たりたの日記
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2002年10月29日(火) みじかき葦のふしの間も

難波潟みじかき葦のふしの間も、逢わでこの世を過ぐしてよとや

今朝、仕事に行く電車の中で、昔覚えた百人一首のこの歌が記憶の底からふっと立ちのぼってきた。

後から調べてみると伊勢の詠んだ歌だった。彼女のバックグラウンドについてはまるっきり知らないし、この歌の背景も知らない。ただ、何と辛抱の足りない女なのだろうと思う。我が身は棚の上に上げてのことだが。

この歌のもともとの意味は難波潟に生える葦、その葦の節と節の間の短い間でさえもあなたに逢うことなくこの世を過ごせというのですかといった意味らしいが、何だか脅迫じみている。だいたい女からこのように迫られた場合、普通の男なら逃げ出したくなるのではなかろうか。女を扱い慣れている男なら適当にあしらうのだろう。いずれにしろ、こういうアプローチはあまり効果は期待できないような気がする。

しかし、この要領の悪そうな、熱血型の伊勢という女性になにか興味が湧いてきた。何かあるかもしれない。いつだって出会は妙なところにころがっているから。調べてみるかな。



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