sasakiの日記
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2013年08月21日(水) 佐藤さんのリクエスト

田川さんと岡田さんのライブ見に行って来た。
岡田さんとはヤマハ時代からの知り合いで随分長い付き合いになる。一度どういうライブをやってるのか見てみたいなと思ってたところ、今年の冬にひょんなことから札幌のライブが決まり、それではということで観に行ってきた。
田川律さんとは面識がなく、一応ニューミュージックマガジンという音楽雑誌を編集評論をやっていた方で、もういろいろな意味で大先輩、初対面苦手な身としては中々対面しづらいところ。
田川さん79歳、岡田さん58歳、どうして一緒にバンドやろうと思ったのは聞き損なったけど相当変な組み合わせだろう。
田川さんは古今亭志ん生みたいにふにゃふにゃで歌を歌っていく。このフニャフニャ感は長いこと音楽をやってきた人が最終的に辿りついたフニャフニャ感じゃなく、何か落語みたいなふにゃふにゃなのだ。二人とも元は大阪の人なんだけど、長いこと東京で暮らしていて江戸前になってるんだけど、ベースのところがどっしりとした大阪、好きな音楽も70年近辺、エリアも関西。
ふと、自分が若い時に大阪で暮らしていたら、どんな音楽を今選んで歌ってるんだろう?東京に残っていたらどの部分を歌ってるんだろう?と考えていた。
僕は北海道に帰ってきて、今の歌を歌ってる。
多分、この街にいなかったらどの曲もできていなかっただろうと大袈裟なことまで考えていた。人の気力や行動を年齢で推し量るのはあんまり意味がないということを、少し年齢を重ねないとわからないというのは少し悔しいんだけど、それでもまだ余地はある。魂がどこにあるのか今もってわからないけど、結局はそのわからないものに向かって歌うことくらいは義理でもやらなければいけないなあ、と思った。
田川さんと岡田さんのライブを見ていて、そういった雑念が頭を駆け巡る。

お盆も終わり、今日は何日だっけ?
切ない歌は切なくならず、オールドルンバになりそうだ。
どうして今の時代にルンバがはやらないんだろう?
ルンバに魂感じたことないけど、それでも入れられるものならいれてみたい。

佐藤さんがもっと猫のことを書いてくれと言ってた。
スポ太郎の時は闘病日記みたいになってしまったからね。
松のことはそんなに書くことがない。
毎日ご飯があたり、トイレも人に綺麗にしてもらい、皿を洗ってもらい、退屈だといえば外に連れ出され、時々毛を梳いてもらい、骨が砕けそうなくらい抱きしめてやり、明日の不安も多分ないだろう毎日のだらけた暮らし、出来るだけ驚かさないようにとひっそりと息をし、何かの拍子に踏んづけないようにと気を使い、死んだらどこに埋めようかまで考えている。それでも日記に書くような波乱万丈の人生を松が望んでいるのなら、何処かに捨ててくる。
今、カリカリとご飯を食っている。
カリカリという音はとてもいい音だ。
さみしいといえば寂しい音なんだけど、元気だという消息が伝わってくる。

18:01分。
夏の終わる雲が出た。
残暑見舞い申し上げます。





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