非日記
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2022年12月19日(月) つらい季節がやってきました。

今年もこの時期がやってきてしまいました。嗚呼、やってきてしまいました。
私、寒いのは別に嫌いじゃなくて、むしろ暑いよりはましだと思うけど、それは九州や太平洋側から日本海側に移ってくる以前の話です。

降雪はまあよろしい。積雪は地獄。

九州とか太平洋側とかで暮らしていたし、関東より東に行った事もなかったし(まあ長野とかはもちろん雪降るんですけど。後日本海側…)、北陸とか東北とかどんな感じだろうというキラキラしい夢がありましたよね。日本海側で雪との闘いに直面するまでは。

雪が降っても、雪が積もっても、車がスタックしても、休日が一日雪かきだけで終わっていっても、夜勤の前に仮眠もとれずに雪かきし続けても、出勤しなければならない地獄。朝の四時過ぎに起きて五時頃には出勤して、職場の門から駐車場内に車をすすめるために真っ暗な中掘りすすむ夜明け前の地獄。掘っていく上から降ってくる地獄。本来の豪雪地帯じゃないがゆえに掘った雪を捨てる場所も積む場所もない。でも一日あったら五十センチぐらい積もってしまう時がある。夜勤明けに帰ってきても、メイン道路から住宅街の細めの道路内に車をすすめられない。徹夜明けなのに家にたどり着けない。後10メートルもないのにたどり着けない。そこに家が見えてるのに車を路上に放置することもできないから帰れない。

土日は休みの人が多いから土日に降ったら皆家から出てこないけど、私は土日関係なく出勤なので一人で頑張るしかない地獄。会社員め…!いいなぁ!

あとね、雪が降って除雪した後に、また降って、そしてその上をある程度の車が通りますと雪が圧縮されてかき氷を固めましたみたいな厚さ数センチの雪の道路ができるんだよね。私もこっちに来て初めて知ったんだけど。そしてその上をまたしばらく車が走っていますと、氷のようにはガチガチ凍っていないのでランダムにあちこち穴があいてくるのよ。「ああ、これ、古くなったアフファルトの道路でたまに見つけるやつ!」って感じのやつが、あっちにもこっちにもボコボコと。だから大体夜勤明けに帰る頃は、…私、パリダカールラリーってきっとこんな感じねって思いますよ。めっちゃ跳ねる。めっちゃハンドルとられる。軽くトランポリン気分で運転してる。

しかしながら新雪よりはましかもしれないと今度は思いなおし始める。どんなに慎重にゆっくり言ってても真面目にハンドルとられて対向車線に突っ込みかける時があるからです。雪の塊に乗り上げて、滑り落ちる時にタイヤがぐりっと曲がる感じで。これでも四駆なんですのよ?二駆の時よりはましになった…ような気もするわけですが。職場の100m手前ぐらいの上り坂で零時からの夜勤で出勤するために夜の九時過ぎに一人孤独に雪を掘っていた時(その時は「どこへ行こうとしているんですか?」と通りすがったランドクルーザーが牽引してくれた)「次の車はせめて四駆にする」と決意しましたからね!

とにかく日本海側は同じ緯度なのになんでやねんみたいになる。いや原因はわかってるんですけど。そもそも太陽系がいけないんだと思いますけど。
いやいいんです。平和が一番です。

こっちに来る前は年に1センチも雪が降らなかった代わりに、大体毎年台風が来て、数年に一度は大規模な水害があった。
こっちに来たら雨の降り方が全然違う。一番たくさん勢いよく降る時でも「HAHA!」って感じの雨だよ。

この雨で?豪雨ですって?HAHAHA!

小学校とか中学とか高校とか、傘は頭部を守るためのもので、制服人生の時の雨天時は大体朝から夕方まで一日びしょぬれだったよね。ランドセルや学生カバンの中に入っている教科書やノートもしくじると三センチぐらい濡れる。登校して椅子に座ると「スカートがとても冷たいでちゅ…」という。スカートとパンツの間にタオルをはさんだりしてた。半日ぐらいたつと自然乾燥で乾くので、その間パンツが濡れないように。替えの靴下をもっていって履き替えるだけで大分さわやかな一日として過ごせた。どうせ帰りの靴はぐっちょぐっちょだけど。

でも帰りは靴が濡れてようが靴下が濡れてようが関係ないよ。坂道を歩いている時は渓流を歩いているようなものだった。自分の足の形に流れが割れるわけ。その状態で三十分とか四十分とか歩いて登下校する日常が十年以上続くわけでしょ。もうそこで人生に対する取り組み方の基本方針が決まった気がする。無心になる。心は虚無。風に向かうように傘を立て、前は全く見えず足元だけを見つめて歩き続ける。一緒に帰る人間がいても、叫ばないと話ができないので、縦列で無言で歩く。とにかくやがて必ず来る終わりまで耐えるという闘い。

「これが日本の川が清流である理由だ!」という感じ。
降った雨が一気に下流にむかって濁流のごとく流れさる。そう、日本の川は大陸の川に比べたら滝です。てゆうか、住宅街の坂道が滝です。長靴よりも水位が高いようだったら満タンに雨水が入ってとても重くなるので長靴は諦めて普通の靴の方が歩きやすいよ。サンダルはね、濁流の中に何が流れてくるかわからないし、脱げやすくて危ないから紐靴の方がいい。
思いだす雨の日。雨の音。ドドドドド!で他に何も聞こえない。

でもちょっと前に時間あたり降水量の日本記録を他所に破られ気がします。あの時は県を離れてから、殆ど初めて故郷の名前を全国ニュースのテロップで見ました。…ちょっと悔しかった。一位を記録した時は、たくさん亡くなったので別に喜ばしい記憶というわけでもないんだけど(私は幼児だったのでたくさん雨が降ることを喜んでいただけでしたが)「ひどい事になったが歴代一位に君臨する降雨量だったんだから仕方ない」みたいな何かがあったよ。


思い出す台風銀座での暮らし。
台風の上陸数では二位のところで暮らしていた時よりも五位のところで暮らしていた時の方が「雨がひどかった!」感がある。でも二位の方が隣町が頻繁に水没していたからな。しかし水没は雨の所為というより海抜の問題という気もする。


思い出せば、つらつらと色々思い出すンだけど、でも正直今の方がつらい。
日常的には雪の方がつらいです。定期的に必ず来るという事がわかっているし。直接的な原因で亡くなる人は台風より少ない気もするけど、でもつらい。社会人になったからか。生き物が相手の仕事でそう簡単に休めないからか。むしろ災害があったら「家や家族の無事を確保したら自分はどうにかして出勤を目指せ」という職種なのがツライです。

カメハメハ大王みたいに暮らしたいです。雨が降ったり雪が降ったら休みたい。そういう仕事で暮らしたいんだけど、そういう仕事で生きてる自分をイメージできないのが真実。無職でうだうだと遊び暮らしていたり役所でぐだぐだと役人に絡んで自分の希望が通らないからってやけになって地味な嫌がらせをして自分も嫌な気分になりさらに自棄になっている自分か、ああだこうだ文句言いながら雨が降っても風が吹いても先生が鉈で切りかかってきても休まず無心で学校に通っていた自分、的な生活しか思い描けない。絶対台風銀座で成長したせいだよ。

しかしテレビを見ていたら東北や北陸や中部(新潟とか!)がン倍ひどい感じだったので、地方としては魅力があってあこがれるけど、やっぱり住む事を考えたらなあ…と。殆ど雪の降らない地方で成長した人間からすると、「雪が降る」という自分のせいではない原因で給料がもらえない時間から職場に行かねばならない事に何とも言えない納得いかなさがぬぐえないわけです。きっと雪国で生まれ育ったら、雨が降ったら傘をさすぐらいの気分で雪かきするのかもしれない。イギリス人なら雨降っても傘ささないかもしれないけど。
生活するために当然のことで酸素を吸って二酸化炭素を吐くぐらいの「めんどくさいけど理不尽を感じない程度に当たり前」な気持ちで雪かきするのかも。私のような幼少期から呼吸することにすら「なんでこんなめんどくさいことをせねばならないのか」と理不尽と苛立ちを感じるような人間は、雪かきなんてそんな直接的に一文にもならない肉体労働!という気持ちになってしまうのです。

良いこともあります。雪かきのせいで冬の殆ど鍔のない帽子に存在意義を感じるようになった。「頭寒い」とか「頭冷たい」が理解できるようになりました。
年取ったせいもあるけど、サングラスの意義も感じるようになった。明順応暗順応が鈍くなったのでトンネルの出入りを考えて日中にサングラスしたい気持ちはわかるようになっていたのだけど、晴天時の積雪眩しすぎる。「あー、それでスキーヤーはあの派手なサングラスをしてるのね!」とすごくわかるようになった。昔、年寄りが薄い紫の色付きレンズの眼鏡とかしてた理由が今になってよくわかるようになってきた!でもなんで色が紫だったのかはまだわからない!


超人ロックが未完?になりましたそう>
ご冥福をお祈りいたします。
出版社も何度も変わったし、基本的にロックは傍観者的に去っていくし、ストーリーはそれぞれそこで完結するので、あんまり気にしていなかった。
どこまで読んだか覚えてないんだけど、最初の方は持ってた気がする。ロードレオンとリュウ・ヤマキとジェシカあたりは結構覚えてるかも。
009が好きだったので、その流れで(線のすっきりしたキャラと画面。SF仕立て。異能力戦っぽい。何よりロックの前髪長めでちょっと横に流れているところが好き)読み始めた気がするんだが、今思うとめっちゃ俺ツエー系主人公だった。何をどうしても死なないし。人の能力を奪えるので次から次へと後出し式に「実はこんなこともできました(できるようになりました)」が出てくるし。
ただなろう系とかの俺つぇー系と違うところは、強すぎて話にならず割とメインで動かなくて水戸黄門的に出てくることが多かった気がする。おそらく半分も読んでないんだけど、ロックが記憶喪失とかになってないとストーリー作るのが難しい感じだったのは覚えてる次第。

ロンウォールの嵐とかはなんか覚える気がするのよ(超能力者が反乱組織みたいなの作っていたような)。あと炎の虎とか。あれロード・レオンが出てきたっけ?待ってよくわかんなくなってきた。ロックが不老不死な為に敵を殺さずに乳幼児にしたら、それが成長して再登場できちゃうスタイルなので、記憶が定かでないです。

009もグインサーガもベルセルクもいたずらなKissもクレヨンしんちゃんも未完になったし…。
009は愛蔵版も持っていたけど〇×編毎に一応話としては毎回まとまって終わっており、時々設定が微妙に変わっていた気がするのもあって、スターシステムに近い感覚でみていたので、未完ですと言われると、そういえばそうだった…のか?というふんわりした気持ちがある。
グインサーガもベルセルクも皇国の守護者も私は読んでなかったんだけど、終わったら読もうと思っていた部分もあり、未完で残念な気持ちはわかります。個人的には、ゼロの使い魔、風の聖痕、トリニティ・ブラッド、あたりはちらっと読んでいたし、風呂敷が大きかった気がするので、ちょっと歯がゆい。ちょっとじたばたします。

アル戦と創竜伝、破妖の剣あたりは気が付いたら完結してたんですけど、「アル戦と創竜伝は完結まで読まなくても大丈夫!」と言われ素直に読んでません。破妖の剣はなんか話すすまない割にめっちゃ巻数出て追うのが辛くて読めなさそう。あと破妖は挿絵の厦門潤さんがめっちゃ好きだったので、イラストレーター変わったあたりから読む気が激減していました。

あとマンサーチャーシリーズどうなってるかなってみたら、めっちゃ出てる!短編10巻ぐらいまでは読んでたと思う。長編はブルーマンと<魔震>戦線を読んだか読んでないかってあたりまでなので、めっちゃ出てる!しかし緋の天使は割と覚えているのに、死人騎士団を絶対に読んだ記憶があるにも関わらず話が全く思い出せないので、どうせなら最初から読みたい。後吸血鬼ハンターDも割と好きだったので途中までしか読んでないけど今年も新刊が出ている事だし予算と暇があったら読みたい。
菊地さんの書く話は別に完結を求めてないのです、私。途中で終わっても全然気にしないから好きなように書いてほしいです。佐伯さんの居眠り磐音さんとかもそうだったけど、ストーリーの先が気になる以上に「読んでいる間楽しい時間を過ごせる」って感じだったのよ。途中までしか読んでないけど、途中までしか読んでいないのは、飽きたとかつまらなくなったとかではなくて、単に他にやることがあったり他に気になる事ができていたからで、読み始めたら時間泥棒な事がわかっているから、気持ちが落ち着いた隙に「ちょっと禁煙していたら、習慣性がおさまって、そのままタバコやめている」みたいな感じなわけです。

しばらく前から電子版で買いなおししようかと思って計算していたんだけど、長いんだよね…。結構かかるのよ。

佐伯さんは信頼性高いよね。きっと続きがちゃんと定期的に出る。ちゃんと完結するであろう感。
きっくちー?菊地さんに求めているのはそういうのじゃないので。伝奇作品系は夢枕獏とか高橋克巳さんのも読んでたけど、でも菊地さんのが一番好き。世界観とか雰囲気とか。特にマンサーチャーシリーズは後になるほどキャラが皆可愛いので。てゆうかかわいいよね?!かわいいから読んでるんだよ!にまにまできるのよ。

伝奇小説のジャンルがよくわからないんだけど、検索したら私がミステリー小説として分類していた京極夏彦のアレが伝奇小説で出てきた。そうなの?夢枕獏の陰陽師も伝奇小説で出てきたんだけど、そうなの?映画化した空海のやつは伝奇小説だと思っていたけど陰陽師は伝奇小説だと思ってなかった。私がイメージしていたのはキマイラとか餓狼伝ですね。餓狼伝は読んでないけど、陰陽師とキマイラは読んだ。でも私の中で陰陽師は伝奇小説じゃなかったので…。陰陽師と魔王伝とでどっちが好きかって言われたら、…魔王伝かなあ。陰陽師は、とても面白かった。登場人物も魅力的だし、物語も破綻がなく、ストーリーも割と無理なく面白くて、文章も読みやすかったし、世界観や雰囲気も好きだった。何より文章表現によって抱く感覚がちょっと独特でよかったよね。魔王伝よりまとまりあって完成度も高い感じがした。
でもどっちが好きかって言われたら魔王伝って感じなのよ、私は。小説としての出来とかじゃなくて。このエピソードいる?とかこの展開いる?とか思いつつ、ストーリーは右往左往している感じがして、でも物語と登場人物の魅力で強引に読まされた感があって、その強引さの力強さが、おまえにしか書けない唯一無二な感じだったのよ。なろう小説の書籍化する前のほうがなんかよかったよ!みたいな。


気分でだらだら書いてたら収拾がつかないままになってきたので終わります。


やぐちまさき |MAIL