I create you to control me
DiaryINDEXpastwill


2005年03月04日(金) 「ない」ことからではなく、「ある」ことから

計見先生の『統合失調症あるいは精神分裂病』を読みなおす。

シゾの人には陰性症状というのがある。陽性症状が華々しい、幻覚、妄想、興奮などであるのに対して、陰性症状というのは地味で、精神的に健康に暮らせていないということ以上の、厳密な定義ができないものである。

計見先生は、この陰性症状が「〜でない」というように精神的に健康な状態からの引き算としてしかとらえられないということがいかんとおっしゃる。
そうではなくて、陰性症状が「〜である」というようにとらえられないといけないということだ。

なぜなら、そのことは現在、急速な進化をとげている大脳神経科学の成果とあいまって、シゾの本質を解明するものとなるかもしれないからだ。

精神障害もまた、他の障害と同じように、それを障害と見る人との関係性によってうみだされており、社会文化歴史的に相対的であることにかわりはないのだが、相対化しても誰かの苦しみがなくなるわけではないし、援助的ではないと思う。

「ない」ことからではなく「ある」ことから話をはじめることは、私たちの思考の制約をつくるために必要なことだと思う。


INDEXpastwill
hideaki

My追加