TENSEI塵語

2006年12月16日(土) 悪魔が本領発揮

晋ちゃん内閣が発足したのが9月27日、
私は、その日も怖ろしい時代が始まる懸念を書いたのだが、
その2週間ほど前の11日にも、晋ちゃんの台頭を「悪魔の到来」と書いた。
悪魔は着々と日本を黒雲で覆い尽くしつつある。

昨日、改悪教育基本法と、防衛庁の防衛省昇格が可決された。
国民の多くは、これがまだ大した変化ではないと楽観しているようだ。
そうでなければ、晋ちゃん内閣の支持率が順調に下がっているとはいえ、
46%とか48%にとどまっているはずがない。
やらせや税金の過激な無駄づかいなど不正てんこ盛りのTMや、
卑怯極まりない復党問題も含め、この教育基本法の衆院単独採決など、
たった2カ月足らずの間に、支持率10%台に落ちていても不思議でない。
ひとつひとつの問題を、そこにどういう意味があるか、
深く考えない国民がいかに多いか、世論調査のたびに痛感する。
おそらく、何年か経ったときに、あれがこの伏線だったと気づく人は
まだいい方で、多くは、どうしようもなくなった時代になって初めて、
こんな世の中に誰がしたんだ、と憤ったりもするのだろう。

私が最近の晋ちゃんのコメントでもっとも気になっているのは、
「教育基本法の改正は私の悲願でありましたし、、、」というものだ。
日本という国はお前の所有物じゃないぞーー!!(`ε´)と怒鳴りたかった。
「私の悲願」を実現するために政治家をやっとるのかね、君は?
「国民の願い」を最優先に政治をしなければならないのだよ。
教育基本法など改めなくても、国民のことを真剣に考えた政治をすれば、
みんなが日本という国家をも自然と愛してくれるのだよ。

小泉クンの時から、国家は首相の所有物的感覚が顕著になった。
小泉クンにとって国家とは、米大統領と仲良くするための道具だった。
晋ちゃんの感覚は、それよりはうんとレベルが高い。
軍隊を持てる国(そのメリットは様々だろう、、もちろんデメリットも)に
したい一心で、今回早々に伏線を張ったのだ。
いきなり改悪憲法の国民投票をしても悲願は果たせないだろうから、
予めいろいろな所を崩しておいて、心理的に誘導する作戦なのだろう。
そして、我々のような、自由や人権や民主主義というものを、
こよなく愛し、守ろうとする人種を、悪者に仕立て上げて行くはずである。

改悪教育基本法の目玉は「愛国心」である。
私は、もう既にずっと前から愛国家だった。
しかし、昨日の可決で、日本という国家も、そこに住む多くの庶民も、
ますます愛せ泣くなった。
国土や自然、そうして文化的遺産はこの上なく誇り愛していても、
政治的指導者たちは、アホで厚顔無恥な輩としか思えないし、
そんな連中を数十年もの間、ありがたそうに奉ってきた大衆心理も、
無知でアホな国民心理の見本としか思えない。
日本国憲法も教育基本法(今までの)も世界に誇れる理想的なものだったが、
日本の社会は、それとはまったくかけ離れた恥じるべきものである。


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