| 2006年02月23日(木) |
「ザ・グリッド」を見終わる |
昨夜は書きかけで眠ってしまったようだ。思い出して書き足しておいた。
「ザ・グリッド」は1時間半ずつ、3日間で見た。 何と悲しい物語であろうか。。。 このドラマ自体はフィクションであるが、テロは世界各地で起こっている。 このフィクションは、現実の縮図のようなものである。 これが現実だとしたら、世界はいったい何をやっているんだ! という悲しく憤ろしい思いにとらわれるのだ。
テロの首謀者ムハンマドの卑劣さには怒らずにはいられない。 彼のせいでどれだけの人間が死んだか、、、彼が採用した者たちも。。。 彼は、その死が天国へと開かれていると説く。 それでいて、自身の死だけは恐ろしく、じたばたして、生きながらえる。 ただ、登場人物のムハンマドはこういう卑劣でしかない男で、 何のためにこの9カ国にもまたがる大規模なテロを計画したのか、 どうも動機が明瞭でない。 現実世界のテロの根元を理解するために、 もう少し掘り下げてほしかったところだ。
このドラマでは、さまざまなイスラム教信仰者が描かれている。 テロ行為=イスラム、どころか、テロリストは少数派なのだろうと思う。 兄弟でも正反対の生き方をする姿も描かれる。 対テロ合同捜査チームに加わったCIA中東担当分析官のラザも イスラム教徒で、テロ阻止のためにすばらしい仕事をする。 しかし、そんな任務につきながら、完全に信頼されているわけではない。 定期的に査問を受け、嘘発見器と対話しなければならない。 誰よりも博愛主義者で、銃弾よりも言葉を大切にする人物なのに。。。 ヨルダンで、洗脳され自爆テロの駒となっている子どもたちに 彼が説得する場面は、このドラマの圧巻である。 もっとも誇らしく、そして、、、もっとも悲しい場面である。
プロデューサーのインタビューによれば、 スタッフにイスラム関係者がいなかったので、 イスラム教徒の生活を描くのにたいへん苦労をしたそうだ。 確かにそういう面での物足りなさが残る。 けれども、第1話を見たときに思ったように、 テロを巡るイスラム社会をかなり多角的に描いている点はすばらしいと思う。 プロデューサーはさらに、報道の陰に生身の人間がいることも伝えたかった と言っているが、まさにその通りだと思った。
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