| 2008年07月15日(火) |
給食費払わなくてもいい論理 |
ますます見ていてムカつく〜! ドラマである(笑) 今夜の「モンスター・ペアレント」には、 給食費を払わない親が3(4?)種類登場。
第一の親は、妻の方がとにかくのらくらと引き延ばす。 電話で催促されて、すぐ銀行に入れときます、と返事して、入れない。 訪問で催促されて、持ち合わせがないと答えて追い返して、 その直後に宅配ピザが届いて、財布から1万円札を取り出す。 亭主と一緒にパチンコにばかり興じている。
その亭主の方は、ちゃんと学校や教育委員会にクレームをつける。 給食なんて誰も頼んじゃいねぇんだよ。 お前ら、食堂に座って頼みもしてないのが勝手に出てきたら、 それに金払うか? おまけに、子どもは給食がまずいって言ってんだよ。 頼みもしてないまずいもの食わされて、金払うか??
・・こういう、昔はほとんど考えられなかった言い方ができる、 ってのが、現代のこの(まだ)少数民族の恐ろしさなんだな。。
・・こういう親には、では、お子さんに弁当を持たせてください、 と言ってやればいいと思ってたんだけどなー。。 子どもはそんなこと望んでないだろうけど、しょうがない。
第2の親は、給食制度に反対だと言う。 やはり親の手で作ったものを食べさせなければ。。。
・・ごもっともなご意見であるが、それなら子どもに給食食べさせて 給食費を払わないなどと理不尽なことはしないで、 最初から弁当持たせて、給食拒否を断固としてやったら?
・・もちろん、こういう親にも、弁当持たせてやってください、 で給食切っちゃえばいいと思ってたんだけどなー。 子どもはそんなこと望んでないだろうけど、しょうがない。
第3の親は、文字どおり、払うのが不可能になってしまった親。 夫が病気で入院してしまい、収入がなくなり、自ら仕事に出るけれど、 入院にかかる費用に追いつかず、生活もままならない。。
・・こういうケースがあるから、払わなければ給食切るぞ! とは いちがいに言えなくなってしまうのだ。 でも、こういうケースには、ちゃんと補助制度があるものだ。 親の方から心開いて相談すれば、問題ない仕組みになっている。
第1、第2のモンスターたちにイライラさせられるひとときだったけど、 今回は、教育委員会の望月くんが、ちゃんと言った! 第1のモンスター亭主に向かって、ちゃんと主張した! あの、万事控えめな望月くんが、ちゃんと怒鳴りつけた! 給食費の実状と、給食制度の社会的意義を、モンスターに説いた!
うろたえたモンスター亭主は、 「教育委員会が市民にそんな言い方していいのかよぉ。。。 訴えてやる!」 すると、敏腕弁護士が、初めてモンスターをギャフンと言わせた。 「学校給食法という法律があって、親の義務も明記されています。 裁判で争ったら、必ず負けますよ」みたいなセリフ。
ま、、かすかにスッキリ感の伴う幕切れではあった(初!)
最終的にもっとも気になった言葉は、 「教育委員会が市民にそんな言い方していいのかよぉ」 というセリフである。 こういう観念を植えつけてしまったところが、一番の問題である。 教育委員会は、市民や県民の教育もしなければいけない。 ところが、自己保身か、ペコペコするのが彼らに仕事であり続けた。 「申し訳ございません。(学校に)指導いたしますので、、、」 モンスターがはびこる元凶は教育委員会の姿勢にあるのでは? とは、 ずっと前から考えていることである。
また、給食制度についても、経済成長期のある時点で、 食堂制度に切り替えるべきだったと私は思っている。 日本のさまざまな制度は、画一性を好むみたいだけれど。。 弁当を持ってくる子もいれば、食堂や購買を利用する子もいる。 いいじゃん、それで。 豪勢な弁当を持ってくる子もいれば、 おにぎりや日の丸弁当しか持って来られない子もいる。 どこで食べてもいいし、誰と食べてもいい。 ゴミの始末とか、いろいろな境遇の子がいるということを お互い理解することとか、そういう指導は必要だろうけれど。。。 本当に、貧しい弁当すら持って来られない家庭があるとすれば、 それに対する方策を講じればいい。
問題が起こりにくいように、手間を省こうとした結果、 給食費不納問題という難解な手間を呼び込んでしまったのではないかと、 改めて考えさせられてしまった。
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