非日記
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疑わしかったので聞いてみたら、やっぱり出してなかったらしい。「桃の節句は過ぎ去ってしまったが、正式に飾らんで良いから日陰にでも出して風を通してやらんね。年に一回しか外に出るチャンスが無いのよ?」という話。
父「お雛さんは嫉妬深くて執念深くいじきたないから、押し入れの中で怒り狂ってるだろうと我々も話しあっていたところだよ」 私「大食いだったっけ?」 父「いやもうあれはよう食うよ!」
なんという認識。「11ヶ月の冬眠によって腹が激烈減っているので、出したら即座に食べ物を供えなければならない」というところから、「飯に対する執着がすごい」「いじきたない」「大飯食らい」というイカン評価になっているもよう。 要らん話をしてますよ。
そう言えば、実家では本来バリバリの厄除け人形なのだった。流し雛とか人形供養がおさかんな。「自分の悪い縁や厄を人形に移し、自分の方は回避しよう」という悪智恵なので、そんな人身御供にする御人形さんは大事してやらねば「このクソアマ!てめ覚えてろ!」と直ぐお怒りになるのだ。
…という事は、 私の身代わりになってくれていたという事になる(一応結婚するまで御役御免にはならない)。特に人妻人形。苛烈な人形人生を送ってるよ。購入されてより二十年に渡り、押し入れの暗闇をさまよってきた過酷な半生が、ちょっと薄汚れ、乱れた御髪などにもよく表れている。雛人形だってのに、まるきり生活に疲れている。まさに「修羅を生き、地獄を潜り抜けてきた女」という凄みがあるねん。さすが既婚者だよ。 でも顔は一番可愛いんだ。てゆうか一人だけ顔が違うんだよ。両隣の独身二人は双子のようによく似ていて、しかも顔は比較的オトナっぽい。真ん中の人形が発見された時見比べて、両隣の方がオネエサンだと思った。 装束も両側は赤を基調にして、女雛の衣装の少し地味版みたいな感じなんだが、座っている真ん中だけ水色が基調で、一人だけ全然雰囲気が違った。それで可愛い顔とあいまって、真ん中の方が若くて見習いからあがったばかりで、両隣の方が先輩かと思ってたのよ。実は真ん中の方が指導的立場で偉かったりするんだろうか? まさか地獄を見て服の色が変わった?(柄も違うって)
ところで人形の名前がわからなかったので、ちょっと調べてみたよ。
一段目はお内裏様とお雛様。 二段目は三人官女。長柄の杓、三方、銚子を持ち、内裏雛の世話係。 三段目は五人囃子。地謡・大鼓・小鼓・笛・太鼓を持ち、楽器演奏。 四段目は随身。右大臣と左大臣で、内裏雛の護衛。 五段目が仕丁。立傘、沓台、台傘を持つ従者、三人。
そう、私が一番好きなのは、随身の右大臣(若い方)だよ。 黒と紫の衣装で、細面で目尻が切れ上がって目元が涼しくて一等キレーな顔をしてんだよ。すごい美人なのよ〜☆ しかし左大臣も好きなのだ。これがまた爺さんで良いんだ。私はアレでも良いんだよ。確かに一つには「おまえは右大臣の隣席で激烈羨ましい」という思いもあるが、白髪の老人ってのもポイント高いのだ。
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