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2006年06月09日(金) エレベータ(まとめ) (15:43に加筆修正) / 日本代表はだれ? / 録画

昨日、シンドラー社のエレベータ事故のニュースへの取り上げ方について「無責任な垂れ流しで、風評被害を起こすのでは?」と書いたのですが(link)、どうもうまくまとめられていなかったように感じます。反省しつつ、ここでもう一度まとめさせていただきます。同じような事を二日連続して読まされた方には深くお詫び申し上げます。

判っている事をまとめると

  • シンドラー社は世界第2位のシェアを持っている
  • 日本に進出してきたが、最近までは殆どシェアはなかった
  • ここ数年、入札方式の公共事業で低価格入札をして急速に受注数を伸ばしている
  • その頃からトラブルの報告が増え始めた(設置台数が増えれば、それだけ事故も増えるのは算数としては当然の事)
  • トラブルの種類は
    1. エレベータが急上昇する(天井にぶつかって停止する事も)
    2. 突然動かなくなって閉じこめられた
    3. 停止した時フロアの床面と段差ができる
    4. ボタンを押したのに止まらず通過する
    5. 上に行くとアナウンスが流れていて下に行った
  • 他国では
    1. 最近ニューヨークや台湾でも死亡事故が起きている(メンテナンスが疎かになっていた可能性が大きい)
    2. マニラでも閉じこめられる事故があった(ただし、これは停電によるものの可能性大で、マニラでは良くある事)
と言ったところでしょうか。

更に今回の事故について補足すると
  • 2004年度まではシンドラー社がメンテナンスをしていた
  • 2005年度は日本電力サービス、2006年度はエス・イー・シーエレベーターがメンテナンス業務を受注した。
  • トラブルは2003年度以降で40件以上発生している
  • 2004年度のブレーキトラブルなど多くの不具合の情報は、新しいメンテナンス会社に引き継がれていなかった。
  • 事故後の調査でブレーキ部分の本来あってはならないところに油の付着が見られた
まず、トラブルの種類を見ると、「急上昇」「閉じこめ」については深刻なトラブルですが、それ以外のものは他社エレベータでも時々見られる現象と思われますし、人命に関わる問題ではありません。また、他の不具合が影響してこの現象を招いた可能性が考えられるもの、つまり副次的なものとして余り重要ではないと考えられます(兆候を示す指標としては重要ですけれどね)。また、海外の例もニュースではシンドラー社のエレベータの欠陥が引き起こした事故のように伝えられていますが、実際には括弧内に書いたように他のトラブルの結果として起きた事故であって、これでシンドラー社を非難するのは間違えています。
問題の事故が起きた公共住宅の事で言えば、この状況から判断して、問題のエレベータは兎に角トラブルが多い事は事実です。シンドラー社がメンテナンスをしていた時代から現在まででトラブルが40数件あったという事ですが、ここで問題なのは、そのエレベータのメンテナンスを行う会社が毎年変わり、その都度問題点などは引き継がれずにいたと言うことで、問題はそこにあるんじゃないでしょうかね。

私はソフト開発業を生業としているのですが、その柱の1つが制御系ソフトエンジニアです。つまり、工場の生産ラインの機械を制御したり、製品の製造工程を管理したりするソフトを作るのが仕事という事です。エレベータの運行制御というものも、ある意味私のその仕事と重なる部分がありますので、この事故がなぜ起きたのかに興味があります。興味があると言うのは、有り体に言って「この事故は制御プログラムの問題ではなく、メンテナンスの問題又は、機械的な不具合」と思っているからです。
シンドラー社にどれだけエレベータの種類があって、どれだけ制御プログラムの種類があるのかは判りませんが、基本的な考え方は似たようなものでしょう。そしてシンドラー社は日本では最近ようやくシェアを伸ばしてきた会社ですが、世界では第2位の需要を持つ会社であり、それだけこのプログラムは実績があります。プログラムというのはとても不器用で、臨機応変に態度を変える(プログラムにない事に対応する)という事が出来ません。しかし人は気まぐれで、エレベータでも本当は行きたい階は1つなのに、ひとりしか乗っていないと全ての階のボタンを押す人が居るように、本来しなくて良い事、本来の順番と違う事、思いも寄らない事をやる訳です。プログラムはできる限り、それら思いも寄らない事をされても致命的な誤動作をしないように作られテストされているのです。それを暗に「FoolProof(ふーるぷるーふ:バカ対策)」と呼びます。私はその点スチャラカですし、私の最近作るプログラムは殆どカスタムメイドという製品が多いので客に対して「私は皆さんをバカとは思っていません。そしてカスタムメイドですから、このプログラムはFoolProofを施していません。優秀な皆さんがバカをするとは思えないからです。その分お安くしていますから。取り扱いには注意してくださいね」なんて言っていられますけれど、兎に角、このバカ対策にかかる費用は半端じゃありません。正常系のロジックを考えるのはすぐですが、どんな人がどんなバカをしてくれるか考えるのは本当知恵比べですよ。しかし、大手企業は私のように「あんた達がバカじゃないと信じています」なんて製品を作る訳にはいきません。どんな人が使うか判らないソフトなら当然です。FoolProofを施したソフトを搭載したエレベータが他では正常に動いているのに、1つだけ暴走すると言うのは、プログラムの問題とは考えられません。それより、機械自体の不具合が問題だろうと思えてしまうのです。その機械を納めたのもシンドラー社ではありますが、例えば日本のような多湿の環境で充分テストされた材質のものなのかと言う基本的な疑問もありますし、先日回転ドアに子供が挟まれたという事故の時に、センサの位置が適切でなかったと言うような話がありましたが、ここではどうでしょう。また、メンテナンス業者が次々と変わり、その度にトラブルが引き継がれなかった事に問題はないのでしょうか。エレベータのブレーキに油が付着していたのが、メンテナンス会社のメンテナンスミスだとしたら、シンドラー社に責任があるのでしょうか。自動車を運転していて交通事故を起こして人を殺してしまった。そうしたらその自動車を作ったメーカーが悪いと糾弾されることはあるでしょうか。私はそんなニュースを見た事がありません。あ、三菱のような悪質なのは別ですけれどね。
メンテナンスまでを含めシンドラー社が行っていたのであれば、それはシンドラー社が非難されるべきでしょう。しかし、少なくとも、今この事故を起こした公共住宅のエレベータに限ってはメンテナンスは区が指定した業者によって行われているのですから、先ずはそちらの問題をクローズアップするべきではないのでしょうか。いや、それ以前に、まず原因はどこにあるのかを究明されるまでは、無責任な事はしないのが一番でしょう。


日本代表はだれ?

いよいよワールドカップの開幕ですね。

現地では、選手の恋人や奥さんがモデルとなって、ファッション(水着?下着?)ショーが開催されたそうで、元ボンドガールの人とか、現役モデルの人とか、うっとりするプロポーションの方をしばし眺めさせて貰いました。うっとりしすぎて詳細が判らなくなってしまう位に…

このショー、日本の代表は誰が出場したのかとても興味があるのですが…


録画

いよいよワールドカップの開幕ですね。

今回はできるなら全試合を録画して、時間をかけてでも全試合を観てみたいと思っています。しかし、今録画している映画、全て等倍でしかDVDに落とせないんですよね。更に、今テレビはDVDに落としてしまうと白黒で見る覚悟が必要です(修理に3万円位掛かる可能性があると言う事で躊躇しています。10年以上使ったテレビにこの修理代金は微妙ですよね)。
友人からも、DVDに録画するならX6を買っておけば良かったのにと半ば意味不明の事を言われましたが、今更遅いですよ。確かにあと3万円ほどが出せるなら、600GBクラスのものが変えた訳ですからHDDの残量を気にする必要はなかったんでしょうね。ま、こう言うのは失敗をしながら学ぶものです。はい。


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