たりたの日記
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2002年12月01日(日) アドベント(待降節)のはじまりの日

教会暦では今日からアドベント、待降節に入る。
世の中は1年のしめくくり、カレンダーの最後の一枚だが、教会の暦の上では新しい1年が今日から始まることになるらしい。

祭壇には紫色の布がかけられ、祭壇の下には生誕の様子を現した木製の人形が飾られる。しんとした待降節の始まりの朝、何か元旦の朝に通じる凛とした空気があった。

S神学生によって主日のメッセージが取り次がれる。
暗闇と絶望の中で「光あれ」と告げられる神の言葉が当時ローマの支配下で苦しんでいたイスラエルの人々に希望を与え、彼らを生かし続けたように、今日わたしたちを取り囲む不安な現実の中で「光あれ」という言葉に命を与えられる。人々が待ち望んだ救い主はろばに乗ってこられた。おろかな動物の象徴であるろばに。ろばのようなおろかさを自分の身に引き受けたイエスは力の支配ではなく愛よって生み出される世界を私たちに見せてくれた。人々の重荷を負い、他者に自分を与えていくという生涯を通して。

「他者に自分を与えていく」というひとつのフレーズがひとつの衝撃のように私の内側に入ってきた。
他者から奪うのではなく与えていく、その方向をさぐってゆきたいと思う。
アドベントのはじまりの日。


たりたくみ |MAILHomePage

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