たりたの日記
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わたしは子供の時からひどい運動オンチで、みんなが普通にできることがさっぱりできませんでした。ボールを受け止めるとか、自転車に乗るとか、逆上がりをするとか…
その時の、何ともなさけなく、その場から消えてしまいたい気分というのを、 この頃、時折り味わいます。
今日などは、カロリーバナーというエアロビクスの時、そうでした。 インストラクターの動きがきちんと整理されて頭に入っていかない、記憶のセンサーが働かないのです。記憶ができなくても、流れに乗っていれば、他の人の動きについていけるから、右に回るところを左に回ったり、立ち往生したりということはまず起こらないはず。ところがわたしはもう、パニックの症状に陥ってしまうわけです。
ま、運動神経が鈍いということはありますが、それよりもこの場合は精神的なものが災いしています。このクラス、エアロビを長年やってきたという年季の入ったおばさま方が多くて、速いインストラクターの動きにもみなきちんと揃ってついていけるんですね。そういう中では、おたおたしたり、他の人の動きと違う動きをすれば、かなり目立ちます。またそこへ視線も集まるような気がするのです。実際、そうでしょう。
そこでわたしはヘマをすまいとまず緊張してしまう。ところが恐れとか緊張が、脳から運動神経に伝達するその道筋がかく乱してしまい、指令をブロックするので、筋道の通った動きができなくなるのです。 そのカラクリは分かっているので、問題なのは精神的な恐れや苦手意識で、それを何とか開放してやらなければとわたしは毎回、修行に励んでいるというわけです。
それにしても、わたしはほんとうに、回転とか、方向を転換するということに根本的な恐れがあるようです。正面を向いて同じことを後ろ向きでやる。右でやっていた動きをシンメトリカルに左でやる。そういうのがほんとにできない。これって、数学がぜんぜんだめなことと無関係ではなさそうな気がします。これが、自分で好き勝手に動きを作っていくのであれば全然問題なく動ける自信があるのですけれどね。
でもね、人間、できないことの前でうなだれるっていうことって、必要です。きっと。大人になって、できないことはいくらでも避けて通れるようになっているから、ますます、こういう体験は貴重だと思うの(と、負け惜しみですかね) 「あの人、間違ってばかりいるわね」 「みんなと全然違う方向に回るんだもの、ぶつかるのよ」 こういうことも言われているに違いありませんが、甘んじてそれを言われるドジな人でいれるというのは、いいかっこうしいのわたしには必要なことです。
で下手なりに、がんばってみます。 「あの下手だった人、ちょっとはマシになったわね」と言われるくらいには。
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