たりたの日記
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「お母さん、掃除はどこからしてほしい?」
分っていても一応、お伺いをたてる。
「仏壇のある部屋からやって」
この時期、母にとってはお盆のお参りに来てくれるお坊さんを迎えることが何より大事なイベントなのだ。
和室、廊下、台所、茶の間の順に、溜め込まれた不用品を片っ端から片付け、部屋本来の空間を取り戻す。 自分の家だと、こうサクサクと物は捨てられない。 母は自分は捨てられないからわたしに捨ててもらうのを待っているという。
わたしに娘はいないから、わたしは誰かに片付けてもらうという訳にはいかない。今の内から不用物を捨てて身軽になっておかなければと帰省の度に思うのだが、我が家の押入れは以前として不用物が詰め込まれたままだ。
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