たりたの日記
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2016年02月07日(日) 術後のリハビリ

これほど痛い自分というのも、珍しいから、ここは、強がりはよして、痛がりながら書こう。痛いには痛いが、日々、少しずつ日常に近づいている感覚があり、これには励まされる。
術後できるだけ早く、立って歩かせるというのが、昨今の治療の対策で、寝返りを打てない、つまり、身体のどこかに力が加わるだけで恐ろしく痛むという段階でベットの下に足を下ろし、数十歩歩くというのが、術後1日目に課せられたリハビリテーション。両腕から背中から腹部から複雑な管に繋がれているわけなので、その管が絡まないように、これもなにやら複雑なモニターに、その管をひっかけるのである。で、それは奇怪なかっこうで、その機械を手押し車にして歩くのだ。ふらつく頭と足で、10歩が精一杯。しかし、このようにしても無理やり歩くことは、術後の肺炎の防止や、内臓の癒着防止には大いに期待できるようなのだ。
ICUの端の部屋からこのフロアーの端にある洗面所まで一人で歩けるようになったら、尿の管が取れますといわれたものの、それは1週間も先のような気がしていた。

2日目、3日目と、リハビリの担当者のリードで歩いた甲斐あって、昨日の夜は、一人で、管類の処理をし、トイレまで往復でき、今朝は、めでたく尿の管を取ってもらえた。まだ、脇腹からのドレーンの管は取れないまでも、布をボタンで止めただけの、なんとも頼りない手術着を、前開きの下着とパジャマに交換したいと申し出、ようやく人間らしい格好に身づくろいすることができた。
わたしは、夏といわず、冬といわず、寝る時には、手首、足首まで、またお腹にも、空気が入り込まないように布で包まれていなければ、安心して眠れない。痛くて眠れないのに加え、不快で眠れないことになる。昨日までの寝間着は、いくら治療には便利とは言え、快適さの対極にあるしろものだった。

このように、一つ一つの不快が、オセロのコマのようにひっくり返っていく。
今日は、ベッドから降りて、椅子と机で過ごすことを提案してみた。お腹の痛みは変わらないまでも、背中や腰の痛みからは楽になる。それより何より、窓から空と雲と木々が見える。

こんな環境で、のめり込める本の存在はほんとうに有難い。今回、ICU用のバッグに1冊だけ入れてきた、西加奈子の「サラバ!上」楽しく完読。iPhoneに入れてきた、次回のゼミのテキストの「カインの末裔」も読んだが、やはりこういう時に読むものは、雪に閉じ込められた極寒の閉ざされた村の話より、イランやら、エジプトとへと飛べる若々しいストーリーの方がいい。
書いている内に、夫から「サラバ!」の下巻が届けられた。
気の毒なことに夫は、手術の前日に熱発してしまい、今だ病棟に入れない。恐らく明日は、彼も回復し、わたしも、一般病棟へと移ることが可能だろう。


たりたくみ |MAILHomePage

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