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2006年06月16日(金) 手抜き工事 / 文化庁は無責任 / スケート連盟の後釜 / 巨人 / 今日のつらつら

2005年9月、東京荒川区の石神井川が豪雨で決壊し浸水したのは、首都高速道路公団(現在は首都高速道路)の護岸工事に手抜きがあったためだった事が判りました。

1997年1月に橋脚建設に伴う護岸工事を行う際、東京都から「高さ2mの恒久護岸の設置の他、工事中は恒久護岸より70cm高い鋼鉄製の暫定護岸を設置する事」を条件に工事の承認を得ました。しかし、実際に行ったのは、恒久護岸の上に高さ90cmになるH鋼をボルトで留めただけの手抜き工事で、これを(当然ながら)都には報告していませんでした。そしてこの手抜きを行った部分が、2005年の時点でボルトは既に腐食しており、上に載っているだけの状態だった為豪雨で増水した際脱落し被害を招いたという事のようです。

私はこのニュースに疑問があります。
横置きして高さが90cmになるH鋼って、もの凄く大きな、一本で何トンにもなるものですね。それこそ橋脚や高層ビルなど大がかりな工事に使われるようなものではないでしょうか。そのH綱をとめるボルトもかなり大きなものになるはずで、それがたった8年で腐食して「H綱が載っているだけの状態」になるものでしょうか。だとしたら、今そこここに建っているビルや橋脚のボルトは大丈夫なのでしょうか。私も門外漢ではありますが、確かに鉄は空気に触れれば酸化して錆が出来ます。しかし、それを防止する為に塗料や錆止めを塗って空気に触れないようにするのですけれど、もしそれらが無くても、腐食はそんなに爆発的に進むものではありません。例えそれらが禿げて腐食が続いたとしてもその大きさのH綱を留めるボルトがたった8年で腐食して役に立たなくなるとは到底考えられないのです。
本当にそのH綱はボルトで固定されていたのでしょうか。「これだけ重いものだから」とただ上に載せて満足をしていたのではないでしょうか。

同社は「類似の工事で今回の広報が認められた事があったので拡大解釈した」と釈明していますが、今回の条件と明らかに違う事をして「拡大解釈」と言うためにはどれだけ面の皮を厚くしなければならないんでしょう…


文化庁は無責任

奈良県明日香村の高松塚古墳で防護服未着用のまま工事を行った為大量のカビを招いたり壁画を損傷させ更にそれを隠して補修などを行ったのは、お役所の体質の問題で「人災」であったと、調査委員会がまとめたようです。

本来なら、きちんと工事をする際の防護服の確認など決まった処置が執られているかを確認すべき立会人が、「私は何にも知らないから」と、ただ鍵を持って開け閉めするだけの丁稚が派遣されていたり、文化庁内の専門家間で情報が共有されていないとか、幹部職員が情報を適切に判断できないなどの問題が指摘されました。

私も一時期お役所を相手にした仕事をした事があるのですけれど、同じような事をずっと感じていました。役所の中でも専門家と称する人達は知識も深く(当然)、機転も利き、一緒に仕事をするのがとても楽しみでした。しかし、その結果作り上げたシステムを稼働させた現場に確認でやってきたお役人はまさに「私は何も知らないから」「言われた事をやるだけ」と指示された事だけをやろうとします。そして、正常系の進路からすこしでも外れた時、「自分では責任が持てないから」と判断が出来ず、またその場で上司に相談するというたったそれだけの事も出来ず立ち往生してしていました。
要は専門家と称する人は、まさにその問題を学校などで専門的に勉強をした専門家であるわけですが、その後に来たお役人は、その仕事に興味や情熱がある訳ではなく、たまたま人事でその部署に配置されてしまっただけに過ぎない人なんですね。ですから自分がしている事がどれだけ大事な事なのか、自分自身が如何にペーペーの下っ端だとしても、自分が赴いた先ではどれだけの権力者になってしまうかも理解出来ず(逆にそれで自分が王様なんだと勘違いするバカもいますが)、責任を取ろうとしない訳です。余談ですが、私のやった仕事も、その責任の取れないお役人が、「専門家と相談して」という願いにも「専門家の意見ではなく、上司の許可が必要」と突っぱね、その場で判断する事を拒否して帰った為、何日も時間を無駄にしてしまった次第です。そんな経験があるので、このニュースは本当手に取るように判った気になりました。そしてそれは勘違いではないでしょう。

海上保安庁などでも、地元の人達と癒着をして不正が発生する事を防ぐ為に、職員は数年ごとに転勤をするのだそうです。それはある意味では正解なのですが、逆の意味では大きな損失です。つまり、数年ごとに仕事をする場所が変ってしまうという事は、長い目で様子を観察できる人、地域の詳細を理解する人がいないという事になる訳ですから。果たしてそれは正しい事なのでしょうか。シンドラー社のエレベータ事故で、保守会社が次々と変った時、問題点の共有(申し送り)が出来ていなかったと言う話がありました。海上保安庁で転勤があった時も同じではないでしょうか。報告書など文章では書き表せない事も数多くあるはずです。
改革して談合・癒着などが起きないようにすべき場所と、定点で経験を重ねるべき場所の判断がどうも違っているように思えてなりません。


スケート連盟の後釜

不祥事が続いている日本スケート連盟ですが、橋本聖子さんが次期会長就任を受諾したそうです。

橋本さんが会長にふさわしいかどうかは、私には判りません。
ただ、今のスケート連盟に求められるのは、連盟の仕事をきちんと行う事と、不正の元を正す事であると思います。今問題になっている複数の不正については、会長自らが自分の利益に奔走した事以外に、会長以外の人も境界を食い物にしていた事がある訳で、果たして橋本さんが会長に就任した際、自らが不正を行わないだけではなく、他の人にもそれを実施させ、目を光らせる事ができるかが問題なんじゃないかと思うのです…実際には会長はそんな事に目を光らせる仕事ではないと思うのですけれどね。

しかし、橋本さんってまだ参議院議員だったんですね。この人そっち方面では全く目立っていないように思えます。もともとオリンピックでの知名度で当選はしたけど、単に党の方針に「賛成」と言うだけのロボットマンというイメージしかないのですが、本当に会長としての手腕はあるのでしょうか。率先して環境を変えていく手腕を必要とする今回の人事に、周囲がお膳立てしてくれた事を発表するだけのお飾りだったら今回の仕事はうまくできないと思いますが、果たしてどうなるんでしょうね。


巨人

いや、すっかり忘れていたんですけれど、プロ野球ってまだやっていたんですね。

監督が原さんに替わっただけで勢いが違うのかな?と思っていたのですけれど、最近は8連敗もしていたんですか。化けの皮がはがれたと言う感じですね。調べてみたら、視聴率も先月までは何とか平均11%を超えていた(3〜4月:12.7%/5月:11.1%)ようですが、13日までの11試合で10.1%で、この8連敗中10%を超えたのは10日土曜日のロッテ戦だけと言う状況です。このままでは今月は10%割っちゃいそうです。人気のない対広島線、対横浜線はどんどん放送枠から削られているようですし、ほんとプロ野球は冬の時代ですね。まぁ一度「つまんねー」とレッテルを貼られたら、それを払拭するのは並大抵の事じゃ出来ませんわね。

そういえば、村上ファンドの村上さんが逮捕された時、またナベツネがしゃしゃり出て「悪い事をした奴は…」なんて偉そうな事を言っていましたが、巨人軍で大学生に金を渡すなど良からぬことをやって、騒がれそうになると辞任して自分は関係ないと言い張り、ほとぼりが冷めたら知らぬ顔をして戻ってくるという厚顔無恥なことをしている阿呆は誰なんでしょうね。そんな阿呆が牛耳るスポーツが面白いはずはないんですよね。早くご老体には引退願って、新しい風を吹かせて欲しいものです。ほんと、手遅れになっちゃうよ。


今日のつらつら

何カ所かに出かけなければなりません。貧乏人には交通費の出費が痛い…

庭の花、最近は写真を撮る事もさぼっていますが、結構きれいに咲いてきました。手入れが悪い(ヘタ)なのか、多年草でも枯れてしまったものもありますが、多くのものは無事咲き終わって来年に備えていたり、今まさにきれいな花を咲かせていたりしますが、サルマタケ(知らない人はごめんなさい。検索してください)のようなキノコが鉢や花壇に生えてはしおれています。果たしてこれは何なんでしょう。

庭の花、今までは無農薬でやってきました。しかし、今年は鉢数も多く、あちこちで半日目を離した隙に葉っぱを殆ど壊滅状態になるまで食われてしまう等の被害が相次いだ為(モミジ葉ゼラニウムなどは、楓(カナダの国旗の葉っぱ)のような形をしていたのに葉先を全部たべられ銀杏の葉っぱのような形になってしまったり)、やむなく青虫、アブラムシに効くという除虫剤スプレーを購入し散布しました。効果は絶大で、その被害はぱったり止まったようです。恐るべし殺虫剤…

NHKで「街道てくてく旅」(終わっちゃいましたね)を見た後、そのままクラシック倶楽部を見るのが朝の習慣になりつつありますが、この番組を見る度いつも思うのですが、オーボエなどのマウスピース(って言うんですか?)を口にくわえた姿を見る度、「実はあれは演奏をしているのではなく、その先についた飴をなめているのではないか?」と思えてしまうのです。なぜかは不明…

先日、「のだめカンタービレ 15巻」(通常版)を買いました。
この巻には、限定版として「マングース人形」がついているものも発売されているのですけれど、通常版が\410なのに対し、この限定版は\1,980もします。つまりその「マングース人形」が\1,500もするって言う事ですね。ちょっと興味はあったのですが、最初の内は珍しがってもすぐに邪魔物になると判断した次第。でもちょっとだけ「限定版買えば良かった」と後悔…

NHKをそのまま見続けたら「ハイビジョンスペシャル 世界は歌う 世界は踊る -アルプスに響くヨーデル-」という番組になりました。
いや、おもしろいって言うか、こういう番組はやはりNHKが良いですね。それにしてもヨーデルの歌声は美しい物です。でも、古くから地元に根付いているという点では日本の民謡と同じですね。更に番組で紹介されていたお祭りで自然を表す格好って、なまはげなどの衣装に通ずる物があるんじゃないかなと思いました。国は違っても、昔の自然に対する畏敬や感謝の気持ちって言うのは変らないのかも知れません。
あと、ヨーデルを歌う時ってポケットに手を突っ込んで歌うのが正式な形なんですね。日本でそんな事をすると「行儀が悪い」なんて事を言われそうですが…まぁ、スパゲティを食べる時に、スプーンとフォークを使うのが正式なマナーと信じている(実際はフォークをうまく扱えない子供や、マナーなんて無縁のアメリカ人の食べ方)人が多いなんて事と同じなんでしょうね。


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