| 2008年03月29日(土) |
小松亮太「コラボレーションズ」 |
最近、何気なくふと気づくと心の中に流れていたり口ずさんだりしてるのが 亮太くんのアルバム「コラボレーションズ」の中の『土手と君と』。 アルバムの1曲目だが、山口智子の朗読入りヴァージョンも9曲目にある。 懐かしいような切ないような温かいような味わいで、 最初聴いたときはそれほど印象に残らなかったのだが、 何度も聞いているうちに自然と心の中に住みついてしまったのだろう。
このアルバムがいつものと違っているのは、多彩な趣向である。
2、3曲目は小曽根真のピアノとの共演というか競演というか、 たいへん緊迫した、いつもの小気味よいリズムのタンゴ。 これはいつものアルバムと同様の楽しみだ。
4曲目はチャーリー・コーセイの歌で『下弦の月』。 「モノノ怪」というアニメの主題歌らしいが、実に入念な演奏である。 歌のバックでバンドネオンが始終めまぐるしく動いているし、 間奏が実に念入りに作られているのも、聞くたびに驚きである。
5曲目はジェイク・シマブクロのウクレレとの『星と友情』。 ここまで緊迫した演奏が続いて来て、しばし心の休息といった感じ。 安らぐ。。。
すると一転、6曲目で渋い曲調になり、寺田恵子の歌で『揺監歌』。 ザ・・ザ・・ザ・、ザ・・ザ・・ザ・、、、というリズムが この曲では格別に心の高揚を促している。 途中で竹内まりやの「駅」に酷似した一節があるのがちょっと気になるが、 私好みの情緒であることは言うまでもない。
7曲目の笹子重治のギターとの『テキーラ・トリステ』は、 いたって脳天気な明るさで始まるが、 バンドネオンの奏でるアドリブ風のメロディーはほのかな哀調を帯びている。 ギターがあまり活躍しないのが残念だ。
8曲目の『海神礼讃』の共演者は、何と和太鼓の林英哲。 タンゴ奏者と和太鼓奏者の共演である。 その先入観を取っ払って贔屓目で聞いてみても、 どうしてもちょっとちぐはぐなぎごちなさを感じてしまうのだが、 ついつい聞かされてしまうのは、和太鼓演奏のおもしろさだろうか。 メロディーの裏に流れている細かいオブリガードも味わい深い。
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