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ジョゼと虎と魚たち - 2004年08月08日(日)





見たよ。
やっと見たよ、「ジョゼと虎と魚たち」。
ずーーーっと見たい見たいって言ってたけど、やっと見ることが出来た。
おまけに家族が寝静まった頃に見たから、誰にも文句言われずに、時間が許す限り見れた。

とにかく痛かった。
なんだろう。
あぁ、結局男ってこんなものか。
女ってこんなものか、って思う映画だった。
音楽や、要所要所のシーンは凄く優しいのに、痛いシーンはあまりに痛い。
なんかもう救いようが無い感じ。
あんなに切なくさせられるとは思いもよらなかった。

どこかのサイトで見た「池脇千鶴ちゃんが可愛かった」っていう感想。
まさにそのままだと思う。
本当に可愛かった。
なんかもうねぇ、ブッキーと別れるとか、そういう先のことを想像して、悲しくて涙が出たんじゃなくて、純粋すぎてあまりにも痛かった。
可愛らしくて涙が出た。
っていうか、その分ツネオを汚くて、どーしようもない男(まぁ多分これがフツーの男だとは思うんだけどさ。)で、綺麗なのと汚いのが対照的過ぎて、胸が痛かった。
ジョゼが本当に可愛いの。
あの関西弁といい、喋り方、仕草、言ってることとか。
もう言動がホントにキュンキュンくる!


映画の撮り方は、すごく綺麗だった。
最近の日本の映画を綺麗にとろうとする監督の一人。
岩井俊二監督、行定監督、んで犬童一心監督。
この3人は凄く映画の撮り方のこだわりが良く似てるから。
でも、犬童一心監督ってもっと雑な撮り方しなかったっけ?
たしか「手を握る泥棒の物語」のドラマを撮ったのも犬童監督だったような気がするんだけど、あれはなんか内山理奈と忍成君の出演費を出したら予算が厳しくなりました、みたいな映画だった。
要は、予算が足りない、安っぽい映像って事さ!!AHAHA!


話は戻して…。
ホントにね、ジョゼ虎良かったと思う。
最初はね、笑えるシーンとかもいっぱいあったし、胸が締め付けられるシーンもいっぱいあった。
だけど、1回目に見た時は、「え?こんなラストで本当にいいの?」みたいな感じで。
正直あのラストには、しっくりこないし、キリが悪いと思った。
だって、最後をぼやかす、きっちり終わらない映画ってあるけどさ、あの映画はあまりにも曖昧にぼやかしすぎだと思う。
そう思って、最初は腑に落ちなかったヨ。
でもその後に、犬童監督とブッキーと千鶴ちゃんが解説をしながら映画を見るほうのヤツ観てから、なんだか妙に納得しちゃったけどさ。

たしか、ブッキーが言ってたような気がするんだけど。
ジョゼとツネオが別れるシーンで、ジョゼの家を出てからツネオが歩いていくと、橋の所でツネオを待ってる女(カナエちゃん、だっけ?)がいるじゃん。
あのシーンで確かブッキーが、
「でも男って逃げれるところがあるから、別れちゃうんだよねー。結局逃げちゃうの。」
って言った時に、あぁそうかって思った。
あとまたまたブッキーが、ほんっっとに映画のラストのシーンで、ジョゼがあの家でまた一人で生活している様子のシーンを見た時に、
「逞しいよ。強いよ、この子は。」
って言った時も、あぁそう言うことかって思った。

犬童一心監督は、「成長を書いているんだ」って言ってたけど、正直私は成長とか、そういうことじゃなくて、人間の本能的な部分を表現してるんじゃないカナァって思う。
なんか、成長どうこうとかって話しじゃなくて。
男の女の恋愛に対して、男は絶対にこうなってしまう、とか、女はこういう風になってしまうって言う感じが描かれてると思う。
男の女の恋愛をしたときの、本能的な行動。

例えばブッキーが言ってたように、「相手を嫌だとか無理だとか思うと、逃げ道を作ってすぐに逃げてしまう」っていう発言とか。
「逃げるのも男だし、後に引きずるのも男。」っていう発言。
すごい納得がいく。
男ってこういう生き物なんだなって思うよねー、この発言聞くと。
それにさ、ブッキーがジョゼの最後を見てぼそっと、「強いよ、この子は。」って言った時に、女の子ってやっぱり強い生き物なんだなあって思ったわけ。
だって男に逃げられても、後に引きずるわけでもなく、堂々と逞しく、むしろきっぱりさっぱりした感じに、ちゃんと前に進んでる。
それが女だと思う。

逆に、ツネオの逃げ道の女の子(カナエちゃん)は、あれはあれで典型的な女の子の、本能的な動きだと思うし。
忘れたいのに忘れられない。
相手一人のせいで、自分の世界がおかしくなっちゃう。
そういう女の子もいる。

だから、女の子が二人出て来て、最後にきっちり二人のそれぞれの行き方が出てきたのは◎だったと思う。


すごい、人間の恋愛をしたときの本能的な動きが出てて、ある意味奥が深い。そう思った。




あとね、板尾さんと新井君がものすごく良かった!!
なんだろうね、妙に萌える。(笑)
板尾さんがいると吸い込まれるっていう感じが凄く分かる。
…でも、それだったら9soulsなんて、吸い込まれる人達ばっかだから、目が何処で落ち着けばいいのかって感じだよね。(笑)
板尾さん、良かったです。
新井君もあの髪型で、あんなカッコーでレンチとか持ってたりとか、サイダー飲みながらタバコ吸って昔の話しとかされて。
もうね、萌える以外に何をしろと?
たまんないよねー、新井君。
あの子もある意味ですごく吸い込まれる。
やっぱりアオハルの面々大好きだという事が分かった。


っていうか、どーしようもない話なのですが。
ブッキーの濃厚なキスシーンを見るたびに、この子は一体何人の女の子とキスしたんだろうって思う。
ありゃそうとう回数積んでる感じがするもんよ。
ハンパねぇーな。
っていうかね、これは別に今思ったことじゃなくて、「オレンジデイズ」の柴咲とのベットシーンの時も思ったんだよ。
ミョォ〜〜〜に舌入れて音出るくらい絡めてるからさ。
絶対キス魔だろうな、とかね。
ちゅう大好きなんだろうなぁとかね。
寧ろフツーにエッチするより、ちゅうしてる方が好きなんじゃないかとか。
ちゅうだけでイけるんじゃないんかなぁ…とか。(死)



なんか途中からふざけた内容になってしまった…。
話しを再度戻して。。
音楽は、くるりの音楽が凄く合ってるなぁって思った。
解説つきの本編再生の時に、どっかのシーンで監督が「ここの音楽はくるりが入れてくれって言った。」っ言ってたシーン。
ぴったしよ!!ばっちしだよ!!
っていうか、本当にあの音楽いいなぁ。
くるりってば、凄い。
エンドロールの時に、ブッキーが「ハイウェイ良い曲だよねー。」ってずっと言ってたけど、私も賛同します!
映画見る前に買っちゃったもん、CD。(笑)
あの曲聞いて書きたいネタがあったし。
っていうか未だに聞いてるよ、ハイウェイ。
ばらの花に続く良い曲だと思う。
くるり好きよ。




感想長くなってしまいましたが。
なんだか、嫌な意味で裏切られなくて、予想通りに良くてよかったと思う。
最近、すごいいいなぁって思う映画に出会ってなくて。
久々に日本の映画っていいなぁって思っちゃった。
最初、ずっと観たい観たいって言ってたから、期待を裏切るような映画だったらどうしようかと思ってたんだけど。
全然そんなことなくて。
よかったよー、安心したよー、良い映画で。
姉に散々勧めときました。(笑)



もし、機会があるようでしたら、どうぞみなさんも見てみてください!






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