非日記
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唐突に思いついてみたんだが、大家さん一味が私に腐る寸前の蜜柑をくれたりするのは、以前、生い先短い大家さんに手作り黒コゲ飴を試食させた事を根に持っていて、密かなイヤミが含まれているのだろうか? いえ、それは、ワタシ的には苦くて案外旨いような気がしたので、試しに差し上げただけで、「こんな辛い味噌汁を食わすなんて、この鬼嫁はわしを殺す気じゃー」等というよくある出来事のように、「胃がんにおなりあそばせ」等という裏の意味があったわけではなく。 やった直後には、「やっぱやらなきゃ良かったかも」と思ったけどね。
…いや、いやいや、そんなコマケー事を健全な精神活動の上で根に持ち腐れてみたりするのは、世界広と言えども、この周辺では私ぐらいかもしれん。気をつけないといけないのは、人と自分は違うという事だ。自分がこうだからって、人もそうだと思ってはいかんのよ。 私が気にする事を人は気にせず、人が気にする事を私が気にしないのと同じだ。国語の読解テストで一点でも多く取ろうという時に最大気をつけねばいけない事と同じようなものだ。
パパ上からお電話が来た> いきなり世間話。 …おい、これは何事なのか? 父上が用もなく世間話をする為に電話してくる!? 私はあの家に二十年近く暮らした。その経験から言える。そのような事は、断じてありえないッ!そんな事をする人間なら、仕事するより遊ぶのに疲れたりしないであろう! 一体何事なのか?本当に言いたい事を言ってごらんなさいまし。アタイにはわかってるだよ。何が言いたいのかね。待ってるだよ。
一つ。父方の親戚が結婚し、母方のおじさんが死にかけている…らしい。 私、そのおじさんから貰った本をまだ読んでないんだが…。だって実用書?なんだもの。営業のオジサンが座右の書にしそうな人生哲学…みたいな。 私はどっちかというと、スローライフ好きなんだ。
「今、J子さんは、会議に行っていて居ないんだ」
これかッ!?導入が長かったが、言いたい事はここなのか!? てゆうか、
「は?会議?会議ってなにそれ」 「あの人は某なんだよ。なんか偉くなってるんだ」 「あの人が!?…外面が良いからね…」 「見た感じがシッカリしてるから」 「口閉じて黙って何もしなければね」 「なんだかんだ草稿は打たされるは、総括は添削させられるは…」
やっぱブレーンはあんたか!?この参謀性格め!(苦笑) なんて良く出来た夫婦なんだろうか。ヤル気しかない女と、ヤル気だけない男。外面しか気にしない女と、外面だけは気にしない男。天は二物を与えず。
「僕がビシビシ書いたら固い文章になって、女らしさがないだの私らしくないだのと好き勝手文句だけつけて来るから、それでまたガタガタやって。あーもうタイヘンだよ、僕はもう疲れたよー」
やっぱり、ここがメインだったか(笑) スゴイ文句もあったものよ。人に無理やり書かせて、「私らしくない」とはな。当たり前だよ、あなた。だがそのアタリマエが通らないのが我が母だ。
そして最後にもっともらしい用事が、やっと出てくる。 珍しいんだよ。 実用の用件を一番先に言って済ませてしまうのが常套なんだ。用事があるのを理由に、メインの用件は愚痴る事の電話だったな。似たような性格なのでわかるんだ。 思うに、最初の結婚式と見舞いの件についても何かしら母上と意見が分かれ、もめにもめて、ブイブイ文句を言われたんじゃないかと思われる。 例えば、「結婚式のついでに寄った程度という事にして見舞いに来たなどという事を強調しない方が良い。相手に気を使わせる」な父上と、「今にも死ぬかも知れん相手に対して「ついでの見舞い」だなんて相手に失礼な!冷淡過ぎる!結婚式の方をついでにすべきでしょうが」なママ上とで、喧喧諤諤やったあげくに、父独断で決行し(対外で、夫婦のイニシアチブは父持ち)その場では良い子ぶって上品に大人しく随行していた母上に、病院を出てから帰って来るまで延々と丸一週間ぐらい罵られていたのであろう。 しかもその罵りを受けながらの、やらんちゃいい事を罵倒を受けながら徹夜でやらされていて、やれやっと出ていったと気が緩んだ末だったのだろう。 目に見えるようだ。
だいたい母君が出掛けた途端、電話してきたってのが、怪しいものね。横に居たら手旗信号やらで圧力をかけられ、言いたい事が言えない、言いたい事を言ったが為に余計絞められるからであろうよ。 兄者の方が近いところにいるが、あの人は自分が頑張るのに忙しく自分の文句が溢れているので、人の文句をまともに聞かんからな。人の文句を聞いたら自分の文句を五倍ぐらい言って、こっちが愚痴ってスッキリしたかったはずなのに反対に愚痴られて余計ズッシリ疲れるからな。
ともかく、「プリーズ、スタンド・バイ・ミー」の電話だった。
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