「だってあたしはいい子だからね。for being such a good girl~♪」って、シャキーラの歌をうたう。 「淋しい?」ってカダーが聞く。 「淋しいよ」 「どれくらい淋しい?」 「すごく淋しい」 「それだけ?」 「すごくすごくすごく」 「・・・オーケー」。 気が遠くなりそうなくらい、とか、死んじゃいそうなほど、とか言って欲しかったのかな。愛してないって言ったくせに、愛さないって言ったくせに、わたしにだけそういうの求めるなバーカ。わたしはいい子でいるの。 「アップステイト行くの、気をつけてね。車の運転も気をつけるんだよ。楽しんできてね。あたしのこと忘れないでね」。元気な声でそう言って、おやすみを言う。 大家さんがお留守だと、なんか自由な感じがする。夜中にお庭に出てみたりお庭でたばこを吸ったり、いつまでも起きて音楽聴いたり。「自由にすればいいんだよ、自分ちなんだから」ってシャーミンもフランクもいつも言うし、完全に独立したアパートなんだからそれが当然なんだけど、やっぱり少しだけビルのアパートとは違って、上に居る大家さんに気をつかっちゃうから。 なんかとても自由な感じがして、 久しぶりにまるごとひとりの自由な夜って感じがして それはこころに羽根が生えたってのとは絶対違うのに、 わたし、とうとうあの人に電話した。 -
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