非日記
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2005年04月05日(火) 窓の椿

更新履歴には無いが、リンクのページの<秋桜畑>様のリンクを一時切っております。サイト名もジャンルもハンドルも全部変わる(日が来る)かもしれないけど、今はとりあえず。

窓の椿>
桜が咲いて来てる。
行きずりの爺さんが、「自分が若い頃住んでた近くに珍しい桜がある。昔は誰も来なかったが、いつのまにか人に知られるようになって、今では沢山の人が花見に来るようになった」と言っていた。少し見てみたいなと気になったものの、名前も土地も忘れてしまった。
記名力ゼロなんで!いつかどこかで見たら、その名前を思い出すだろう。

梅は葉が出始めた。
窓から見える、柿の木に新芽が出、日の光にちらちら光って良い感じだ。
根元のあたりから大きく分かれ、その幹がぐんにゃり曲がり、寄り添うように伸びていて、その曲がり具合が音楽的で見てて楽しい木だ。
私は真っ直ぐに伸びている木よりも、撓んだり曲がってる方が好きなんだ。HNは柾だけど!(柾=真っ直ぐに伸びた木の意)それは諸般の裏事情。
それで私好みに木を描くと、「凶凶しい木」「病んでいる森」等と言われる。
いやだって、曲がってる方が描いてて楽しい。道も曲がってる方が楽しい。

窓辺の柿の木は、ぐんにゃり曲がった枝(幹)の空側には苔も草も生えず、つるりとしてるが、地面側にはよく育って髭のように垂れているんだ。風雨に晒され日光があたるので、天を向いてる側には生えられないんだな。面白いじゃろ。
結構な大掃除をして一通り済んだので、窓柵に座って眺めていたら、垣根の椿が沢山綻んでいることに気付いた。裏なので、日のあたりが悪いのか、種類が違うのか、前庭の奇麗に剪定されてるものよりもボチボチだ。

前庭のは、此間ぼとぼと落ちていた花をいくつか拾って来て、電子レンジの上に積んで「シュール」と喜んでいたが、翌日にはすっかり萎びてペチャンコになってしまったんだ。
ふと見ると、内向きに咲こうとしてるのがある。一枝の先が割れて二つ花がつき、一輪は殆ど開いているが、一輪はまだ蕾も固い。

…それでここからが内緒なんだが、
その一枝を、しめしめと大家さんもいないのを良いこととして、「ごめんあそばせ」とぽっきり頂戴してしまったんだ。
普段はそんなポキポキとったりせんよ!?野草しかとらんよ!?その野山の野草をとってきて飾るのに、花瓶が無いので、小さな瓶(調味料の瓶やジュースの瓶)を沢山洗ってとってある。それに水を挿して窓辺に飾ってみた。

今となっては知る人もいないが、私はもともと花というものが嫌いだったんだ。最近そうでもなくなったのよ。あれが植物の生殖器だと知ってからというわけではないが。年をとってのんびりになるにつれ、可愛いというか奇麗というか雅な気がしてきたんだ。
それで掃除しててモダーンな気分になったというか、<美しい部屋(雑誌名)>な気分が盛り上ったと言うか、「花があるとやっぱ違うなあ!」と典雅な気分になってね、悦にいって、用も無いのに、しきりに見ていたのよ。

翌日になったら、開ききっていた方の花は早速ぼろりと落ちていた。
形を崩さずに、ふっくら開いたままの花は、まるで棚板の上に直に咲いたかのようだった。視線を上方にやると、もう一つの蕾が綻んで来ているわけよ。
「まるで一服の絵のようだ!完璧な配置!古典的だが完成されたショット!!」と感動してた。それでまた「いいねぇ、ここだけ私の部屋ではないかのようだ!この部分だけを見たら、床の間よな」と悦にいって、しきりに見よったのよ。

…思えばそれが間違いの元だったのよ。なにもかもが、この椿のせいのような気がする(言いがかり)。


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