非日記
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| 2007年05月06日(日) |
これはセクハラではないのか。 |
最近いらっしゃってたお客さんが妙な事を言い出しました。「あんた達みたいなのはゴールデンウィークは無いのかね」みたいな話の流れで、私達みたいなのが「三人いる」とおっしゃったのでございます。 この制服の人間なら、このフロアに派遣されて来ているのは私ともう一人、合計二人しかいないはずだが…?
客「もう一人は昨日来てた人じゃろ?あの人は結構年配だそうじゃが」 私「あー…そうですね。あの人は私の母親ぐらいの年齢ですね」 客「そんなになるかね。それでアンタとあの人ともう一人」 私「私とその昨日の人だけだと思いますが?おかしいですね」 客「いや、もう一人おるはずじゃ。アンタよりも年上で、昨日の人よりも年下の中ぐらいの人がおると、若い職員さんが言うとったんじゃ」 私「私よりも上で、Aさんよりも下…?え〜〜???いや、二人しかおらんと思うのですが、どんな人ですか」 客「その人は、職員さん達のうち、一番若い女の子にとてもよく似ているらしい。姉妹のようによく似ていて、その一番若い女の子より十歳近く年上らしいのじゃ」
……私、シバシバよく似てるって言われる人がおるんよな。名をBさんと言う。
私「その一番若い女の子というのは、もしかしてBさんという名前だったり…?いやそんなはずは」 客「おお、そんな名前じゃった。そのBさんと似ていて、年齢がアンタより上で昨日の人より下の人がおるんじゃ」 私「いえ、だとしたらその中ぐらいの人は私じゃないかと思います」 客「ええ?」 私「昨日の年配の人と、Bさんに似てるらしい中ぐらいの年齢の人の二人で、その幻の中ぐらいの人は私。つまりここに派遣されてるのは合計二人です。うん、だって二人しか来てないはずですよ」 客「ええー?」 私「私は何度かBさんに似てると言われた事がありますよ。それに一番若いBさんがXY歳ぐらいでしょう」 客「うん、それぐらいじゃった」 私「それより十歳近く年上だと言うのならば、私が今XX歳なので年齢的にも丁度そうなるのでは」 客「えー嘘じゃろー」 私「嘘じゃないですよ。今年の夏にXZ歳になるので、今XX歳です」 客「えー嘘じゃー!二十三、四じゃろー」 私「クッ…二十三、四?本当ですか?…クククク…いえ、ホホホホホ!二十三、四に!おホホホホホホホホ!見えますか!?あら、すみません、ホホホホホホホホホ!XX歳ですよ。ホホホホホホホホホホ!」
笑いの止まらない私に慄く客。
客「すまんのう、てっきりもっと若いんじゃと」 私「あら嫌だ良いんですよ、ホホホホホホホ!」 客「じゃあもう大きな子供さんがおられるんか?」 私「ゴホゴホ、いえ子供は小さいのもいませんよ。結婚もしてませんし。その所為で若く見えるのかもしれませんね。顔も半分しか見えませんし(その時私はマスクで半分顔が隠れていた)この隠された口元に年齢が刻まれてあるんですよ。二十三四、ホホホホホ!そろそろ失礼します、オホホホホホホホ!」
戦隊物の敵女のような興奮状態に退く爺さんを背に、その足で即行、近場の職員さんのもとへ。
私「オホホホホホホホホ!ちょっと聞いてくださいまし。○○さんったら私が二十三四に見えるんですって!オホホホホホ!良いモンですね若く見えるって。何かに勝った気分!時の流れに!」
お友達に「この年齢になって若く見られると何故だか嬉しくない?」と言ったところ「別に」とごっつ冷めた声で流されましたが、私はこう見えても流行に敏感な小市民です。流行を追う気迫に乏しいだけで、流行には楽しく翻弄されます。偶に流行に翻弄されなければ人生つまらないのでは?と思ってしまうほどです。王者の風格を持つゴールドモンキーにはわからなくても(そういうモンチッチみたいな○いがあった)、前世庶民にして全鋳型の中で最もスノッブな(そういう○いがあった)私には庶民の気持ちが切々とわかります。 「だってさ、ほら私ったら年齢に相応しい社会的立場も地位も収入も人間関係も何一つ持たないでしょ?そうすると、じゃあ逆に、現実の社会的立場や地位や収入や人柄に相応しい年齢になるだけ近く見えるのって良いナ☆と思わんか?そしたらおかしくないじゃろ。普通っぽいじゃないの!」 「まあそうかもね」←冷めきった声 私は賢くないのに賢く見えたり、金も無いのに金持ちに見えたり、冷静じゃないのに冷静に見えたりするのは嫌いです。実質と外見を可能な限りイコールにしたい人間なのです。心の仮面度が90%もあり(そういう心理テストがあった)、日々息をするように嘘をついていると、もう後はなるべくせこせこ嘘をつきたくないものです。疲れるから。 心の片隅を「これならまだまだ男を騙せるな…」と横切っていった呟きは無論90%の仮面の後ろに素早く口元を押さえて引きずり込みます。さっきのやつの事は気にしないで話を続けてくださいまし。遠い親戚の子を預かっている。嘘つきは泥棒の始まりだ、正直者は刑務所に入れられると何度も諭しているんだが、冗談が好きな困った子でね。
職「だから言ったでしょ!(←何を?)Bさんと姉妹に見えるって事は、Bさんと姉妹ぐらいの年齢差に見えるって事なのよ!」 何故か興奮する職員さん。 私「いやーん☆だって私、社員食堂でゴマのふりかけ食ってますもん!やっぱりゴマがいいのかも!」 職「セサミンね!?騙されてるわよ、矢口さん!」 私「だってプラセボ効果かも!」
テレビの捏造問題の所為で、軽口も叩けなくて困ります。いやいや、これが今はやりのツッコミの型なのかも。
「警戒心が強いくせによく騙されます」とよく出るんだが、我が人生でいつ騙されたのか全く記憶が無い。騙されたり裏切られて「酷い!」とか「信じてたのに!」と傷ついた記憶がろくに無いんだな。 しかし、そんなに頻繁に騙されながら騙された事に全く気づかないほど騙されているのだろうか、私。 別にいいもん騙されてもー。金と暴力に関わり無ければ(おおい) 人を騙すぐらいなら、騙される方がずっと良いと思わないか…?(爽やかに善人ぶってみる)
で、まあそういった事があったわけですよ。 その翌日…
同じ職場に赴き、またもや件のお客様に遭遇。その時マスクを外していた私に、爺さんは挨拶後の一言目にこうおっしゃいました。
「その声…アンタは!?自分はXX歳だと、わしを騙した人!」
でかい声で人聞きの悪い事を言うな!おサツが飛んできたらどうする。(おサツ=警察)
客「嘘じゃ!嘘じゃあー!やっぱり嘘だったんじゃあ!」 私「嘘じゃありませんって。だから私は19○×年の七月生まれなんですよ。干支は○歳の、昭和○×年ですから、計算してみてください。そしたら今年はXX歳で、夏でXZ歳になるでしょ。嘘はついておりません」 まるでパスポートの本人証明のよう(昔そういう確認のされ方をした)。 客「そんな嘘じゃあ。二十代半ばで、子供を産んだばかりで、今授乳中に見える」 えらい細かい設定になったな。 私「どうしてそんな…ジュニュウチュウ?」 オヤジは人様の胸元を指差しました。 客「おっぱい」
「まあアンタの顔が全部見れて良かったよ」と爽やかに言って去っていきました。 こんな屈辱は初めてです。 接客商売も長いですが、私は時々、客をセクハラで訴えたくなります。しかし逐一訴えていては(その神経質な対応が常識になれば)、まるで言論統制下でもあるかのように世の中が息苦しくなるだろう事は明らかなので(今でもだいぶ息苦しいのに)、精神的被害を裁判で訴えてぎょっとさせてみたい心、「そんなに死にたかったなんて、気づいてあげられなくてごめんなさい。勇気を出して介錯するわ」という呟きは口元を押さえて90%の仮面の後ろへ引きずり込みます。膝の上に今親戚の子が(以下略)
妊婦と間違われなかっただけマシとしよう。 明日からも頑張って(気持ちだけ)ダイエットに励みます。 「若い人はダイエット、ダイエットって体重ばっかり気にするわね」と人々に嘲られても、顔年齢が二十代半ばで体型が出産直後では、一歩下がれば後ろには妊婦の道しかない背水の陣なんです。ああいっそ妊婦のフリをして周りの人に労わられながら生きていこうかな…なんて言うやつは90%の仮面の(以下略)。
てゆうかおおよその実年齢が簡単に計算できるよね。 わかっていても無意味さを通り越して伏せたい乙女心をわかってあげてください。お互いに小市民なら我々はきっとわかりあえるはずだ。
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