「white」にやっぱり行ってきた。
結構時間が経っていたにも関わらず、当日券で割り当てられた席は
(えぇ〜っ!後ろはこりゃ空席だらけやなぁ)
と確信したほどの前。
開場まで本屋などで時間つぶし。
ルミネの4階で文庫本を探してる途中にフト顔を上げたら目の前に靖史さんがいてびっくり。
開場。
クリスマス前倒しの奇跡が起きたのか、と思うぐらい埋まってた席。
ここ最近のハリガネ単独の不調が嘘みたいなほど。
そして本編。
松口さんの登場の仕方に
(あっ、やられた!)
と思った。
そして
(あ〜、ハリガネはやっぱりこれだ!
私が大好きなハリガネロックの舞台だ!)
と思った。
本当に久しぶりにそう思った。
気づけばハリガネの舞台を見終わった後、いらいらや不全感を覚えることが増え始めた。
その勢いは急速に増した。
9月の「復活マンザイマニア」は決定的だった。
ハリガネの最大にして最強の武器である筈の<漫才>に、私は完全についていけなかった。
ハリガネが“面白い”と思ってやっていることを、私は面白いと思えなかった。
もう深く追うのは止めようと思った。
偶々ネタ組に出ていたら見るだろうけど、<ハリガネロック>を目当てで見に行くことはもうしないな、と。
正直なところ、「white」は“けなす”つもりで見に行った。
(ほら、やっぱり)と。
あれほど期待していた<漫才単独>でダメと思ったから、このコント単独で、私のハリガネ離れは決定的になるだろうと思っていた。
自分の目で見ないと、賞賛も非難も出来ないから。
だが「white」は、こうした私のひねくれた思い込みを、<面白さ>で完膚なきまでに叩きのめした。
今日卸したコントは7本。
オチに強引さや弱さを覚えることはあったけど、全体的に見たらそんなのは問題じゃなかった。
“正統派”よりは“裏街道”的なコントばかりでしたが、それが
<ハリガネロック(というか松口さん?)がやりたいこと>
らしい。
やりたいことをやっているハリガネロックは、本当に活き活きしていていた。
それが凄く嬉しかった。
ともすれば懐かしかった。
いらいらしないで見た舞台が本当に久しぶりだったから。
幕間は、コントのエピソード等を松口さんにインタビュー形式で聞いていくVTRが流れたが、そこで
“中高生が多いところでは(元ネタを知らないで伝わらないだろうから)やらないけど、まぁ僕らのお客さんはおばちゃんが多いですからね”
みたいなことを言ったら、あるお客さんが
「…失礼な(苦笑)」
と実感を込めた口調で呟き、その人の周辺に(含む:私)共感の笑いが広がった。
この変な勘違いが無い客同士の連帯感も懐かしかった。
今回のアンケートは一言のみ。
「何色でした?」
それに対する私の答えは
これにも書いたとおり。
みんなから“きれい”と褒められる色じゃなくても良い。
結果的に“汚なっ!”“暗っ!”といわれるような色でも良い。
ハリガネロックが本当にやりたいことを塗り続けたことで出来た“ハリガネロックだけの色”を見たい。