あおい世界
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2009年06月04日(木) 父の病−病院へ。

夕方、桜と桃を連れて病院へ行きました。
ちょうど駐車場に車を入れたとき、
母も来たところだったので、一緒に病室へ。
朝一度来て、雑用をこなし、
夕食時に間に合うようにまた来たとのこと。

前回は外科病棟でしたが、今回は内科病棟。
またもやドア側のベッド。
なかなか窓際にはならないものですね。
前回と同じく4人部屋ですが、
みなカーテンを閉め切っているので、
どのような方たちと同室なのか全然分かりません。

1ヶ月前より、
明らかに明らかに小さくなってしまった父。
でも入れ歯を付けていないし(全部自分の歯)、
髪は歳の割に黒々としているので、
顔つきが痩せても老けた感じがしません。
それでも、表情は冴えないし、
横たわっている身体全体の雰囲気は、
この1ヶ月で10歳も歳をとってしまった感じです。

ベッドの脇に来ても、父は目を瞑ったまま起きませんでした。
1ヶ月前なら、テレビを見ていたり、
毎朝母が持ってくる新聞を読んでいたりして、
あたしたちが顔を出すと、
無理にでも起き上がろうとしていたのに、
今は上半身を少し高くした形でうずくまるように眠っています。
あたしたちが来たことに気付いても、
時々目を開けて、返事をしたりしますが、
目を開けていることも辛そうに、再び目を瞑ってしまいました。

途中、父がベッドで飲めるように置いておくお茶が無かったので、
談話室のポットに入れに行って戻ったら、
ベッド脇の簡易トイレで用を足すところでした。
母が居たので、介助してもらいたかったのでしょう。
桜と桃と一緒にカーテンの外に出て待っていました。
オムツを付けたり外したり、便座に座ったりしている様子を、
娘たちも知ることとなったわけですが、
みんなでじっと見るより、
様子が伝わるだけにしたほうがいいと思ったのです。

その後またベッドに横になったのですが、
何を話すわけでもなく、眠ろうとしているので、
三人、代わる代わる握手をしてから部屋を出ました。
その時は父も目を開けて手を振ってくれました。


なんだろ、何ていう切なさなんだろう。
家に居るときとはまた違う現実を突きつけられたような、
そんな父の状態。
窓際がいいなんて思う余裕もない感じです。

父が昨日、入院前に母に言った言葉。
花どころじゃないさ。
という一言に父の心境が凝縮されているのでしょうか。
ホスピスという形で、
自宅で好きな花を見ながら過ごそうという時期は過ぎてしまったというのでしょうか。

桜と桃に
明後日また来よう
と言ったら、
桃が
明日も来たい
って囁きました。
そうだね、明日も来ようね。
できるだけ毎日来ようね。
じぃじに会いに来ようね。


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あおい雪  DiaryINDEXpastwillMAIL

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2007年06月04日(月) 初LV。
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2003年06月04日(水) 桜 誕生まで No.1。