TENSEI塵語

2007年03月13日(火) 新聞報道の恐ろしさ

朝刊の一面を見たら、中ほどあたりながらこんな見出しが。。。

「国民投票法『必要』68%」

世論調査の結果らしい。
今まで何も考えてなかった人は、これを見たら、
ああ、多くの国民が必要だと思ってるんだな、と思うようになる構図である。

しかし、質問項目を見ると、これだけについて問うたものではないし、
「今国会で提出される国民投票法案の内容を知っているか」という問はない。
調査をやってもらうなら、今回の法案はこういう内容で、
これにはこうい問題点も指摘されているけれど、
この法案は必要か、今国会で決着をつけるべきか、と調査してほしいものだ。

私自身も国民投票法は必要だと思う。
だから、私のところに世論調査が来たら、68%に加担することになる。
日本国憲法には
「この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、
 国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。  
 この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票に
 おいて、その過半数の賛成を必要とする」
この曖昧な部分をしっかり規定するような法は必要だ。
自民党が目論んでいるような「改憲しやすくするためのルール」に
されないように、きっちり定めておく必要があると思う。
国民投票での「過半数」は「有権者数の過半数」でなければならないし、
投票は、項目別でなければならない。
また、国会においても、単独採決だの強行採決は禁止してもらわねば。。。
他の法案とは根本的に違うのだ。

しかし、世論調査の質問項目や回答選択肢にそんなものはない。
」必要か?」に対し、「賛成」「反対」しかないようだ。
賛成と答える人にもいろいろな考えがあるはずだが、
いろいろな考えは消えて「賛成」の一語にまとめられてしまう。
次いで、「今の国会で成立させることに賛成か」という質問があるが、
「今の国会で成立させようとしている法案を知っているか」という項目は
ないし、それについて賛成かという聞き方をするわけでもない。
非常に曖昧で大ざっぱな調査なのである。

それなのに、あの見出しは、
「今の国会に提出されている国民投票法案に賛成している人は68%」
という印象を与えてしまう。
それじゃ、その法案はどんな内容かを読もうと思っても書いてない。
そうして、「賛成」という語が一人歩きして、
ひとつの風潮を作っていくという構図になる恐れがあるわけだ。


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