-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 河合氏

Japan Communications(以下JC)のBoss,河合氏にお会いして、貴重な経験談とアドバイス頂いた。JCはトロントのメディアの草分けとして、出版やTVメディアを有し、日系コミュニティに絶大な力をもつ。

河合氏は、トロント日系メディアの創世記から一匹狼でのし上がったとして、様々な人から噂を聞いていた。俺が今、イベント”Let's Have A Dream"を手がけていて、色んな迷いや苦悩、解決の糸口が見つからない問題を抱え、次第にネガティブな気持ちが充満するのを、これ以上溜めておくのは嫌だった。

わざわざ河合氏に時間を割いてもらい、JC本社で直接お会いすることが出来た。第一印象は”穏やか”であった。人から「昔は刑事コロンボを地でいったような人。ヨレヨレのズボンを履き、大きなカメラを抱えて一匹狼で走り回っていた」と聞いていたので、ちょっと戸惑った。

しかし、話していくなかで、”穏やか”という第一印象は別の言葉に置き換えられた。それは”抑えることができる人”ということだった。若い頃に熱意があって、行動力がある人は山のようにいる。だが、”抑えることができる人”はそうは居ない。かく言う俺も出来ない人間だ。勢い余って突っ走ってしまい、泥沼にはまってしまうこともある。河合氏は自らを「こういう分野に向いている。」とし、情熱だけで相手を説得するのではなく、時にはグッと抑えることがいかに大切なのかを教えてくれた。

以降、この日の会話は、俺にとって宝となり、帝王学と言ってよいものとなった。そして、会うべき時に、会うべき人と出会った充実感も手伝って、それまで溜まっていたネガティブな気持ちが、全てプラスの方向に転換された気分になった。


2002年06月20日(木)
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