詩のような 世界
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地が咽び泣く
花が千切れる
風は砂を伴い
雲に従い行く
踊るための靴を持っていないことに気づいた
薔薇の刺が足首に食い込む
抵抗する眼差しはどこへ
遠い茨の道で迷ったのだろうか
刺激のなさこそ1番の刺激だ
求めないから失望はないが
モノトーンの世界を広げるばかり
水が欲しくても草花は枯れるのを待つだけ
クマの縫いぐるみが線路に落ちていた
それが人じゃないから誰も目に留めない
首筋が凍り舌が強烈に乾き始める
見えない糸はもう切れようとしている
ハロー、と小鳥の亡き骸が鳴いた
グッバイ、と日溜まりが手を振った
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