Diary
ちか



 ケンプ

フレディー・ケンプのコンサートに行ってきた。
チラシを見た時はシンゾーに似てるって思ったけど、実際はもっと童顔でとても腰の低い人に見えた。

1曲目のショパンのコンチェルトは、意外に認知度が低かったようで寝ている人がチラホラ見えた。
ワタシはかなり好きな曲のひとつに入ってるのに・・・
まぁそんな会場の状況は置いておいて・・・

指揮者は本番になるとテンポがとっても速くなるという評判の人。
評判どおりイントロからとっても速かった。
ワタシはこの曲はアルゲリッチ演奏のものを持っているけど、演奏が激速のアルゲリッチのCDよりも速くてビックリ!
ケンプがどう合わせてくるかが最初の見所となった。
(イントロを聴いたケンプの表情が驚きに満ちていたのは気のせい?)

イントロが長いこの曲、やっとこさピアノの出番が回ってきた時、ケンプはかなりテンポを落とした。
やっぱり!
ケンプはもっとゆっくり弾きたかったんや!

これでオケがケンプに合わせるかと思いきや、走る走る。。。
とうとう最後までケンプVS指揮者の駆け引きが続き、勝敗は決まらなかった。

2曲目のチャイコフスキー、こちらは一転、ケンプは速く弾きたそうだったのにオケが付いて来ない。
こちらの駆け引きも3楽章まで続き、とうとう最後にケンプが爆発!
超高速で弾いて突っ走っていきました!

チャイコフスキーの方はケンプが3位を取ったかの有名なコンクールでの課題曲だから、かなり細かいところまで詰めて仕上げてあると思う。
オケ(指揮)が付いてこれなかったのはとても残念に思えた。


ところでケンプさん、ピアノの音色がものすごくやさしくて丸かった。
ピアノでこんなやさしい音が出せる事を知っただけでも幸せだと思った。
また、一音一音がとても丁寧に弾かれていた。
同い年にこんなステキな人が居たとは嬉しい限り!

来月はオピッツさんのリサイタルが控えてる。
同じ会場だけど、あんな音色を聴いてしまったらあれ以上のものが聴けるか不安になる。
大きな会場だからピアノも数台置いていて、ソリストが選べる形になってるのかもしれないけど、5月に聴いた及○浩○さんと今回ははっきり言って天地の差があった。
(もちろん今回が上)

2006年11月10日(金)
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