来週大阪にコンサートに出かけて、ついでに、あれ見てこれ見て、 あれ食べてこれ食べて、あそこ行って、これ買って、、、と 大はしゃぎしてる人がいたので、「大阪 名物」から始めて検索してみた。 これが食いだおれ太郎かぁ、これがグリコの看板かぁ、、と見て行くうち、 ふと目にとまったのが、スマートボール店。
新世界という場所に、ニュー・スターというスマートボール店があるそうだ。 「スマートボール」で検索しても、この店の話題しか出てこない。 もしも、日本中にこの店しかないとしたら、これはもう、 大阪の名所というだけでなく、日本の名所ではないか。
まだ郡上八幡に住んでいた小学生のころ、 夏になると毎夜のように場所を変えて催される郡上踊りの会に、 時々出かける楽しみは、子どもにとっては踊りよりも夜店だった。 そう買えるわけでもないが、何となく心が浮き浮きした。 金魚すくいの親父が私の父の知り合いだったらしく、よく遊ばせてくれた。 私の姿を見ると、すくうためのあの最中の皮を3、4本渡してくれたのだ。 そのおかげで、背後から「あの子上手ーい」という声が聞こえるほど 金魚すくいだけは上達した。
徹夜踊りで有名な盆踊りの時や、春の祭の時は夜店もいっそう派手になる。 広い場所をとるパチンコやスマートボールも並んだりした。 10円だったか5円だったかで、20個ほどの球をもらって遊んだ。 貧しい子どもにはパチンコは呆気なさ過ぎておもしろくなかった。
スマートボールは、パチンコの台を大きくして横にして、 緩やかな傾斜にしたもので、大きな球がゆっくりと 釘や壁にツンツンはね返りながら動く。 うまく点数穴に入ると、台のカバーのガラスの上を5個の球が転がってくる。 実に情緒のあるゲームである。 子どもは、ひとつずつ球を入れて、ひとつが決着するまで見守って、 そうしてまた次の球を入れて打つしか能がなかったが、 ベテランのお年寄りがやるのを見ていたら、 柔らかい動作で次々に球を入れて打ち、 台の中でもいつも複数の球が行き来し、それがまたよく入るので、 台の上のガラスの上にも次々に5個ずつの球が落ちてきて転がって、 実に壮観な眺めで、その妙技に惚れ惚れ見とれたものである(笑)
自分でも何度か作ったことがある。 板に適当に釘を打ちつけ、ところどころに、点数穴の代わりに、 ここに入ったら何点という半円のスペースを釘を並べて作る。 要するに、後に知ったコリントゲームというやつである。 しかし、あんまりおもしろくないんだな、せっかく作っても。。。 釘の配置がいい加減すぎて、おもしろくないのだろうけど、 それ以上に、あのスマートボール特有のゆったりした動きも、 球の心地よいバウンドも、とても易々と作れるものではないのだ。
パチンコはちっともやりたいと思わないが、 スマートボールはまたやりたいな、と郷愁まじりに長年思い続けてきた。 何とかして大阪に行かなければ。。。
ちなみに、「スマートボール」で検索したら、 スマートボールをヴァーチャルで遊べるサイトがあった。 ちょっと遊んでみたら、、、入りすぎ! あっという間に25個が1000個に増えたのでやめた。 もちろん、優雅な動きも心地よいバウンドも味わえない。
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