TENSEI塵語

2006年10月29日(日) 学校制服

スイスで初の学校制服が現れ、賛否の議論が盛んなようだ。
洋服代の軽減、階層差別の防止が主な理由のようだ。
バーゼルの公立中学校の2学級だけの生徒が6ヶ月間実験的に着用し、
成績や家計負担への影響を見てみるそうだ。

写真を見ると、ちょっと派手な柄のポロシャツに、
ソフトな素材のジャンパーのようなものを羽織っているようだ。
同じ制服でも、日本と何と発想が違うことか。。。

20年近く前に、前任校に赴任したとき、生徒指導部に配属となったが、
その年から指導部長が、制服を変える提案をし始めた。
詰め襟は詰め襟でなくなってしまっているし、
セーラー服は、長いスカートの流行でやくざっぽくなってる時代だった。
私自身、特にセーラー服の学校には慣れてなかったので、異様に見えた。

指導部長は、男女ともブレザーにしたがっているようだった。
私は、その気軽に話せる部長に、学生時代からの考えを提案した。
下はジーンズ、上は、夏はTシャツ、冬はトレーナーとジャンパー。
もちろん、即座に却下された。
職員会議で意見を求められた時も、できるだけ簡素で活動的な制服で
あってほしい、と述べて、たとえば、、、と上の例を挙げてみたが、
誰にも相手にされなかった。
私の本当の考えは、もっと過激で到底受け入れられない。
通学は私服でよい、やるべきことさえちゃんとやってくれれば
服装はどうだってかまわない、その代わり、試験の合格点は6割、
寝てばっかりいるやつや、授業の妨害をするやつは即刻家庭待機。
授業を受ける権利を放棄している者や侵害する者は登校の権利なし。

指導部長の提案は、結局職員会議でも否決された。
反対意見には、セーラー服が好きだから、とか、
セーラー服姿の生徒に惹かれて奥さんにした人もいる、などという
とんでもない、意見にならぬ意見もあった。
ホントにもう、あの会議にはあきれた。
また、同窓会の年輩層からの反対も激しかったようである。

生徒と、授業の中の余談で、制服について話したことが何度かある。
私の案の方向に賛成の生徒もいたが、比較的少数派で、
特に女子などは、意外とセーラー服にこだわっている生徒が多いものだ。
きわめて古臭い制服だと思うし、それとミニスカートを組み合わせると、
前近代的な感覚と現代的な感覚がちぐはぐに組合わさって、
まったく見られたもんじゃないのだが、それを気に入ってる若者が
意外と多いということだ。


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