忙しいばかりで、どうということもないつまらない1日だった。 会議が2つあったが、どちらもいらいらするばかりの議題。。。
橋本さんがきょうBBSに引用してくれていた文章もおもしろかった。 これは、北野幸伯という人のメルマガだそうで、 12日に引用させてもらった橋本さんの、軍部実権説とは違い、 ジョンイルの、地位・権力と金を守りたい一心の暴挙として書かれている。 これは橋本さんの話を聞く以前のジョンイルのイメージのままだし、 橋本説を聞く前に抱いていた数々の疑問に答えてくれそうな文章である。 これもメモ(コピペ)しておこう。 ただし、肝心な疑問、なぜアメリカが2国での協議に応じず、 ミサイル問題、核実験問題まで起こしても、 ジョンイルのアメリカとだけ協議したいという願いを無視しているのか、 という点については後日説明してくれるそうである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 金正日の願い
独裁者金正日はいったい何を願っているのでしょうか?これは、もうはっきりしています。自分のありあまるお金と権力を維持すること。 これ以外にありません。
彼は別に、アメリカと戦争したいわけではないのです。ありあまる金と権力を持つ人が、一国で世界総軍事費の48%を占めるアメリカとの勝ち目のない戦争を望むはずがありません。
では、どうすれば自分の金と権力を維持しつづけることができるのでしょうか? アメリカと合意に達すればいい。冷静に考えてみましょう。
中国とロシアは、(北よりはマイルドであるが)同じ独裁国家。別に「北朝鮮を民主化しよう」などとは考えていません。また、韓国はずっと太陽政策でやっていますから、これも脅威ではない。日本には平和憲法があり、北を攻撃することができない。
「6カ国協議・6カ国協議」といいますが、金正日にとっての脅威は、アメリカ一国だけ。アメリカは、アフガン・イラクの政権を武力で崩壊させた。また、ユーゴ・グルジア・ウクライナ・キルギスの政権を革命により崩壊させた。結局、金正日には二つの道しかありません。
1、アメリカと合意し、絶対権力者の地位にとどまる 2、アメリカと戦争をし、殺されるか、フセインのようにブタ箱にぶちこまれる
2は最悪ですから、1しか選択肢がないですね。そこで、金正日は何を主張しているか?
1、6カ国協議はもういいから、アメリカと2国間協議がしたい 2、2国間協議の目的は、「体制を保証してくれれば、核兵器開発をやめてもいい」ということ。
これを別の言葉でいうと、「俺(金)が今の金と権力を持ち続けることを保証してくれれば、核兵器は別に必要ない」と。皆さんどう思います?
核兵器がなければ、別に金正日が北のトップだっていいじゃないですか?(もちろん、誘拐もやめてもらわないといけませんが。。。)
「いや、アメリカは民主化を世界中で行っているから、それは無理でしょう!」
本当にそうでしょうか? リビアの独裁者カダフィは、「すいません。もう逆らいません」とアメリカにお願いし、体制を保証してもらいました。
サウジアラビアは政教一致の絶対君主制。クウェートは立憲君主制ですが、皇太子が首相をしている、実質独裁。アラブ首長国連邦は、7首長国による連邦制で、各首長国は絶対君主制。旧ソ連アゼルバイジャンの初代大統領はKGBの大物アリエフ。2代目は息子のイリハム・アリエフで実質独裁。トルクメニスタンは、「終身大統領制」を議会が認めた、独裁国家。カザフスタンのナザルバエフ大統領は、現在4期目。経済を急成長させているものの、独裁。
こうやって見てみると、アメリカは、「逆らわない独裁者」を保護、あるいは放置している実績があるのです。これらの国には、石油あるいはガスがたっぷりあるという共通点もあります。
中華人民共和国は、ご存知共産党の一党独裁。ですから、論理的にはアメリカが北朝鮮との交渉に応じ、「核兵器を廃棄しなさい。それで体制を保証しますよ。君の金と権力は保証してあげるから、余生は人民のためにつくしなさい」ということもできる。
実をいうと、北朝鮮問題というのは、アメリカがその気になれば、一ヶ月くらいで全部解決してしまう話なのです。
(じゃあ、なぜアメリカは北問題を解決したくないの?という話は、また後で。)
6カ国協議の参加国(おそらく日本以外)は、全部この辺のロジックに気がついています。朝日新聞06年10月5日付にこんな記事がでています。
「「冗談でも言うな」「安保理は分裂」 声明案で米大使 (中略) 北朝鮮の核実験声明に対応するため、国連安全保障理事会が4日に開いた非公開協議で、米国とロシアの国連大使が激しい応酬を展開したことが、複数の出席者の証言から浮き彫りになった。」 何をそんなにもめたのでしょうか?
「チュルキン大使が中国の努力を評価したうえで「影響力のある国がもう一つある。米国はなぜ直接協議に応じないのか」と発言した。」(同上)
そうです。ロシアの国連大使チュルキンさんは、「アメリカがその気になれば、北問題は解決できる」ことをしっているのです。で?
「これに怒ったボルトン氏は「すでに6者協議の一環でやっている」と応じ、激しく反論し、言い合いとなった。米朝協議に言及したことをチュルキン氏が「冗談だった」と弁明しても、ボルトン氏は怒りが収まらない様子。議長である日本の大島賢三・国連大使が「安保理の結束が大切なので、今日はこの辺で」と引き取った。」(同上)
米ロの代表が口論し、日本の大使が「まあまあ。和をもって尊しとしましょうよ。聖徳太子もいっていますから」。さすが共生の国日本であります。皆さん、ボルトンさんが何で怒ってるのか理解できます?
RPEを読んでない人は、なんのことやらさっぱりわからないはずです。これはチュルキンさんが、アメリカのもっとも痛いところをズバリと突いたので、怒っちゃたのでしょう。
もう一国、アメリカの本音を知っているフランス。ロシアに助け船を出します。
「一方、フランスの国連代表筋はボルトン氏のこの発言に対して「ここ数日で声明を出さなければならないという点でほとんどの国はすでに一致している。ボルトン氏の方が孤立ぎみだ。彼の言う通り安保理は分裂しているが、14対1だ」と皮肉った。」(同上)
どうです? 想像ですが、皆うざったいのですよ。「ロシアは、6カ国協議に一生懸命じゃない!」などと批判する人もいます。しかし、正直北問題は、アメリカと北が話し合えばすぐ解決する。ロシア大使は「アホくさ」と思いつつ、鼻くそをほじくりたくなっているに違い ありません。
次に疑問が出てきます。
「アメリカが2国間協議に応じないのは、現状を維持したいからだとわかりました。現状維持なら、金正日も枕を高くして寝ていたらいいでしょう?どうして、ミサイルをぶっ放したり、核実験をする必要があるのですか?」
ですね。ということは、金さんは相当追い詰められていて、何とかアメリカを協議に引っ張り出したい理由があったということになります。一体なんでしょうか? ミサイルの時にも書きましたが、それがアメリカによる金融制裁。
アメリカ政府は05年9月、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」(BDA)が北朝鮮の資金洗浄に使われているとし、米金融機関との取引を禁止しました。
この発表を受け、BDAでは取り付け騒ぎが起こった。そして、中国当局は北朝鮮関連の口座を凍結する決定をしました。実はこの措置が案外効果があったのですね。北朝鮮はただでさえ貧乏。独裁国家の金(かね)は、零細企業と同じ。零細企業って、社長のお金と会社の金の区別がないでしょう。
それと同じで、北朝鮮の金(かね)は金正日の金(かね)。自分のお金を自由に動かせなくなった金正日。困ってしまって、中国に泣きついた。中国経由でアメリカに圧力をかけてもらおうと。
共同通信06年2月11日付は、金正日が1月に中国を訪問した際、胡錦 涛国家主席に、「アメリカの経済制裁が続けば、北朝鮮体制が崩壊す る恐れがある」(アイゴォ!)と訴えたと報じています。
ところがアメリカは聞かないどころか、金融制裁をますます強めることにした。今年1月、アメリカのグレーザー財務副次官補(テロ資金・金融犯罪担当)は、東京・ソウル・北京・香港・マカオを訪問。「北朝鮮の違法行為にか関わるなよ!」と強く要請(命令)します。
2月初め、アメリカばかりではなく、今度は日本の大手銀行がBDAとの取引を中断。マジで困ってしまった、北朝鮮。ちょっと疑問がわいてきますね。
「とはいえ、アメリカの制裁はマカオの銀行一行と米金融機関の取引を禁止しただけでしょう?それが、本当に効果があるのですか?」
こういう質問は当然出てきます。これに対する回答が、06年2月14日付ウォールストリートジャーナル(WSJ)にでています。
同紙によると、アメリカ政府がBDAに金融制裁措置をとった後、北朝鮮のかなり多くの貿易取引が中断されている。つまり、マネロンに使われているBDAばかりでなく他の合法的な貿易が止まってしまったと。
WSJによると、北朝鮮の銀行・貿易会社は取引銀行を探しているが、みつけるのが困難。また、「ピョンヤンの某銀行幹部は「BDA事態は、北朝鮮経済に予測よりはるかに大きな打撃を与えている」「資金がほぼ止まっている状況」。
中国の事業家は「現在、北朝鮮が原料代金をきちんと支払えない状況であるため、靴製造のためのゴムを送れない」と語っています。さらに。米紙フィラデルフィア・インクワイア5月24日付には、ピョンヤンのイギリス系銀行大東信用銀行(DCB)頭取のインタビューが掲載されています。
同行のコーウィー頭取によると、DCBではアメリカばかりでなく、他の外国銀行との取引中断や口座の閉鎖が続発しているとのこと。どういうことかというと、アメリカはBDAと米金融機関の取引を禁止した。ところが、他の銀行や貿易会社も、「後々アメリカ政府とのやっかいな問題にまきこまれたくないな」ということで、北朝鮮ビジネスから手を引いてしまった。そして、北朝鮮への資金の流入がとまってしまった。
2月16日。楊亨燮・最高人民会議常任委副委員長は演説で、「アメリカは金融制裁などによって6カ国協議の共同声明履行を全面的に拒否するという信義のない行動をとっている」と制裁解除を要求します。アメリカは無視。オンマ。金正日の焦燥は日ごとに募るばかり。(涙)
4月13日。北朝鮮の金桂冠・外務次官は、アメリカがマカオの銀行に対する金融制裁を解除すれば「6カ国協議に復帰する」と発言。いかに北が困っていたのかが非常によくわかる言葉です。アメリカはこれも無視。
困った金正日。また、中国に泣きつきます。中国の武大偉外務次官は4月26日、自民党の山崎拓前副総裁と会談。「アメリカに金融制裁を緩和するよう求める」と語ります。さらに、山崎さんに「日本も一緒にアメリカを説得してくれ」と要請。アメリカはまた無視。
もうニッチもサッチもいかなくなった北朝鮮は7月5日にミサイルをぶっ放します。アメリカはまた無視。結局、ミサイル発射も無視されたので、今回の核実験に踏み切った。目的は、米朝協議をすること。そして、短期的には、体制を脅かしている金融制裁を解除してもらうこと。(北は金融制裁を解除してくれれば、6カ国協議に復帰してもいいとしている。)長期的には、核兵器を廃絶するかわりに、体制を保証してもらうこと。ず〜と流れを追っていくとわかるでしょう。
アメリカが北朝鮮との交渉に応じず、追い詰めていったので、北は暴発した。アメリカが時期を特定できたかは別として、原因は「アメリカの制裁」であり、結果が「ミサイルと核実験」となります。
つまり予定どおり。(^▽^)(^▽^)(^▽^)
決して、金さんがバカだからとか痴呆症だからとかシークレットシューズだからとかいう理由ではないのです。昔日本も、アメリカに石油禁輸措置などで追い詰められ、真珠湾攻撃に踏み切りました。基本的パターンは同じです。
こんな風に書くと、「北野は北を擁護するのか!」とか「北野は反米なのか!」とかメールを送ってくる人がいます。私は事実を書いているだけで、別にアメリカが嫌いなわけではありません。むしろ日米ロ印の一体化を主張する、親米。
ではアメリカは、なんのために、2国間協議に応じず、北が暴発するよう誘導したのでしょうか?
(つづく) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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