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■ 気配りと、目配り
今夜、Eglintonの【J】にてJazzExのプレイベント 【第二回 サン村田の気まぐれJazz Night】が開催される。
今夜は特別に、Rafiの友達で、ショーゴの英語教師でもあり、 日本ではジャズシンガーとして活動していた(長い!)Carolが ついにトロント初舞台を踏むのである!!
前回のJazz Nightの後、ノブさんから ボーカリストが欲しいと頼まれていたので Rafiを仲介してCarolを引っ張り出すことに成功した。
ぶっつけ本番であるが、開場前にリハーサルが出来るというので Carolは一足先に会場である【J】へ。 オイラはRafiと、奥さんのMaiと共に7時過ぎにJに到着。 ギタリストのTonyに挨拶したあと Carolの顔を覗き込むと どうも浮かない表情をしているのに気付いた。 「リハはどうだった?」と聞くと
「ねぇ〜、どうなってるの?リハどころか Tonyは、私が今晩歌う事すら知らなかったわよ…」 小さい声で、ボソっと呟いた。
はぁ〜!?
ほんのちょっと、予想はしていたのだが バンドリーダーのサン村田は、リハをドタキャンした挙句 「プロなんだから、リハなんていらないだろう」と言い出す始末。 今更、後の祭りなんでCarolに 「仕方ないね。でも頑張ろう」と、なだめるオイラ。
Carolは 「リハは仕方ないわ。でも、マイクが用意されてないのは、もっと最低よ!」
何ですって〜! マイクも無いんですってよ〜!奥さん!
それを聞いたRafiもプチ切れ「What!?」 こりゃ、マズイなと思って オーガナイザーのノブさんとショーゴに事情を確認。 誰が悪いとか、悪くないとかは水掛け論になってしまうので とにかくマイクが用意できるのか、出来ないのかを この一瞬で決めてくれ!と詰め寄る。 突然、ショーゴがどこかへ電話を掛け、マイクの手配をはじめた。 オイラはその間、サン村田も交え、ノブさんと押し問答が続く。 かなり切迫した空気を切り裂くように ショーゴが「マイク、大丈夫です!取りに行ってきます!」と叫ぶ。 よっしゃー、行ってこい! 飛び出すショーゴ。
すぐさまCarolに「マイクが手に入る」ことを伝え 最悪は1ステージ目だけ、マイク無しで歌ってくれるようお願い。 快く受け入れたCarolに、やっと笑顔が戻ってきた。
後々考えると、この時の問題は リハが無かったことでも、マイクが用意されてなかった不手際でもなく 部外者のオイラが聞くまで、誰もCarolのケアをしなかったことだと思う。 もし、内部の誰かが「どうだいCarol、全てOKかい?」とでも 聞いていれば、とっくの前に対処出来てた問題だからだ。 気配りと、目配りだ。
オイラにも、似たような経験がある。 あるライブハウスに出演した際 リハーサルでギターの1弦を切ってしまったオイラ。 買いに行く場所も時間もないので 余ってた4弦を無理やり装着してリハを続けた。 問題ない、本番もコレでやってやるぜ!と 自分に言い聞かせ、気合を入れたのだが その様子をたまたまライブハウスのオーナーが見ていて 「弦、切れたのか?俺のギターから抜いてあげるよ」と 神様のような申し出をしてくれたのだ!
無論、プロのミュージシャンであれば コンディションがどうであれ、それを乗り切ってしまうはずだが このように、誰かが異変に気づき、対処できるのなら それに越したことはない。 その【誰か】が、誰かは明らかだ。 Carolの場合、それはショーゴである。 最も身近に接し、コミュニケーションを取る間柄だったのだから。 最終責任はノブさんにあるとしても ショーゴが気付かなければ、誰が気付くのか?というレベル。
結局、1ステージ目にマイクは到着せず Carolには2ステージから歌ってもらうことに変更。 街中を走り回って、ショーゴがマイクをゲットして戻ってきた。 片っ端から借りれるところへ走ったが 型が合わなかったりして、結局どこかの店で購入してきたのだ。 その様子を見て、オイラは痛く関心。 もし、これがオイラだったら、マイクを入手できただろうか? それはかなり困難だったと思う。

Carolは、そのマイクを持って 2ステージ、3ステージと心おきなく歌うことができた。 観客は、誰も舞台裏でそんな事件があったとは 知る由もないだろう。 これでいいんだ。 その安堵からか、Rafiとビール大瓶8本を空ける。 かなり酔っ払う。
勢いづいた我々は、その後タクシーで ダウンタウンのJazzBar【REX】へ。 まだまだ飲むで〜!という感じのCarolのお供で そこでもビールをジョッキで3杯。 かなりヤバイ。 閉店の2時まで頑張ったが、ショーゴと共に先に帰宅。 RafiとCarolは、その後も飲み続け 出演が終わったバンドのメンバーを 再びステージに引っ張り上げ、Carolに無理やり歌わせたらしい(笑) いなくて良かった・・・。
2004年10月28日(木)
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