| 2008年07月14日(月) |
ドラマ「CHANGE」が終わった |
最後にスカッとするような結末が用意されてるかと思ったが、 私としては、?????
政治は国民のものだ、でもぜんぜんそうなってない、と訴える 朝倉総理の長演説自体は、それでいい。 いつものように、言いたいことを言ってくれた、と言える演説だ。
けれども神林の謀略で内閣退陣を余儀なくされ、 首相自身も辞職すべきだろうと決意した朝倉がとった最終決断は、 解散総選挙。 この総選挙で、本当の自分たちの代表、国民のための政治をする代表を 選んでください、と訴えて、約20分の演説を終える。。
ドラマの中では、いろんな人が驚き賞讃する決断なのだが、 私にはそれがよく飲み込めない。 総選挙に突入したって、立候補する連中のほとんどは腹黒い連中で、 金ばらまいて、莫大な支持基盤を利用して当選するだけだ。 仮に、数十パーセントそこそこしかない投票率が、 この演説によって90%以上に増えたとしたら、 旧来の当選構図に変化が現れるかもしれないけれど、 それでも、国民は(県民は)、立候補者の中から選ぶしかないし、 腹黒いやつしか立候補してないとしたら、何も変わりはしない。
・・私には、この結末には、何の希望も感じることができない。 かえって、ドラマ全体が、実に観念的で説教臭くなったような感じ。。
それより、「ありえ〜ん」ことでもいいから、 もっと 〈change 〉を見せてほしかった。 そういう意味では、小野田が首相を訪ねて来て言った言葉の方がいい。 18年前とはいえ、汚職に加わった閣僚を8人も任命してしまった 責任をとって辞職する、という朝倉の決意に対して、
「それはいかにも政治家的な発想だ。 でも、あなたの魅力は、〈政治家的〉でないところにあったはずだ。 その初心にかえってほしい」
そうなんだよ、、、政治家的慣例に従って辞職などしないで、 そのまま続けてもっともっと政治が変わるのを見せないと、 国民だって、国民のための政治があり得ることなんて信じられない。 だから、ドラマの中だけとはいえ、 朝倉政治を続けなきゃ、国民には具体的な希望が見えてこない。 今総選挙に突入したって、そう何も変わりはしないんだよ。。
(現実の方の政界について言えば、現国会に関しては、 もっとうんと早くに解散総選挙して、衆院与党3分の2以上という 状況だけは早く解消して欲しかった、と思うけどね、、)
とにかく、ぜひパート2を作ってもらわなきゃいけないドラマだ。 脚本家さん、たいへんだろうけど。。。
辞職まであと1週間、その1週間でやれることは、、と、 「チーム朝倉」が取り組んだのは、 何とかの会議でぜんぜん飲まれてないのに出されているお茶の廃止。 年間56万円ていどのムダだという。 首相のスタッフたちが内閣府と交渉を重ねるが、 内閣府の役人たちの反応が、やっぱりこんな風か、、とおもしろい。 長年続けて来たことをやめるわけにはいかない、とか、 たった56万円でしょ? とか、 それだけ節約できたからってどうだっていうんです、とか、 ちゃんと使わないと次の年から予算がもらえないですよ、とか。。。 結局、上に言ってくれ! ばかり。。
埒があかないので、内閣府の事務次官を呼び出す。 首相の訴えに、いかにもアホらしい、という反応である。 ここでも、長年続けて来たことをそう簡単にはやめられない、とか。。
しかし、きょうの朝倉総理の決めゼリフはこれ。
たとえ56万円にしろ、国民の税金です。 その小さな「どうでもいい」が、大きな「どうでもいい」に つながって行くんです。
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