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■ アーティストの為のビザのようなもの
たまにこういう質問がくる。 「Visaは何で滞在してるんですか?」 俺は移民じゃないし 観光ビザでもない。 じゃあ、何なのか? 今日はそのお話し。
スカボローにある移民局にて面接をした。 アーティストとして合法に滞在するための手続きをする為に。 去年Tokyo Dollの為に取ったワークビザは とっくに切れている。 それと入れ替わる形で個人ワークパーミットの申請をした。 係官は、厚さ5センチもある俺の資料を前に 頭を抱えている。 それは、 俺の経歴がどの判例にも当てはまらないことを意味する。
「貴方がカナダで数々の展覧会をし、高い評価を 受けているのは分かりました。ですが、なぜカナダなんですか?」
俺を求めてくれる人がいるから。 仕事の依頼があるから。 アーティストとして生活ができるから。
「日本ではそれが無いのですか?」
日本とカナダでは、アートの価値観が全く違います。 自分が評価されるところで仕事をする、それは 全く当たり前のことだと思います。
通常のワークパーミットでは 雇用主が身元と生活資金を保証することで成立する。 しかし、俺の場合は雇用主となる会社がない。
「どこかに就職をして、ワークを申請することは出来ませんか?」
どこかに所属するというのは、アーティストの活動と 相反するものです。
「確かにそうですね・・・」
短い期間、例えば展覧会の前後3ヶ月はAギャラリーと 仕事をする。その次の3ヶ月はBギャラリーと という風に、あくまでも企画ごとに変動があるんです。 困ったことにその期間が重なることが通常です。
「ハァ~、まったくトリッキー(変則的)だわ・・・」 と係官が溜息をつく。
そこからの1時間は、互いに質問と答え、 ほとんど禅問答である。 最終的に出た結論がこうである。
「現在の法律では、ピッタリ当てはまるビザはありません。 各ビザの効力を継ぎ接ぎした変則的な形ですが、 あなたに滞在許可を出しましょう。」
Yes! それじゃぁ、このビザは何と呼ばれるものですか?
「う〜ん・・・、ワークでもないしヴィジターでもない。 アーティストの為のビザとでも呼びましょうか。」
かくして、俺のステータスが確定した。 「アーティストの為のビザのようなもの」を手に これからの活動がスタートする!
2004年03月17日(水)
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