| 2006年02月08日(水) |
「神はサイコロを振らない」 |
なんとも印象的なタイトルにつられて、見始めました、このテレビドラマ。 10年前に突如行方を絶ち、墜落したと思われていた航空機が、乗客乗務員全員を乗せたまま、空港に戻ってきます。 量子力学の教授の説によれば、いわゆるタイムスリップなのだと・・・ まさかと疑う人々の目の前に、時空を超えた航空機は10年前のままの乗客たちを乗せて、姿を現します。
この設定、どこから考えてももろSF・・・なのに、妙にホームドラマっぽい雰囲気で話は進行します(^^; ヒロインは航空会社の地上勤務、10年前に消えたその航空機に、副操縦士の恋人とスチュワーデスの親友が乗っていた。 思いがけない再会、自分が過ごしてきたいささか不本意な10年間は、恋人と親友にとってはなかった日々。 しかも、教授によると、タイムスリップした機体と人々は、数日後またもとの時空に戻されるのだと・・・
タイムスリップものの一番気になるところは、やはり最後はどうなるのだろうと言うところかな(^^; 普通のSFものと、ちょっと違うだけに、なおさら結末が気になってしまった私・・・原作があると知って、買ってしまいました。 こういうお話に関しては、先に結末知りたいと言うのは邪道かもしれないけど(笑)
原作とドラマは、やはり違いますね、雰囲気が。 ドラマでは、10年前の事故対策係だった社員は女性で、その彼女の周囲にばかり焦点が当たっているけれど、原作では男性社員だし、もっと他の乗客とその家族などの事情が一人ひとり細かく描かれています。
結末は・・・ネタばれはまずいですので控えますが(^^; でも、このお話はタイムスリップの謎云々より、事故によって止まってしまった人々の時間が、思いがけぬ奇跡によってどう動いて行くのかを描いていて・・・その点では、むしろホームドラマっぽいと言えるのかな。 何かのきっかけで、無理だと思っていたことや、望まぬ方向に進んでしまったことを、あらためて再生させることもできるのかもしれない、と言う淡い希望を感じさせてくれたりもしました。 すべて納得の結末かと聞かれると、はて?と言うところもあるのですが(^^; でも、読後感は悪くはなく、爽やかな切なさが残りました。
さて、テレビではどんなエンディングを見せてくれるのでしょう。
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