たりたの日記
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| 2002年12月07日(土) |
荒野で呼ばわる声、バプテスマのヨハネ |
明日は教会学校でお話をする当番なので原稿を書いた。きっとこの通りには話さないのだろうけれど。子どもたちの前に立つと自然に「言うこと」が降りてくることがある。その昔、私は教会学校で聞くお話が好きな子だった。子ども達の心に届く話をしたい。
荒野で呼ばわる声 (テキスト:マルコによる福音書 1 1〜8)
先週の日曜日12月1日に祭壇のアドベントクランツの4本のろうそくのうちのひとつに火がともっていたね。今日は2つのろうそくに火がともっています。アドベントがもう半分まで来たんだね。アドベントっていうのはイエスさまが生まれた日のクリスマスを待つ4週間のことなんだけど、みんなはどんなクリスマスの準備をしましたか。
わたしはこの前の月曜日にクリスマスツリーや壁飾りや生誕のお人形などを出しました。でもね、その前におかたづけやお掃除をしなければならなかったの。先生のうちのリビングルームはそんなに広くないからテーブルや植物の鉢なんかを動かしてツリーを置く場所をつくらなくちゃならないの。それでね、いろんなものを動かすとね、今まで気が付かなかったところのほこりや汚れが見えてくるから午前中はお掃除をしました。床にはワックスもぬってぴかぴかにしました。どうせお正月の前には大掃除をするからお掃除はその時でいいかなって思ったんだけれど、せめてツリーを置く部屋だけはクリスマスの前にきれいにしたい気持ちがしました。すっきりしたお部屋にクリスマスツリーを飾って夕方には電気は消してろうそくに火をともすと気持ちがぴりっとしてなんだかお正月の時のような新しい気持ちになりました。
さて、今日のお話はイエスさまがいらっしゃる前に、イエスさまがいらっしゃるための準備をしたバプテスマのヨハネという人のお話です。この人は少しだけイエスさまより早く生まれたイエスの従兄にあたる人でした。この人は普通の人と少し違った暮らしをして違った格好をしていたようです。住んでいたところはお家ではなくて獣が出てきたり、石がごろごろしているような荒れ野でした。布の洋服ではなくてらくだの毛皮を着て、腰には皮の帯をしめていたんですって。そして食べていたものは何かというとパンやお料理した肉や魚や野菜ではなくてハチが集めるはちみつと荒れ野に這い回っているいなごという虫でした。虫を食べるなんて気持ちが悪いですか?先生は一度食べたことがありますよ。先生子ども達が通っていた幼稚園は草っぱらの中を駆け回ってイナゴをみんなで集めてそれをから揚げにしたり佃煮にしたりしてお弁当の時間に食べていました。でも普通はそんなもの食べないよね。
じゃあ、そのヨハネさんはそんな寂しい荒野でいったい何をしていたんでしょう。荒野で叫んでいたんですって。なんと叫んでいたんでしょうね。 「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ」 って叫んでいたんですって。主の道っていうのはイエスさまがいらっしゃる道のことなんだけど、何もスコップやつるはしを持って道路工事をしなさいって言ったんじゃないよ。道っていうのは心の中にある道のこと。心が荒野のように石ころだらけだったり、曲がっていたりしたらせっかくイエスさまが来て神様のことをお話してくださってもそれがさっぱり心の道を通らないからイエスさまがいらっしゃる前に自分がどんなに神様の前でまちがったことをしていたかに気が付いて神様にあやまって神様の方に心がまっすぐに向くようにしなくてはいけないって叫んでたの。多く人がその叫び声を聞いてヨハネさんのところに集まってきました。そして神様にごめんなさい、ゆるしてください。という気持ちを表すためにヨルダン川に入ってヨハネさんから水をざぶざぶかけてもらってバプテスマっていう儀式をしてもらったの。そんなヨハネさんに「あなたは救い主ですか」と聞く人もいたんだけど「、私は救い主じゃない。私よりすぐれた方がいらっしゃる。私はその方の履物のひもを解いてあげる値打ちもない」っていったの。その方っていうのはイエス様のことなんだけど、ヨハネさんはイエス様より少し早く生まれた従兄なの。普通は、従兄のおにいちゃんは年下の子にはいばるでしょ。でもヨハネさんは自分よりずっと優れた人が来て、その人がいらっしゃるための道ならしをしているだけなんだって言いました。ヨハネさんは自分は靴の紐を解く値打ちもないといいましたが、イエスさまがいらっしゃる準備のために命をかけて働きました。最後はヘロデ王から殺されてしまいましたが、イエスさまがいらっしゃる道を整えるという神様のお仕事をりっぱにやり通しました。
わたしたちは小さくてヨハネさんがイエスさまのくつの紐を解くほどの値打ちもないとすれば、もう見えないくらい値打ちのないものかもしれないけれど、みんなそれぞれ神様からお仕事をもらっていると思います。妹や弟のめんどうを見るというお仕事かもしれないし、学校での係りや委員のお仕事かもしれないし、困っている子やいじめられている子たちを助けてあげることかもしれません。それぞれにちがった大切な神様が下さったお仕事があるはずです。
アドベントは 後何日たったらサンタさんがプレゼントを持ってきてくれるんだろうとか、後何日たったらおいしいクリスマスケーキが食べられるんだろうとクリスマスの楽しいことを待つだけじゃなくて、ヨハネさんが道をまっすぐにしなさいといったように心の道をまっすぐに神様の方へ向けてイエス様をお迎えする心の準備をする時なんです。神様が今わたしに何をしなさいとおっしゃっているのかそれをしっかり聞き取っていきましょう。
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